JRグループの東日本と東海、西日本の3社は12月1日から来年3月末まで、冬の北陸の魅力を伝える「Japanese Beauty Hokurikuキャンペーン」を実施する。駅から観光地へのアクセスを充実させるとともに、期間限定の特別公開やガイド付きツアー、旅館の宿泊券プレゼントなどを用意し、集客に努める。 アクセスの充実では駅から小型タクシーを利用し、有名観光地を巡る2時間コースのプランを作った。高岡(富山)、七尾(石川)、福井の各駅から出発する。例えば、高岡駅発の「瑞龍寺と高岡大仏コース」は瑞龍寺や前田利家公墓所、高岡大仏などを巡り、料金は6200円とした。 また、駅から観光地へのバスも特別運行する。駅から宿泊地までの移動時間を楽しんでもらおうと、土曜は観光スポットを巡って温泉郷の最寄りの駅まで、日曜にはその逆のコースをたどる便も新たに設定。金沢駅〜ゆのくにの森〜那谷寺〜加賀温泉郷の場合、料金は大人1500円。 伝統工芸品の職人が旅行者の要望に基づき制作する「お誂え」も関心を呼びそうだ。めがねの産地・鯖江ではめがねフレームを職人と相談しながらデザインを決められるという。フレームのみで3万円から。 宇奈月や輪島、和倉など北陸の10温泉の旅館に泊まった人を対象に抽選で宿泊券(ペア10組)や海産物があたるプレゼントも実施する。このほか重要文化財「金沢城石川門」の内部公開や天徳院の虚空蔵菩薩の特別拝観などもある。 冬の北陸に焦点をあてたキャンペーンは07年に続いて2回目となる。それ以前は4〜9月に実施していた。「北陸の良さをアピールするのは冬の季節がもっともいい。取り扱い実績は明らかにできないが、確実に数字は伸びている」とJR東海では話している。
全日本空輸は22日、燃料特別付加運賃(燃油サーチャージ)込みの旅行会社向けのパッケージ旅行国際線運賃を発売すると発表した。「別建てサーチャージの徴収は海外旅行離れへの大きな阻害要因」と訴える日本旅行業協会(JATA)の要望にこたえた。 来年4月分からの発売で運賃は半年ごとに改定する。これにより半年ごとに主力パッケージ商品のパンフレットを作成する旅行会社は、09年上期以降に発売する商品からサーチャージ分を含めた料金を表示できるようになる。当該旅行商品の発売開始後実際の燃油サーチャージが変動した場合、初めに提示した運賃総額は変更しない。適用する対象商品の詳細は旅行会社との間で個別に決める。 日本航空でも旅行会社向け国際線運賃を設定する方針で一部の旅行会社と個別に検討に入っている。 これまでサーチャージは3カ月ごとに改定。旅行会社は参加者に対し旅行代金とは別に燃油サーチャージを徴収していたが、「導入当時からは想定外のレベル」(JATA)にまで上がり、消費者の不信感が募っていた。
JTBは10月24日、食料自給率向上に向けた国民運動推進事業「フードアクションニッポン」と連動した宿泊プランを発売した。各地域が持つ伝統的な食文化や旬な国産食材をおいしく味わえる宿を紹介し訴求する。 フードアクションニッポンは、日本の食を次の世代に残し、創るために、日本の食料自給率の向上を目指し、農林水産省が推進する国民運動。 プラン名は「おいしい日本を」。パンフレットも食に重点を置いた内容とし、(1)国産食材使用メニュー(2)食材生産者の情報(3)地元食材の購入先(4)料理長などが教える国産食材レシピ──などを盛り込んだ。国産食材をPRすると共に、地域活性化に貢献する新たな旅行スタイルを提案する。 新潟県・月岡温泉のホテル清風苑のコースでは、新潟県産のこだわった、海鮮、和牛、野菜、米を使用した郷土料理を提供する。全10コースで、設定期間は11月1日〜来年3月31日。販売目標は1万人。 今年度は関東近郊を中心に展開。今後、対応施設と地域を拡大する。