日本外航客船協会(JOPA、松平誠郵船クルーズ会長)の客船事業振興委員会(委員長・深川三郎JTBグループ本社執行役員)は21日、オリジナリティーに溢れ、クルーズマーケット拡大に貢献した商品を企画造成、実施した旅行会社などを顕彰する「クルーズ・オブ・ザ・イヤー2008」を実施すると発表した。初の試み。 客船事業振興と広報事業活動の一環で「一般消費者に対し良質のクルーズ旅行商品、サービスの提供を図る」(同協会)のが狙い。JATAが後援する。同協会では選考委員会を今月中にも立ち上げ、顕彰に向けた体制を整えたい意向だ。 オブ・ザ・イヤーの対象は同協会やJATAに加盟する会社が企画造成し、今年1〜12月までに催行実施した(予定を含む)クルーズ商品。応募締め切りは11月末。年内に選考を行い、来年2月上旬をめどに表彰する。 グランプリ(1点)には顕彰趣旨にもっともふさわしいクルーズおよびクルーズパッケージ商品、チャータークルーズ商品を表彰する。また、優秀賞(2〜3点)は新たな市場開拓へチャレンジし、社会的にも大きな話題を提供した商品などで、いずれも旅行会社やクルーズ会社を対象としている。 特別賞も設ける。点数は特に限定せず、旅行会社やクルーズ会社のほか、客船誘致活動に寄与した企業や自治体、クルーズ振興に貢献した人も対象にする。
旅行に関する調査、研究を行っているじゃらんリサーチセンターは14日、乳幼児連れの家族旅行を活性化するプロジェクトを始めた。子育てをする約200人の父母から声を集め、旅館・ホテルとともに赤ちゃん連れで楽しめる旅行プランなどをつくっていくもの。その一環で、旅行プラン情報などを紹介する専用サイトを設けた。 国内旅行情報誌「じゃらん」のほか、国内宿泊予約サイト「じゃらんnet」、オールアバウトが運営する出産、子育てウエブマガジン「AllAboutチビタス」などがサポーターとして参加している。 赤ちゃん連れ旅行のサイト(http://www.jalan.net/baby/)は、じゃらんnet内に新設。コンテンツは(1)ユーザーの声(2)旅館・ホテルとつくった旅行プラン(3)旅に役立つグッズとプロジェクトサポーターからの応援メッセージ──など。旅行プランはオリエンタルホテル東京ベイ、横浜ロイヤルパークなど5カ所と共同でつくった。現在、全7プラン。赤ちゃんの睡眠、食事、おむつ換えや安心・安全に配慮した「赤ちゃんに優しい宿」をコンセプトに、子育てする両親にもくつろぎの時間を持ってもらえる滞在プランとなっている。 ホテルグリーンプラザ軽井沢(群馬県吾妻郡)のプランでは、ベビーカーの貸し出しやランドリーの利用が無料、離乳食もそろうバイキングなどの特典がある。大人2人で1泊2食付き2万3千円から。0〜2歳は無料。
日本航空は来年4月から日本発券分の国際航空券の手数料を0%にする方向で調整に入った。全日本空輸もゼロコミッション化の検討に入っており、販売を代行してきた各旅行会社は航空券購入者からの手数料収受などの対応を迫られている。 日本航空が方針を固めたのは、ノースウエスト航空はじめ海外の航空各社がゼロコミッション化していることが背景としてある。「推進中のコストカットを進めつつ国際競争力を向上するため」と同社広報部。正規運賃、正規割引運賃の航空券については、航空各社は自社ウェブサイトでの販売という手段を得たことで、旅行会社による代売の必要性が低くなったという側面もある。 JALの動向を受け、全日本空輸も来年4月をめどとしたゼロコミッション化の検討に入っており、近々発表したいとしている。 一方の旅行会社のうちJTBは1日から、日本発国際航空券の購入者から旅行総代金の上限20%までを手配サービス料として徴収することの徹底を図っている。下限は2100円に設定しているが、料率の詳細は明らかにしていない。収入の一部である発券手数料がJAL側の意向でなくなるわけだが、「大切なパートナーとしてのJALの位置づけは変わらない」とJTB広報室。 KNTも世界的なゼロコミッション化の流れを受け、発券手数料の収受徹底を強化。取扱手数料として最低3千円を収受するよう社内告知を行うなどの取り組みを進めている。