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商品・設備 ■第2511号《2009年4月18日(土)発行》  

迫力ある大画像映像を実現 NECディスプレイソリューションの液晶ディスプレイ
46型のマルチシンク

 NECディスプレイソリューションズは5月22日、46型の大型液晶ではマルチスクリーン構成時で世界最細となる超狭額縁を実現した業務用液晶ディスプレイ「マルチシンクLCD-X461UN」を発売する。画面の継ぎ目を感じさせない違和感の少ない表現力で、迫力ある大画面映像を構築できる。

 昨年5月には46型マルチスクリーン構成時のベゼル幅が33ミリという同社従来比で約2分の1の製品を投入。今回の新商品は6.7ミリという世界最細ベゼルを実現。最大で縦横10面のマルチスクリーン構築できるので、460インチの大画面も可能だ。

 工場出荷時に輝度と色温度を規定の範囲内に収まるように全数調整を実施している。このためマルチスクリーン構成時に発生しやすい色違いによる問題を軽減させる。

 液晶ディスプレイは使用時間の経過と共に輝度や色温度が変わるため、マルチスクリーン構成時には次第に色が合わなくなってくるという問題が発生する。これを専用キャリブレーションソフトにより解消、色合わせを容易に実現する。

 オプション品としてマルチスクリーン構成時の微調整機能を備えた補助金具を用意した。より美しいマルチスクリーンを構成できる。
 化粧板となるオーバーフレームキットもオプション品。側面の取付ネジなどを隠す効果でより美しい外観に仕上げる。

 30型を超える業務用液晶ディスプレイは、さまざまな情報を広く多くの人々に伝える公共ディスプレーとして、デジタル・サイネージと呼ばれる新市場を支える最も重要なアイテム。新商品は「マルチスクリーンでの映像表現力を飛躍的に高めることでデジタル・サイネージの新たな領域を切り開く」と同社。

 この件についての問い合わせ先は、NECモニター・インフォーメーションセンター(TEL0120・975・380)。



書評「観光活性化のマネジメント」

観光活性化のマネジメント
内藤錦樹著

 国内、海外ともに伸び悩む観光旅行を活性化させるためには「人々が感動、感激できる場面を増やす仕掛け、仕組みが必要」という筆者。仕掛をつくる上で、観光事業関係者や地方公共団体などが実践すべきことを観光経営のマネジメントの観点からまとめた。

 筆者は大学卒業後JTBに入社、関連会社社長などを経て02年から08年まで桜美林大学、同大学院教授。現在は同大名誉教授を務める。

 旅行、観光関連の実務や研究などにかかわる人々、観光産業を目指す学生に向けたもので、各社、各地の成功事例を多数紹介しているため身近で分りやすい。中でもエコツーリズムやグリーンツーリズムからだけでなく、従来からの旅館、ホテルのおもてなしに「感激、感動のある旅行」を演出し創造する要素があると説明。「従業員の対応によって顧客の旅行が楽しくなるかどうか満足度が決まる」と断言している。

 サービス改善や社員表彰などの従業員教育を通じてCS向上を行う加賀屋(石川県・和倉温泉)や古窯(山形県・かみのやま温泉)の姿勢を高く評価している。

 宿泊業の現状分析とホテル、旅館の活性化策についても言及。増大する中高年女性の小グループに着目し、女性たちが好む生け花や香、抹茶のサービスなど、リピーターが訪れる度に新しい発見をできる仕掛けを作ることで顧客を飽きさせずに引き付けられる、など「顧客満足を高めれば収益性を上げる」と強調する筆者ならではのヒントが詰まっている。 

 厳しい時代を乗り越えるには、仕入れ単価を下げたり地域全体の満足度を上げたりして、(1)コスト削減(2)付加価値の付与──が必要だと説いている。

 238ページ。定価は2900円(税別)。発行=同文舘出版。



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