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  トラベル ■第2492号《2008年11月15日(土)発行》  

ティー・ゲート、トラベルサイトをグランドオープン


 KNTと角川マーケティングが共同出資し設立した、ウェブやモバイルを介した体験型ツアーのマッチング事業などを展開するティー・ゲート(東京都千代田区、岩橋伸行社長)は5日、体験型旅行商品を扱う総合トラベルサイト「旅の発見」をグランドオープンした。2万件近い体験プランの検索、予約ができるようにしたほか、GPS機能を盛り込んだモバイル版サイト=写真=でのサービスを開始した。多様化するユーザーのし好に対応できる体験型プラン情報を提供することで、体験型旅行の需要掘り起こしを行い、ひいては地域活性化につなげたい考えだ。

 旅の発見は、今年6月プレオープン。農山漁村での交流型ツアーや短時間でできる工芸体験など、各ジャンルに精通する人が案内する体験型の旅情報を提供するほか、各プランの予約サービスを行ってきた。

 PC版のサイトでは、利用者が75のテーマから好みに合わせて体験メニューを検索、予約できるが、今回のグランドオープンに合わせ新たにオープンしたモバイル版サイトでも同様に2万件のプランを検索、予約できる。

 またモバイル版では、GPS機能を使って利用者の所在地を割り出し、その周辺で体験できるプランを一覧にして提示する機能も盛り込んだ。
 同社は旅の発見で、今年10月から来年9月までに20億円の取扱高を想定している。



JRグループ、1月から京都DC実施
龍をあしらったポスター


 JRグループは09年1月1日から3月22日まで、京都市や京都市観光協会などと共同で、京都デスティネーションキャンペーン(RC)「京の冬の旅キャンペーン」を開催する。歩いてめぐる旅スタイルを提案するほか、期間中、様々な特別企画を実施。普段は見学することができない庭園や襖絵、仏像などが見学できる「非公開文化財特別公開」やそれらを巡る定期観光バス特別コースなどを運行する。

 非公開文化財特別公開では、東寺や高台寺などJRや地下鉄、私鉄の駅から徒歩で行ける観光スポットが多いことから、京都のまちを「歩く旅」を提案。また、各対象施設ではガイドによる案内もある。

 定期観光バス特別コースは、豊臣秀吉ゆかりの史跡を巡る「うるわし」、街道沿いの京の老舗の味を巡る「あじわい」、国宝と障壁画を巡る「みやび」、庭園と茶室を巡る「やすらぎ」の各コースを運行。

 また、特別公開の金閣寺方丈を訪ね、杉戸絵を描いた日本画家の森田りえ子画伯の解説で拝観する「京の文化の真髄をたずねて」コースなど、冬ならではのイベントコースを組み込んだ。

 京都のまち全体をキャンパスに見立て、旅を楽しみながら京都を学ぶ「京都おこしやす大学」では、「美術家近藤弘さんの陶芸アトリエ見学とワークショップ」など魅力あふれる10プランを設定した。

 関連イベントとして、光の灯りのイベント「京都・嵐山花灯路2008」が12月12日から21日まで、嵯峨・嵐山地域で開催される。京の早春の風物詩として定着してきた「京都・東山花灯路2009」は3月13日から22日まで東山地域で開催される。

 京料理をはじめ、京の冬の味覚と京都スタイルの食の楽しみ方を発信する「食遊彩都」では、10の催しが行われ、食遊彩都プランとして月替りの特別会席を料亭で楽しむことができる。



JR東海とタクシー3社、高山で割安観光タクシー運行

  JR東海と岐阜県高山市のタクシー会社3社(山都自動車、新興交通、鳩タクシー)は1日から、市内の観光スポットが割安で回れるタクシーセット乗車券「駅から観タクン岐阜」を発売した。

 セット乗車券は(1)JR高山駅〜飛騨の里(2)飛騨の里〜祭りの森(3)祭りの森〜高山陣屋──の3区間の移動に使用できる。区間移動の際、3社のタクシーなら乗車券を提示すれば自由に利用できるのが特徴。

 タクシーを貸し切って観光スポットを巡る従来の割引制度では時間の制約があったが、時間を気にせず観光を楽しめる。申請を許可した中部運輸局では「管内では初の試み」(自動車交通部)としている。

