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  地域観光 ■第2490号《2008年11月1日(土)発行》  

日商創設の「観光振興大賞」に京都商工会議所

 日本商工会議所は10月28日、第1回「全国商工会議所きらり輝き観光振興大賞」に10商工会議所を選び、初の大賞は京都商工会議所が受賞したと発表した。表彰式は11月13日、鹿児島市を中心に開かれる「全国商工会議所観光振興大会」で行われる。

 同大賞は4月に創設。「商工会議所が行う観光振興事業について、他の地域の模範となる活動を行う商工会議所を顕彰することで、各地の商工会議所の観光振興活動を一層推進し、観光立国の推進と地域活性化を図るのが目的」(日商)。

 大賞受賞の京都は「花灯路」事業や、全国のご当地検定ブームの先駆けとなった観光文化検定試験など独自の試みが評価された。

 花灯路は嵯峨嵐山と東山一帯を陰影のある灯りと花の路でつなぎ、京都ならではの雅を醸し出す事業。嵯峨嵐山地区は12月上旬、東山地区は3月中旬にそれぞれ10日間開催される。

 東山では03年から実施され、「観光客数は71万人から128万人(07年度)と増加している」(同)という。

 その他の受賞商工会議所は次の通り。

 ▽振興賞=小樽、茅野
 ▽審査員奨励賞=藤沢、三島、鳥羽、大阪、倉敷、下関、福岡



有馬温泉観光協会、漁協から松葉ガニを直接購入
両団体が契約書に調印した


 有馬温泉観光協会(神戸市北区)は10月21日、有馬温泉観光案内所会議室で、浜坂町漁業協同組合(兵庫県新温泉町)と、浜坂産松葉ガニ(ずわいがに)を直接取引する契約を結んだ。

 今冬から「有馬美食倶楽部」として、旅館・ホテル22施設、飲食店10施設で、活松葉がにプランを地域ぐるみでスタートする。京阪神では冬場のかに目当ての観光客が多い。有馬温泉では本場の活松葉ガニを楽しめるとしてPRする。

 11月上旬には有馬温泉の旅館・ホテルや飲食店の料理人と各施設自慢の松葉ガニ料理を紹介するパンフレットやホームページを開設する。

 「食の宝庫といわれる兵庫の食材を活用した地産地消の取り組み」(當谷正幸観光協会長)、「温泉、情緒、食の3つで、温泉観光地は成り立つ」(増田晴信有馬温泉旅館共同組合長)、「全国的に漁協の直販が進んでいる。浜坂漁港としてもこれをチャンスと考えている」(川越一男浜坂町漁業協同組合組合長)と関係者は口をそろえる。

 活松葉ガニプランでは、一般的なかにすきだけでなく、会席料理の一品、創作料理など施設の個性を生かしたメニューが登場する予定。



滋賀・石山寺、紅葉をライトアップ、特別拝観も

 滋賀県大津市の石山寺は、源氏物語が記録の上で確認されてから今年で1千年になる「源氏物語千年紀」を記念し、紅葉のライトアップと夜間特別拝観を今回初めて開催する。同寺は、紫式部が「源氏物語」の着想を得たとされている場所。期間は11月15日から12月7日まで。

 石山寺の紅葉は、一般で見られる紅葉と比べ、葉の大きさがひと回り小さいのが特徴で、ライトアップでは昼間とは違った幻想的な景色が楽しめる。

 「源氏物語千年紀in湖都大津」のメーンイベントで、同寺で開催中の「源氏夢回廊」では、世尊院と密蔵院の庭園もライトアップして、源氏物語の幽玄な世界を演出する。紅葉の見ごろは、11月中旬から下旬。

 時間は午後6時から午後9時まで(入山は午後8時30分まで)。料金は、大人・中高生1千円、小学生500円(入山料、源氏夢回廊入場料含む)。

 問い合わせは、石山観光協会(TEL077・537・1105)。



長野県、御開帳にあわせ来春から新キャンペーン

 信州・長野県観光協会(理事長=村井仁知事)は10月27日、東京・大手町のKKRホテル東京でメディア関係者との情報交換会を開き、来年春・夏の観光イベントや新たな観光素材を紹介した。

