日本政策金融公庫はこのほど、全国小企業月次動向調査の、今年11月調査分の結果を公表した。それによると、全国小企業の今年10月の売上DI(前年同月比で増加とする企業割合から、減少とする企業割合を引いた値、季節調整値)はマイナス32.4で、前月比1.4ポイント低下した。DIの低下は3カ月連続。11月は同月から5.1ポイント低下し、マイナス37.5になる見通しだ。 10月の売上DIを業種別にみると、製造業がマイナス38.0で、前月比17.4ポイント低下。非製造業がマイナス33.1で、同0.7ポイント低下した。 非製造業の中では、飲食店がマイナス25.0で、同3.0ポイント、サービス業がマイナス26.8で、同1.7ポイント、それぞれ上昇した。運輸業はマイナス47.4で、同9.1ポイント、小売業はマイナス37.2で、同4.3ポイント、それぞれ低下した。 11月の見通しは、製造業がマイナス47.2で、10月比9.2ポイント低下。非製造業がマイナス35.9で、同2.8ポイント低下。 非製造業の中では、飲食店がマイナス20.0で、同5.0ポイント上昇の見通し。ただ、サービス業、運輸業、小売業は低下の見通しで、それぞれ10月から1.1ポイント、9.6ポイント、5.7ポイント低下する見通し。 全産業の10月の採算DI(黒字の企業割合から赤字の企業割合を引いた値)は前月比2.1ポイント上昇のマイナス14.1。11月の見通しは10月比0.9ポイント上昇のマイナス13.2。 調査は11月上旬、同公庫取引先1500社に行った。回答数は1135社で、回答率75.7%。
経済産業省はこのほど、特定サービス産業動態統計調査の、今年9月分の結果(確報)を公表した。それによると、対個人サービス業の趣味・娯楽関連では、遊園地・テーマパークの売上高が前年同月比で増加した。ただ、劇場、ボウリング場などその他6業種の売上は軒並み減少した。 遊園地・テーマパークは381億8千万円で、前年同月比2.7%増加した。増加は2カ月ぶり。内訳をみると、食堂・売店売上高が同7.1%増、入場料金・施設利用料金収入が同1.3%減。 遊園地・テーマパークの入場者数は同6.0%減少した。このうち一般客が同5.5%減少、団体客が同12.1%減少した。入場者ひとり当たりの売上高は同9.2%増加した。 ほかの趣味・娯楽関連業種の売上はすべて減少した。劇場・興行場・興行団が前年同月比13.2%減少したのを筆頭に、ボウリング場が同9.9%減、ゴルフ場が同6.5%減、ゴルフ練習場が同3.2%減、パチンコホールが同2.0%減、映画館が同0.7%減──など。
シニア・マイスター・ネットワーク(=SMN、作古貞義会長)は11月19日、旅館ホテル業向けITコンサルティング会社、サイグナス(神奈川県横浜市)の丸山英実社長を講師に迎え、「第24回産学ジョイントセミナー」を東京の文京シビックセンターで開いた。 今回のテーマは「レベニューマネジメント」。宿泊施設の経営者、マネージャーら約40人が参加した。 レベニューマネジメントとは、客室の販売価格を販売時期に応じて上手にコントロールすることで収益を最大化する管理手法のこと。 丸山氏は「最初に高い販売価格を設定して、宿泊日が近づくに従って徐々に値下げする施設が多いが、これでは顧客の信頼を失ってしまう。売れ残り室数を事前に予測して、その分を早期販売割引で段階的に売り切っていくことで宿の収益を最大化することができる」と解説した。 また「旅館でも泊食を分離して考えればレベニューマメジメントを十分導入できる。締めてみないと黒字か赤字か分からないという経営はおかしい」と話し、日々の収益管理の重要性を強調した。