 通常運賃で3区間を移動すると中型車で4200円になるが、セット乗車券は3500円で販売する。主要旅行会社で購入でき、購入当日から利用可能。飛騨の里、まつりの森の入場料が1人分無料となる特典付き。

 有効期間は3日間で、連泊客の利用も見込んでいる。



KNTが流氷観察から環境保全学ぶツアー発売

 KNTはこのほど、同社国内旅行商品ブランド「メイト日本讃歌」から、流氷についての講話やフィールドツアーなどを通して、環境問題を学ぶツアーを発売した。今年からは1人でも参加できるようにすることで、より多くの人に流氷について知ってもらえるようにした。

 発売したツアー「流氷大百科2009──ほっとけない流氷の真実」は、流氷研究家の菊池慶一氏からオホーツクの人々の暮らしや文化をからめた流氷についての講話を聞き、流氷や環境問題への理解を深めるもの。ヘリコプターや砕氷船「オーロラ号」、オホーツク沿岸を走る「流氷ノロッコ号」からの流氷観察や流氷上を専門家の解説を聞きながら実際に散策する「流氷ウォーク」などの体験メニューを盛り込み、環境問題の現実をより実感できるようにしたのが特徴だ。

 またオホーツク流氷館見学では、閉館後の同館を借り切ることで、ツアー参加者にゆっくりと館内を見学してもらえるようにした。

 旅行日程は、1月29日〜3月20日のうち特定日出発の2泊3日。

 旅行代金は、東京発着の場合、9万3800円から。



東北新幹線・八戸〜新青森間、開業は10年12月

 JR東日本は10日、東北新幹線・八戸〜新青森間(約82キロ)の開業時期を10年12月にすると発表した。当初の目標よりも3カ月ほど早い。工事が順調に進んだため予定が早まった。

 同社によると、開業直後は東京〜新青森間の所要時間は3時間20分程度となる。その後、新型車両の導入など高速化を図り、10年度末に3時間10分、12年度末以降3時間5分で結ぶ計画。

 現在、東京〜青森間は在来線の乗り継ぎを含め最短で約4時間となっている。



JTB首都圏、電動自転車のリースを開始

 JTB首都圏は7日、パナソニックサイクルテック社(大阪府柏原市)と共同で、電動アシスト自転車のリース事業を各地の観光協会や旅館・ホテル、レンタサイクル会社などに開始した。観光客へのレンタサイクルとしての貸し出しを提案するもので、徒歩に比べて行動範囲が格段に広がる、電動アシストなので多少の坂道も苦にならないなど、利用客にとっての利点をアピールする。

 電動アシスト自転車は「旅チャリ」の名称で売り込む。徒歩では半径4キロの観光行動が半径10キロに広がる。リースを導入する観光協会などは、自動車での移動に比べ環境破壊の心配がなく、地域活性化を図れる。

 企業向けにもリースを行い、社員の足として通勤や近隣の営業、配達の活用してもらう。



主要旅行業63社・9月実績

 観光庁が6日に発表した今年9月の主要旅行業63社の旅行取扱状況(速報)は、総取扱額が5852億5270万円で前年同月比6.5%減だった。国内、海外旅行に加え、好調が続いていた外国人旅行も前年を大きく割り込んだ。募集型企画旅行も、国内、海外、外国人とも前年割れした。

 国内旅行は前年同月比4.9%減の3374億2828万円と低調。2カ月連続で前年実績を割り込んだ。「個人、団体旅行の取り扱いが低迷したため」と観光産業課。取り扱い57社中、前年実績を超えたのは18社。ジャルツアーズ(同3.1%増)、農協観光(同4.9%増)などが堅調。

 海外旅行は、前年同期比6.4%減の2422億8759万円で4ヵ月連続の前年割れ。

 外国人旅行は前年同月比11.4%減の55億3683万円で、6カ月ぶりに前年割れした。

 旅行商品ブランドの取扱額は、国内旅行が昨年同月比並みの919億6354万円、海外旅行が13.6%減の696億273万円、外国人旅行が13.4%減の2億7991万円となった。取扱人数は、398万4194人で同3.7%減。国内が同1.6%減の337万1923人、海外が20.8%減の43万2390人、外国人が4.4%減の1万7138人。
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