10月28日から韓国・昌原市で開かれている第10回ラムサール条約締約国会議で、日本の化女沼(宮城)、大山上池・下池(山形)、瓢湖(新潟)、久米島の渓流・湿地(沖縄)の4カ所がラムサール条約湿地に登録されることが確実となった。また、93年に登録されている琵琶湖(滋賀)については、西の湖とその水路の長命寺川まで拡大され登録される。 環境省によると、30日に正式登録され、登録認定証が授与される。 久米島は、絶滅危惧種のキクザトサワヘビをはじめとする希少野生生物の重要な生息地であり、今回の登録対象地域は255キロに及ぶ。県内では4例目であり、関係者は「今の環境を守りながらこの恵みを生かしていきたい」と話している。
観光庁発足を記念し、「観光立国推進リレーシンポジウムin関西」が10月20日、大阪市の大阪国際会議場で開かれた。観光庁による観光立国実現に向けた取り組みを紹介するとともに、さらなるインバウンド振興に向けた方策、関西地域における観光振興の方向性や観光庁への期待などについて、有識者らによる講演、パネルディスカッションが行われた。主催は、国土交通省近畿運輸局、近畿地方整備局、関西広域機構、日本観光協会。 基調講演では、本保芳明観光庁長官が「観光立国の意義と国の取り組みについて」で講演。本保長官は「観光は関係者が多く、主として民間が中心的な役割で働くなか初めて全体像が出来上がる。その中で同じ問題意識を共有し、主体的に問題解決を探ることが大切」とし、「そのための発信、調整をしていくのが我々の責務」と語った。 パネルディスカッションでは、堀井良殷・大阪21世紀協会理事長がコーディネーターを務め、荒井正吾・奈良県知事、門川大作・京都市長、宮本一・関西国際空港代表取締役会長、西村肇・国際観光旅館連盟近畿支部長(西村屋社長)、本保長官が、「関西の観光振興と観光庁への期待」をテーマに幅広い内容について意見を交わした。 各氏からは「関西エリアは資源が多く、水都大阪2009や平城遷都1300年祭などイベントが続き、盛り上がるタイミング。人も流れも基盤もあるのが関西」(本保長官)、「平城遷都1300年記念事業を一過性にせず、奈良を観光地として大きくしたい」(荒井奈良県知事)、「日本に京都があってよかったと実感してもらえるよう景観を大事にしていきたい」(門川京都市長)、「ウエルカムボードや深夜サービスの拡充など空港施設やCSの向上に取り組み、関西の玄関口として外国人旅客を迎えたい」(宮本関空会長)、「城崎温泉にも外国人観光客が増え、外湯など湯文化を楽しんでいる」(西村国観連近畿支部長)などの意見が出た。
中国運輸局や中国経済連合会、中国5県などで組織する中国地域観光推進協議会はこのほど、鳥取県伯耆町のホテルで、「中国地方国際観光ビジネスフォーラム」を開いた。今年で4回目となるが、山陰での開催は初めて。 これに先立ち、13〜15日は中国や韓国、台湾、香港から旅行業者やマスコミ関係者ら約70人を対象に招請ツアーを実施した。 フォーラムには中国5県と愛媛県の旅館・ホテル、観光施設など96社・団体が出席、招請ツアーの参加者と旅行商品造成の商談を行った。 商談会終了後の交流会では、平井伸治鳥取県知事による歓迎のあいさつや福田督中国経済連合会会長による乾杯の後、地元の伝統芸能「しゃんしゃん傘踊り」の実演も行われた。今回は「食」を中心にアピールしたこともあり、招請者らは岡山のばら寿司や島根の餅つき実演などに関心を示していた。