日本観光旅館連盟(佐久間進会長)は、08年春季(3〜5月)の営業概況調査結果をまとめた。回答施設数は273軒。客1人当たりの総消費額を示す総宿泊単価は前年同期比0.4%増の1万6200円、客1人当たりの基本宿泊料売上高を表す宿泊単価は同1.0%増の1万1847円で、ともにわずかに増えた。定員稼働率は増減なしの39.0%だった。 総宿泊単価の規模別は、大規模(80室以上)が1.2%増の1万6627円と上昇したが、中規模(31〜79室)は1.0%減の1万4632円、小規模(30室以下)は0.3%減の1万9829円の微減だった。 宿泊単価も大規模が2.2%増の1万1932円に伸びた。一方で中規模は0.4%減の1万999円、小規模は1.4%減の1万5025円と下降した。 定員稼働率は、大規模が39.7%で前年同期を上回ったが、中規模、小規模は下回った。地域別では、昨年3月に能登半島地震が発生したことから、今期は北陸の伸び幅が大きい。
常磐興産(いわき市、斎藤一彦社長)は11年夏をめどに、スパリゾートハワイアンズ敷地内に、地上12階建て、客室数125室、500人を収容するホテルを建設する。宿泊施設の慢性的な飽和状態の解消と利用客の宿泊希望にこたえるのが狙い。新中期経営計画(09〜11年度)に盛り込んだ。総投資額は55億円を見込んでいる。 同社によると、スパリゾートハワイアンズの宿泊客数は07年度で38万8千人。既存の3施設(計約400室、約1700人)は慢性的に込み合っているという。宿泊の希望も多いことから新ホテルの建設に踏み切る。 「温泉とハワイをモチーフにした」(同社)新ホテルは宿泊棟(延べ床面積1万700平方メートル)と温浴棟(同800平方メートル)で成り、二世代、三世代ファミリー層をコアターゲットに据える。
湯快リゾート(京都市、東原一夫社長)は10月10日、福井県あわら温泉に「癒しの宿 青雲閣」をオープンする。石川県加賀市片山津温泉で運営する「癒しの宿 まるや」に続く、高グレードタイプ「癒しの宿」ブランドとしての2号店となる。 同社は8月11日に芦原温泉の「芦原パストラル青雲閣」の運営会社であるパストラルの株式を取得、子会社化し、同館を湯快リゾートグループとして運営することになった。「365日同一料金」の旅館運営ノウハウを生かし、既存の施設より高いグレードで「料理の鉄人大田忠道」プロデュースの本格的和食膳の料理を提供する。1泊2食付き9800円(入湯税別)。客室53室、最大290人収容。 同社は石川、和歌山、岐阜の3県で計11館の旅館を経営、運営。石川、鳥取県では2館の運営受託を行っている。