日本ツーリズム産業団体連合会(TIJ)は1日から、「1ウイークバカンスキャンペーン」を開始した。従来実施してきた「秋休みキャンペーン」に変わる新たな取り組みで、連休に有給休暇を加えて1週間の長期休暇を提案する。周知に向け、ポスターやチラシなどによる情報発信、旅行プランコンテストの実施、会員企業による旅行・宿泊商品の造成などを行い、新規旅行需要の開拓を目指す。 キャンペーンはステップ1(9月1日〜11月30日)とステップ2(12月1日〜3月31日)の2段階で実施する。ステップ1のポスターは「一休さん」を3D化。季節感を表す工夫をした上で、キャンペーンスローガンを前面に押し出し、「1週間のバカンスで心とカラダをリフレッシュ」のフレーズで1ウイークバカンスの必要性を訴える。 ステップ2のポスターは会員企業がキャンペーン用に造成した商品の告知用で、「日本人をもっと元気にする、新しい旅行スタイルの提案です」のフレーズを採用。 1週間の連続休暇が取れたらどんなバカンスをしたいか、を旅行プランとしてまとめてもらうコンテストを実施する。8月から募集を開始しており、10月末に締め切る。最優秀賞(1点)には10万円相当の旅行券と国内旅行商品(ペア1組)を贈る。 また、9月末までの1カ月間、「クイズ&アンケート」形式のプレゼントキャンペーンを行う。クイズに正解し、アンケートに答えると「会員企業、団体の冠のついた、1万〜5万円相当の旅行商品やギフト券、宿泊商品が当たる」とTIJ。 1ウイークバカンス対応の旅行・宿泊商品については「12月以降に造成することを検討」(JR東日本)、「沖縄の歴史や文化を堪能する商品を計画、他のデスティネーションも検討中」(JTB)だ。 「現地での体験、交流なども楽しめる滞在型の商品について京都、奈良はじめ各地での設定を計画」(KNT)、「『田舎体験しようよ!』のタイトルで和歌山、福井、高知を対象に、地元の民宿に泊まり、地域ならではの貴重な体験ができる着地型旅行商品を造成予定」(トップツアー)など、体験をキーワードに据える旅行会社もある。
政府が8月29日発表した「安心実現のための緊急総合対策」には、観光振興による地域活性化を目的に高速道路料金の引き下げが盛り込まれた。昼間の料金割引を新たに実施することなどが柱となっている。 国土交通省によると、物流効率化のための深夜割引の拡充などを含め、予算規模は約1千億円で今年度予算を活用する。対象は自動料金収受システム(ETC)の利用者を念頭に置いている。10月をめどに開始し、「期間は約1年間を予定している」(有料道路課)という。 具体的には、観光・レジャー需要が見込める休日(土・日曜日と祝日)の午前9時から午後5時に利用料金を5割程度割り引くことでマイカー利用の促進につなげる。
観光圏整備法に基づく国土交通省の観光圏整備事業で、今年度分の補助金交付の公募に対して、15の観光圏から応募があった。募集は8月29日で締め切られた。国交省では、有識者で構成する観光圏整備事業検討会(委員長=森地茂・政策研究大学院大学教授)の意見などを聞き、10月までに採択案件を決める。 観光圏内の事業者が実施する観光メニューの充実や宿泊の魅力向上などに関する事業を採択して支援する。今年度は10数カ所の観光圏を支援する見込み。補助期間は原則2カ年。今年度の予算額は2億5千万円を確保している。 補助金を受けて事業を実施するには、観光圏を構成する市町村や都道府県が観光圏整備計画を国に提出し、事業者らが共同で策定した観光圏整備実施計画について国の認定を受けることが前提となる。補助金の申請にあたり、すでに15の観光圏が整備計画を国に提出している。 観光圏整備に関して国交省は、来年度の観光庁予算の概算要求でも、観光圏の整備事業として6億3千万円を要求している。今年度の採択分が継続となる場合、来年度の新規案件には10数カ所を想定している。
環境省は8月28日、エコツーリズムに取り組む自治体や地域組織団体、事業者などを対象にした第4回「エコツーリズム大賞」の募集を開始すると発表した。 地域の自然環境や歴史文化を保存しながら、それらを体験するエコツーリズムに関連し、環境保全活動を取り入れた取り組みや、自然体験(農林水産や生活文化体験を通じた自然環境への理解につながる活動など含む)の取り組みなどが表彰対象となる。 応募締め切りは10月10日。受賞者は同省ホームページで公表し、表彰式は11月下旬に。問い合わせは大賞審査委員会事務局、TEL03・5437・3080。