JRグループ6社と航空各社のお盆期間中(8月8〜17日)の旅客輸送実績が18日まとまった。JR各社の新幹線や在来線の特急などの利用乗客実績は対前年比1〜3%の増加となった線区が多い。航空各社は予約段階では前年を割り込む路線が多くみられたものの、結果としては遠距離を中心に堅調に推移した。一方、高速道路は利用台数が伸び悩み、ガソリン価格の高騰の影響を受けた形となった。 ■JR 線区別では、JR西日本は281万人で前年比2%増と好調だった。JR北海道も41万5千人が利用し、同2%の増加と堅調。JR東海は356万2千人で同2%増えた。JR東日本は同1%増の503万人。一方、JR四国は主要3線区が同2%減の17万5千人と低調。JR九州も主要3線区特急は同1%減の66万5千人だった。 新幹線は東海道新幹線は332万人で前年比3%増。このうち8月17日の上り乗車人員数は23万4千人で過去最高を記録した。山陽新幹線は2%増の176万6千人と伸びた。JR東日本管内の東北、上越、長野、秋田、山形の各新幹線の利用は、前年比1%増だった。九州新幹線は13万7千人で同3%減と伸び悩んだ。 JR東日本によると、7月25日から8月19日までの主要駅での近距離きっぷの利用は、鉄道博物館に近い大宮駅が同5.8%増の173万7千枚、東京ディズニーランドに近い舞浜駅も同5.2%増の87万8千枚と伸びた。 ■国内航空便 国内航空便の旅客数はANAグループが前年比1.7%減の145万1千人。方面別旅客数は沖縄(同6.0%増)、九州(同0.8%)が好調。 JALグループは同0.3%減の143万1千人。方面別旅客数では、沖縄(同5.3%増)、関西(同4.7%増)が好調だったほか、北海道、中国・四国方面も前年実績を超えた。 エア・ドゥは同1.9%増の5万2千人。提供座席を増やした羽田〜札幌便(同12.3%増)が好調だった。 スカイマークは同29.3%減の9万8千人。提供座席数を同22.5%減らしたことなどが大きく影響した形となった。スカイネットアジアは同3.8%増の3万7千人と好調だった。 ■高速道路 高速道路3社(NEXCO東日本、中日本、西日本)の7〜17日の高速道路利用台数は、対前年比3.4%減の456万3694台だった。主な道路では、名神高速道が同0.1%増とほぼ前年並みだった他は軒並み前年実績を割り込んだ。東名阪高速道は同10.4%減と2ケタの減少。 渋滞も10キロメートル以上の渋滞が同18.5%減の303回、30キロメートル以上の渋滞が同47.7%減の23回と減少した。
西日本ジェイアールバスは8日、神戸、大阪から有馬温泉への直行便高速バス「有馬エクスプレス号」の運行を開始した。来年春に兵庫県で初めて開催される「ひょうごデスティネーションキャンペーン(DC)」に向けた取り組み。全国からの新幹線などJR利用者の有馬温泉へのアクセスが向上する。 神戸ルートの有馬エクスプレス神戸号は、新神戸駅から三宮バスターミナルを経由して、有馬温泉間を1日6往復運転する。大阪ルートの有馬エクスプレス大阪号は、大阪駅から新大阪駅を経由して、有馬温泉間を1日4往復運転。 販売は「みどりの窓口」のほか、旅行会社、西日本ジェイアールバス窓口、有馬温泉観光総合案内所などで取り扱う。 片道普通運賃は新神戸駅・三宮バスターミナルと有馬温泉間が750円。新大阪駅と有馬温泉間が1200円。大阪駅と有馬温泉間が1330円。往復割引運賃、回数券、子ども運賃の設定もある。 8日には、大阪駅と三宮バスターミナルで出発式が行われ、乗客には、有馬温泉の芸妓さんが地元施設の割引クーポン券付リーフレットや記念品を手渡した=写真。
