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  トラベル ■第2488号《2008年10月18日(土)発行》  

阪急阪神HDの3社、環境省モデル事業に参画
サイト画面

 二酸化炭素(CO2)排出量削減による地球温暖化防止を目指し、環境省は15日から「エコ・アクション・ポイント」のモデル事業をスタートさせるが、阪急阪神ホールディングス(HD)の3社が同事業に参画、同日、それぞれの対応商品を発売した。

 エコ・アクション・ポイントは、消費者が同事業に参加する企業の温暖化防止商品やサービスを購入したり、受けたりするとポイントを獲得でき、貯めたポイントを様々な商品に交換することができる。実施期間は来年3月まで。JCBが運営主体となっている。

 同事業に参画するのは阪急電鉄、阪急阪神ホテルズ、阪急交通社。

 阪急電鉄はポイント付きカード(3千円)を10万枚限定で発売。カード1枚に付き30ポイントを付与する。また、阪急阪神ホテルはポイント付き宿泊プラン(大阪新阪急ホテル)を造成。販売価格はシングル5800円、ツイン9千円からで、利用1回に付き100ポイント(ツイン200ポイント)を付与する。ホームページからのインターネット販売で、1日5室限定となっている。

 阪急交通社は環境配慮に取り組む宿泊施設の普及拡大に向けた宿泊予約サイト「エコ泊」(http://www.hankyu-travel.com/oyado/eco/)を開設した。サイトで予約すると宿泊料金の1%を付与。1泊1室1万円の場合、100ポイントを獲得できる。約50施設を網羅。


国交省とバス協会が「勉強会」
あいさつする本田自交局局長

 国土交通省自動車交通局と日本バス協会(会長=堀内光一郎、富士急行社長)は9日、東京都千代田区で、バス産業の現状と今後について有識者と事業者が意見交換を行う「バス産業勉強会」を開いた。地域のバスの約74%が赤字となっている現状などを踏まえ、バス産業の経営戦略や地域経済とのかかわり方など今後話しあうべき内容について意見を交わし、同産業の将来を見据えた議論を進めることを確認した。

 バス産業は、公営民営の別だけでなく、都市圏と地方、乗合と貸切など、その業態や事業規模に多様性がある。勉強会ではそれらバス産業の多様性を確認したうえで、「諸外国のバス産業の在り方との比較も必要」「都市部や地域部など、地域の実情を踏まえた分析を」「公共交通ではあるが事業者としての意識を持つべき」などの意見が出た。

 オブザーバーとして出席した本田勝・自交局局長は「各事業者とも置かれた経営環境は厳しい。しかし、バスは地域社会を支える重要な役割を担っており、将来にわたり産業として継続、発展する必要がある」と指摘、委員に対し、さまざまな視点からの分析や議論を行い、バス産業が進むべき方向性を具体的に検討するよう要望した。

 今後7回程度の会合を通して、バス産業での消費者ニーズの在りかや今後の方向性について意見交換を進める。


KNT、「リレーつばめ」を借り切り修学旅行実施
秩父をアピールした皆野高生

 埼玉県皆野町の県立埼玉県立皆野高校の2年生130人が1日、新幹線アクセス特急「リレーつばめ」を借り切り修学旅行を実施した。同校の修学旅行を請け負ったKNTがJR九州の協力を受け、貸切列車を実現した。生徒たちは長崎から門司までの「リレーつばめの旅」を楽しんだ。

 貸切列車の出発に先立ち修学旅行生らは、地元・秩父で開催される祭「秩父夜祭り」で披露する太鼓演奏をJR長崎駅前広場で行い、秩父のPRを行った。地元長崎からは街歩きのマスコットキャラクター「さくるちゃん」や長崎駅駅長が参加し、テープカットなどを行って見送った。

 同校の修学旅行は、飛行機、フェリー寝台、最新型ののぞみN700系など多彩な乗り物を移動手段に利用。生徒らは陸、海、空の乗り物を楽しんだ。

 リレーつばめは鉄道友の会のブルーリボン賞を93年に、世界鉄道デザイン大賞「ブルネル賞」を94年に受賞するなど、ラグジュアリートレインとして世界でも知られている。

 KNTによると、同社がリレーつばめを借り切って修学旅行を行うのは今回が初めて。


JR東とANAが提携カードを発行

 JR東日本とANAは22日から両社の提携カードである「ANA VISA Suicaカード」の発行を新たに始める=写真。ANAカード、ビューカードとして使えるほか、電子マネー「Suica」としての利用やカードでの航空機の搭乗ができる。予約、購入サイトのIDなどを共通化も行い、利用者の利便性向上を図る。

 同カードは、年会費2100円で利用できる。ANAグループやスターアライアンス便の搭乗やクレジットカードの利用でマイレージを貯めることができる。また同カード1枚で、Suicaとして電車に乗ったり買い物したりできるほか、事前に航空便の予約、決済、座席指定をした場合にはチェックインなしで搭乗できる「SKiP機能」を使うこともできる。会員の目標人数は、2〜3年以内に30万人。

 提携カードの発行に先立ち10月8日からは、JR東日本とANAがそれぞれ提供する個人向けウェブサービス「えきねっと」「ANA SKY WEB」、法人向けウェブサービス「ビジネスえきねっと」「ANA@desk」のサイト間を移動の際に必要だったIDやパスワード入力をなくすなどしてシームレス化。JR券と国内航空券の予約、購入をスムーズに行えるようにした。JR東日本はJALとも提携カードを発行しているが、カードイメージ両社間でもウェブサービスのシームレス化を行っている。
 
 また11月4日からはANAグループの全日空商事が展開する売店「ANA FESTA」のうち、羽田空港内の14店舗でSuica電子マネーを導入。Suicaでの買い物を可能にする。

 提携カードの発行は、昨年12月に発表した、両社の包括提携の一環。今年3月からは、両社の旅行会員組織「大人の休日倶楽部」「旅達」の各会員に、高品質の共同企画旅行商品などの提供、販売を行い、両社の特性を補完しあい、需要拡大を図っている。


クラブツーリズム、「大人の社会科見学ツアー」発刊、5万世帯に配布
会報「旅の友」

 クラブツーリズムは10日、工場見学や通常の観光素材にはない技術、製造物、建造物などの見学を主に行うツアー8コースを掲載した同社会報「旅の友」11月号別冊「大人の社会科見学ツアー」を発刊、首都圏5万世帯に配付した。

 同シリーズの定番コース「トヨタ工場見学とアサヒビール工場、浜松航空自衛隊1泊2日」には06年の発売開始以来、累計で1万2千人が参加したという。

 他に「日本最大級のチーズ工場『明治乳業十勝工場』とサッポロビール・王子製紙・トヨタ苫小牧工場」「三菱重工造船大型コンテナ進水式とカワサキワールド見学」「新幹線車両基地見学と月山ダム内部構造見学・宇宙航空研究開発機構」など、11〜12月に実施する全8コースを掲載した。

 クラツーは「大人の社会科見学ツアー」を07年5月に商標登録している。
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