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ビジネス ■第2504号《2009年2月28日(土)発行》
観光カリスマの山田桂一郎氏が観光地活性化で講演
山田桂一郎氏
国から観光カリスマに認定されているJTIC.SWISS代表の山田桂一郎氏が19日、東京都内で開かれた中部広域観光推進協議会など主催の観光セミナーの中で「観光地の活性化と将来展望」と題して講演した。「地域に個性がなければ、お客さまはその土地に行く理由がない。安・近・短に流れる」と指摘した上で、地域づくり、旅行商品づくりのキーワードは、地域の「らしさ」「ならでは」だと訴えた。
山田氏は、三重県出身。スイスの山岳リゾート地、ツェルマットで日本人旅行者向けに情報提供を行うインフォメーションセンターを開設。ツェルマット観光局のプロモーションなどに携わっている。日本エコツーリズム協会理事も務める。
山田氏は、セミナーに参加した中部地域の自治体や旅行会社の関係者を前にして、「モノの豊かさを提供する観光、マンネリ化した観光サービスでは生き残れない。生活文化などに基づく、地域の『らしさ』『ならでは』を追求し、旅行者が心の豊かさを実感できる観光を目指すべきだ」と強調した。
個性ある地域づくりや商品づくりに向けては、「中部地域にはスイスに負けない観光素材があるが、お客さまに選ばれるキラーコンテンツは何か、ターゲットは誰か、地域も、旅行会社も改めて考える必要がある」。その上で地域、観光事業者がテーマや将来構想を共有し、「こだわり」を徹底する必要性があると指摘した。
地域間、地域・旅行会社間の連携の必要性にも触れた。(1)地域間で情報を共有できれば、市場の実態がより明確に把握できる(2)地域と旅行会社の情報交換が進めば、より効果的にプロモーションを実施できる──など。「自分たちだけの利益で動く地域、事業者が多ければ、テーマは共有できず、こだわりは徹底できない」と説明した。
中部観光セミナー 個別の商談会も
中部広域観光セミナーは、中部広域観光推進協議会(富山、石川、福井、長野、岐阜、静岡、愛知、三重、滋賀の9県)と日本観光協会中部支部の主催で開かれ、中部地域の自治体や観光事業者、旅行会社合わせて約160人が参加した。講演会と商談会の2部構成で行われた。
講演会はJTIC.SWISS代表の山田氏に続いて、日本観光協会中部支部長の須田寛氏(東海旅客鉄道相談役)が、昨年10月に中部広域観光推進協議会が策定した観光推進計画「中部の観光ビジョン」について説明した。
商談会は、会場に設置した旅行会社ごとのデスクを自治体や観光事業者でつくる県ごとのグループが巡回する方式で、各地域の旅行商品づくりなどで商談を繰り広げた。
旅館・ホテル、地域への誘客に苦戦 リョケンアンケート
コンサルタントのリョケンはこのほど、全国の旅館.ホテルを対象に四半期ごとに実施している「短期観測アンケート」の、昨年12月実施分の結果を公表した。それによると、昨年秋(9〜11月)の自館の客数傾向は「減少傾向」とする回答が44.7%で最も多かったものの、前年調査に比べ3.4ポイントの増加にとどまった。ただ、地域全体の客数傾向は減少傾向が65.1%で、前年調査から13.3ポイントの大幅増となった。
自館の客数傾向は、減少傾向に44.7%、横ばい傾向に28.1%、増加傾向に27.2%が回答した。前年に比べ、減少が3.4ポイント増加したほか、増加が0.1ポイント、横ばいが3.3ポイント、それぞれ減少した。
地区別にみると、東海.北陸地区で増加の比率が減少の比率を上回った。
一方、地域での客数傾向は、減少に65.1%、横ばいに30.2%が回答。増加は4.7%にとどまった。前年比では減少が13.3ポイントの大幅増。横ばいは6.3ポイント、増加は7.1ポイント、それぞれ減少した。
地区別では、北海道・東北で90%が減少と回答。増加の回答はなかった。
自館の客数傾向の回答が前年並みだったことについてリョケンは「お客さまの消費マインドの低下や節約ムードが高まる中、価格帯、地域、年齢層、利用形態などターゲットを絞った販売戦略をとり、なんとか前年並みをキープできたという様子がうかがえる」としている。 減少傾向が6割超 冬の客数見込み 冬(1〜3月)の客数見込みは、自館で63.8%が減少傾向と回答。横ばい傾向は26.7%、増加傾向は9.5%だった。
地域への客数見込みは減少69.9%、横ばい28.2%、増加1.9%とさらに厳しい見通しとなった。 減少の回答は自館、地域とも6割を超え、同社のアンケートで過去最高の比率となった。 不況の影響受ける 忘新年会の客数 忘新年会の客数見込みは、自館で56.5%が減少傾向と回答。横ばい傾向は32.2%、増加傾向は11.3%だった。
地域全体では減少66.7%、横ばい31.3%、増加2.0%と、冬の見込み同様、厳しい見通しとなった。
リョケンでは「不況による影響は大きく、特に企業の忘新年会においてはキャンセルも多いようだ。その状況下でも、送迎付きのプランや日帰り、地元客への販売強化、社内での紹介促進などの対策により前年並みを確保したという意見もあった」としている。
減少傾向が6割超 冬の客数見込み
冬(1〜3月)の客数見込みは、自館で63.8%が減少傾向と回答。横ばい傾向は26.7%、増加傾向は9.5%だった。
地域への客数見込みは減少69.9%、横ばい28.2%、増加1.9%とさらに厳しい見通しとなった。
減少の回答は自館、地域とも6割を超え、同社のアンケートで過去最高の比率となった。
不況の影響受ける 忘新年会の客数
忘新年会の客数見込みは、自館で56.5%が減少傾向と回答。横ばい傾向は32.2%、増加傾向は11.3%だった。
地域全体では減少66.7%、横ばい31.3%、増加2.0%と、冬の見込み同様、厳しい見通しとなった。
リョケンでは「不況による影響は大きく、特に企業の忘新年会においてはキャンセルも多いようだ。その状況下でも、送迎付きのプランや日帰り、地元客への販売強化、社内での紹介促進などの対策により前年並みを確保したという意見もあった」としている。
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