日本旅行の今年上半期(1〜6月)の取り扱い実績は前年同期比3.5%減の2069億7687万円だった。国際旅行が大幅に伸びたものの、国内旅行は微減、海外旅行は9%減少した。 国内旅行は前年同期比1.5%減、1352億7099万円。このうち企画商品は同1.0%増、400億8395万円と前年をわずかにクリアした。自社企画の赤い風船が同1.3%増、327億9759万円と伸びた。 国内の団体旅行は同2.9%減、303億6769万円と、前年を下回った。一般団体(1.9%減、162億8563万円)、教育旅行団体(4.1%減、140億8206万円)とも減少だった。 JR、航空、一般宿泊などの個人・ビジネス旅行も同2.2%減、648億1935万円と前年に届かなかった。 海外旅行は同9.0%減、675億7774万円。企画商品(15.0%減、301億7821万円)、団体旅行(21.0%減、121億8938万円)とも前年を大きく下回る厳しい状況だった。企画商品以外の個人旅行は同8.0%増、212億4314万円と増えた。 国際旅行は同40.7%増、39億5371万円と前年を大きく上回った。
JTB西日本は、参加者に箸を持参してもらう国内ツアー「一旅一膳」(ひとたびいちぜん)を企画した。食事のたびに捨てられる割り箸を軽減するエコの取り組み。 第一弾として、北海道の3日間と丹後の日帰りの2コースを8〜10月に実施する。3千人の販売を目指す。旅行中にアンケートで「マイ箸」の使用やエコツアーに関する意見を集め、今後の展開の参考にする。 同社メディア販売事業部が主催する「旅物語」の商品。同商品で2007年度の国内ツアー中での食事は約275万食。使用した割り箸約275万膳は、樹木に置き換えると約90本になるという。
今年8月14日、「満60歳」を迎えたはとバス。周年を記念した特別企画のバスツアーなどを実施しているが、同日バスガイドの曾祢久美子さん、澁江諭末佳さん=写真=と広報担当者の4人が、社史を片手に観光経済新聞社を表敬訪問した。 はとバスは1948年8月14日に誕生、49年3月から東京の町を定期観光バスで案内する事業を始めた。スタート当初、保有車両は10台だったが今では130台以上を有し、東京観光に欠かせない存在となっている。年間利用者数も約60万人に上る。 60周年に合わせて、6660円(大人)の都内観光ツアーや7日間の九州縦断ツアー(21万8千円から)など特別企画を打ち出している。また、9月23日には東京・晴海で「お客さま感謝デー」を実施する。
国土交通省がこのほど発表した今年6月の主要旅行業者63社の旅行取扱状況(速報)は、総取扱額が前年同月比1.6%減の5462億6504万円で2カ月ぶりに前年割れした。このうち国内旅行は同0.9%減の3219億7030万円。海外旅行は同3.0%減の2193億3124万円。外国人旅行は同24.0%増の49億6350万円と好調。 国内旅行は4月以来の前年割れ。名鉄観光サービス(同22.9%増)の好調が目立つが、その他大手はジャルツアーズが同4.7%増と堅調なほかは軒並み低調。57社中38社が前年実績割れの結果となった。 海外旅行は燃油サーチャージ値上げの影響などから低調で、前年実績を超えたのは61社中19社。 外国人旅行は、韓国、台湾、香港からの訪日客の伸びが大きく3カ月連続で前年実績を超えた。 旅行商品ブランドの総取扱額は同3.9%減の1252億9841万円。このうち国内旅行は同2.7%減の684億7463万円、海外旅行は同5.3%減の565億4255万円、外国人旅行は同5.4%増の2億8124万円。総取扱人数は同4.6%減の298万6786人。国内旅行は同3.7%減の267万7407人、海外旅行は同11.6%減の29万2984人、外国人旅行は同8.8%減の1万6395人。