 冒頭あいさつした久保田篤県観光部長は、善光寺御開帳(来年4月5日〜5月31日)にあわせ、4月1日から6月末まで「信州ぐるっとキャンペーン」を実施することを明らかにした。

 同キャンペーンは県内を「信州の国宝めぐりコース」「信州いい湯めぐりコース」など4つのコースを設定、スタンプラリー形式で周遊観光してもらうもの。キャンペーンブックを配布し、スタンプを集めた人にオリジナルグッズをプレゼントする。

 会には約40市町村の関係者やJR東日本長野支社などが出席し、来年のイベントや見どころなどをアピールした。
 村井理事長は来年3月に発刊予定のザガットサーベイの「長野のレストラン&ホテル」について触れ、「消費者がどう評価するか楽しみだ」と述べ、インターネット投票への参加を呼びかけた。



熊本・天草宝島観光協会、グルメをテーマに誘客
ガイドブックなどを作成


 熊本県の天草宝島観光協会では10月11日から、「いま、説き明かす天草おッ宝伝説セカンドステージ」と題して、天草中央と天草北エリアの誘客キャンペーンをスタートさせた。期間は来年2月末まで。

 今回は、「これぞ天草。獲れたての味をま〜るごと。」として、天草のグルメを中心にアピールする。キャンペーン期間の新メニューとして、「アワビのおどり焼きとよくばり丼」「うつぼおこわ」「酢ダコ丼」「天草飲茶」を開発。さらに天草の特産の柑橘類を生かしたスイーツの「天草晩柑ロール」「デコポンソフト」「デコポンシャーベット」なども登場した。

 宿泊プランでは、「天草ほんど湯た〜ッと幸せフグプラン(本渡)お得な特典付き」「あまくさアワビまつり宿泊キャンペーン(五和)」を展開する。

 体験メニューでは、観光船で行くイルカウォッチングを紹介。このほか天草いるかワールドでは、ドルフィンスイムやドルフィンタッチが体験できるという。

 また、昨年展開された「五足の靴来島100周年キャンペーン」の成果を生かす企画として、「天草お宝伝説うんちくと安らぎの旅」ガイドブックを作成した。「五足の靴」など文学の道や天草四郎ゆかりの地、牛深ハイヤなどを訪ねるモデルコースを紹介する内容。レンタカーやタクシー観光の特典や観光ボランティアガイド情報も掲載している。



大阪のまち歩き支援へ推進連絡協議会が発足

 大阪市と大阪商工会議所、大阪観光コンベンション協会、水都大阪2009実行委員会はこのほど、「大阪コミュニティ・ツーリズム推進連絡協議会」を発足した。市民自らがガイドとなり来訪者と交流しながらまちを紹介する「まちあるき」の取り組みを支援するほか、地域に密着したさまざまな観光資源や魅力の情報を広く発信していく。

 会長は大阪観光コンベンション協会理事の長藤一博氏。総合プロデューサーとして大阪府立大特別教授で、建築史、都市文化論を専攻し大阪の都市計画やまちづくりにも深く関わる橋爪紳也氏、チーフプロデューサーにフリーのイベントプロデューサー茶谷幸治氏、アシスタントプロデューサーにフリーライターの陸奥賢氏を迎えた。

 発足記念事業として「大阪あそ歩(ぼ)08'秋」を開催。11月11日には大阪物語りシリーズとして「心中天網島〜紙治と小春のこの日」、13日は大阪食い倒れ料亭、料理店を楽しむシリーズとして「高麗橋吉兆(本吉兆)」での食事会などを実施する。今後、春と秋の2回程度「大阪あそ歩キャンペーン」を展開。

 協議会では市民と来訪者の交流を拡大することで、地域の人々の地元に対する認識と愛着を深めるとともに、観光振興に寄与し、地域経済の活性化につなげる。具体的には、市民ガイドボランティアグループと連携し、旅行業者への売り込みや協賛の確保などの対外的な交渉、インターネットやチラシを使った情報発信などを行う方針だ。

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