固定資産税を払い過ぎていませんか──。一級建築士事務所の建物鑑定(東京都新宿区)は、「固定資産評価」の鑑定によって、企業の固定資産税を軽減するコンサル事業を手掛けている。これまでオフィスビルや商業店舗などの物件を主に扱ってきたが、旅館・ホテルへの提案も本格的に進めることにした。 固定資産評価は、固定資産税を算定する根拠となるもので、市町村などの役所が新築時に建物の竣工図面や工事内訳書から判断して決める。しかし、「必ずしも建築の専門家ではない評価員が算定するため、間違っているケースが少なくない」(同社)。 この固定資産評価を専門家の目で見直し、適正額よりも高ければ役所に是正を申し入れる。申し入れが認められると、今後の課税が減るうえ、これまで払い過ぎた税金も一般的には過去5年間分が還付される。同社への報酬は、課税の減額に至った場合のみで、軽減額の半分。 同社によると、この3年間にオフィスビルなど1千棟以上を扱ったうち約2割が高額で、是正されたケースでは6〜10%の引き下げを実現できている。例えば、10億円の固定資産評価額を6%減らせたとすると、年間に約百万円が削減できることになる(固都税1.7%の場合)。 固定資産評価額が減じても、担保としての建物の価値が下がることはない。「むしろキャッシュフローが良くなり向上する」(同社)。 査定対象は5億円以上の非木造建造物。地域は問わない。なお、同社は、新築時に固定資産税を軽減するコンサルタント業務も実施している。資料請求は、本紙を見たと明記してファクス(03・5330・0260)で。
日本で顧客満足(CS)が企業経営の重要なテーマとして認識されてからすでに20年。「そのなかで、どちらかといえば後発組のANAが、CSを経営戦略の根幹に位置づけ、ブランド戦略とも結びつけた全体的なCS活動を展開して着実に成果を上げてきていることは注目に値する」と同書。 CS向上への取り組みの経緯と仕組みづくりなどANAのCSビジョン、実践、歴史、背景などを解説。客室乗務員、空港職員、パイロット、整備士など多くのスタッフに取材し、「クレームを宝の山に変える」仕組みやCSを通じて組織風土を変革する姿を紹介している。 例えば顧客満足を高めるために行っているのが「お客さまにとっていいことをしている仲間」に毎月1人1枚のカードを手渡して組織的に褒めあうこと。羽田空港で働く社員の間で始まった。この方法により、互いの行動に関心を持つようになり、「自分も褒められ、お客さまもうれしい環境」を作ることに成功した。 四六版で価格は1600円。問い合わせは生産性出版社(TEL03・3409・1132)まで。