公正取引委員会は25日、全日本空輸(ANA)に対し、今年2〜3月に同社が一般日刊紙に出した「プレミアムクラス」の広告について、消費者の誤認を招く内容であったとして、不当景品類および不当表示防止法(優良誤認)違反で排除命令を出した。 問題となったのは、「ANAの国内線『プレミアムクラス』、4月1日スタート」と記載された広告。座席頭部に仕切りのある新型座席の写真を使っているため、4月1日以降にプレミアムクラスを利用した場合、広告と同じタイプの座席に乗れるかのような認識を消費者に与えた。 しかし新型座席がプレミアムクラスに導入されたのは6月以降で、4〜5月は新型座席を利用することはできず、大部分の機材では、従来の座席を生地を張り替えたり座席間隔の変更をしたりすることでプレミアムクラスとして提供していた。 ANAでは排除命令を受けた広告について「プレミアムクラスのブランドイメージと名称を伝えるものだった」と説明するが、機材の仕様に関する説明不足を認め、すでに広告内容をすべて直している。 プレミアムシートは、通常運賃に7千円上乗せすることで利用できる高級座席。ゆったりした座席に乗れるほか、専用カウンターやラウンジの利用、機内食の提供などのサービスを受けられる。 今回の排除命令を受け、国土交通省航空局は同日付でANAに対し、再発防止策などについての報告を求めた。
KNTは20日、08年12月期(1〜12月)の中間決算を発表した。同社グループ連結での業績は、経常損益は33億7400万円の赤字となった。前年同期は16億6千万円の赤字だったことから、赤字幅は17億1400万円拡大した。同社では、燃油サーチャージの高騰、航空会社の観光路線の縮小などによる海外旅行取り扱いの低調が業績に大きく影響したとしている。 営業収益(売上高)は339億2200万円(前年同期は372億1600万円)、営業損益は35億8800万円の赤字(同21億7300万円の赤字)。純損益は41億6900万円の赤字(同61億600万円の赤字)だった。 個別業績は、営業収益が270憶880万円(前年同期297億3200万円)、営業損益が24憶700万円の赤字(同19億4100万円の赤字)、経常損益が21億9100万円の赤字(同13億3700万円の赤字)、純損益が34億1800万円の赤字(同59億800万円の赤字)。 08年12月期通期での連結業績予想は、営業収益が822億円(前期比1.3%増)、営業損益が9億円の黒字(同208.2%増)、経常損益が12億円の黒字(同3.2%増)、純利益が9億円の黒字と、6月18日の修正値を据え置いた。
日本旅行が今秋実施する「国内シニア短期留学」の概要がこのほど決まった。3年目の今回は前年の4コースから6コースへラインナップを拡充。島根県立大学で松江や出雲の歴史と文学に触れるコースを新たに設置した。 50歳以上のシニアが対象。学校で学生とともに講義を受講するなどキャンパスライフを楽しんだり、講義に関連した地域を訪問する。「参加者同士や地元の人々との交流を通して自分を見つめるよい機会となる。1〜2週間ゆっくり滞在することで、その土地の魅力に改めて気付く」(同社)。 島根県立大学は9月28日から10月11日までの設定。松江の歴史と文学、出雲の民話と出雲弁などの受講科目があり、小泉八雲ゆかりの松江の町や、世界遺産石見銀山をめぐるアクティビティを用意した。参加費24万9千円。 このほか、日本装飾美術学校でのものづくりコースや、金沢大学、別府大学、鹿児島大学での地元の歴史と文化を学ぶコースを設定している。
JR九州の「駅長おすすめの日帰りグルメきっぷ」。安・近・短の代名詞として人気だが、7月までに利用者が50万人を突破した。これを受け、同社は10月1日から謝恩キャンペーンを実施することを決めた。利用者は女性(主婦)がメーンとあって、賞品はハウスクリーニングというユニークさだ。 同きっぷは00年4月に発売。特急列車を含めたJR往復と九州各地のグルメ、温泉をセットにした商品で、2人から利用できる。「温泉と食事がセットになった由布院や海の幸を堪能できる天草、門司港、唐津地区の利用が多く、昨年は約4万7千人が利用した」(同社)。 キャンペーンは来年3月末まで実施。A賞のハウスクリーニングは計150人に。「換気扇、エアコン、浴槽、キッチンなどの中から2つを選んでもらい、グループ会社のJR九州メンテナンスがクリーニングをする」という。B賞は旅行券5千円分を計100人に贈る。