京都府内の企業をサポートする支援機関「京都産業21」(京都府下京区)や市場調査会社のインテージ(東京都千代田区)など8法人で結成する共同研究体は9月22日、京都市を訪れる外国人旅行者の実態やニーズなどを把握する「観光市場調査委員会」を設立した。総務省が行うユビキタス特区事業の一環。委員会設立後の第1弾として、10月20日から外国人観光客を対象にインタビュー調査と動態調査を行う。
委員会は京都府や京都市、交通機関、ホテル事業従事者など31人で構成。10月20日から11月14日までの期間、英語、中国語、韓国語のいずれかの言語を話す1人または2〜3人の外国人観光客グループ30組を対象に京都府内の宿泊施設でインタビュー調査を行う。外国人旅行者の生の声を把握するため(1)滞在日数などの属性(2)旅行目的・スタイル(3)訪問施設・滞在施設と感想(4)情報収集(5)おすすめ情報──などの項目を聞く。
併せて行う動態調査では、観光地での行動ルートと関心事を分析するため、GPS機能付きの携帯電話で旅行中の写真を外国人旅行者に撮ってもらい、旅行中の動線を探る。英語、中国語、韓国語のいずれかの言語を話す1100人に実施する。
共同研究体は、いつでもどこでも通信網につながるユビキタス技術を外国人観光客向けのサービスに役立てる狙いで京都府と連携し、2010年まで京都を来訪する外国人観光客を対象とした市場調査、多言語翻訳、観光情報提供を行う携帯端末サービスの開発をする。
共同研究体のメンバーの東映京都スタジオやJTB法人東京などは、今後京都府内の観光事業を支援する委員会を設け、09年2月にも多言語翻訳機能を持つ携帯端末の実証実験を行う考え。 |