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トラベル ■第2515号《2009年5月23日(土)発行》
KNT、旅行商品にTポイントサービス
KNTは13日、同社企画旅行商品ブランド「メイト」「ホリデイ」において、CCC(東京都渋谷区、増田宗昭CEO)が全国展開する共通ポイントプログラム「Tポイントサービス」のポイントを商品の購入金額に応じて付与するサービスを始めると発表した。加盟23社の店舗やウェブサイトで使える共通ポイントを付与する。サービス導入を、若年層をはじめとする全国約3202万人のTカード所有者が、同社旅行商品を申し込むきっかけとしたい考えだ。
今年10月1日出発分のメイト、ホリデイからサービスの対象とする。
全国のKNTとKNTツーリストのほか、メイト・ホリデイを取り扱うKNT以外の旅行会社で購入した場合にもポイントを付与する。ポイントの付与率は、購入金額200円につき1ポイント。貯めたポイントはTポイント加盟店で1ポイント=1円として利用できるが、KNTでの旅行商品の支払いにはポイントは使えない。
KNTでは現在、同社インターネット会員サービス「ツーリスト・ビレッジ」の会員に対し、オンラインでの旅行商品購入時に、購入金額100円につき1ポイントを付与する独自のポイントサービスを展開。ポイント交換サービスである「Gポイントサービス」にも加盟し、ポイント交換なども行っているが、同社サイト上からでなければ会員になれないため、ポイントサービスが旅行購入のきっかけとはなりにくかった。
ポイントを貯めるためのTカードは、加盟企業の店舗で気軽につくれる点が強み。日本の20代人口の56.5%が所有しているなど、若年層を中心に広く浸透していることから、同社ではTポイント導入により、若年層やファミリー層に対し旅行購入を訴求したい考えだ。
Tポイントサービスは、今年3月時点で、全国50企業、約3万100店舗で貯めることができる共通ポイントサービス。CCCが展開するレンタルビデオショップ「TSUTAYA」に加え、ファミリーマートやロッテリアなど利用頻度が比較的高い業種の企業が参画している。参画50社中27社がポイント付与サービスのみ行っている。このほか23社がポイントの付与、利用サービスを、15社がマイレージなど自社ポイントとの交換を行なっている。
JR東日本、地元発商品「旅市」発売
パンフレット
JR東日本は、地元民が企画した地域ならではの旅をパッケージ化した新しいツアー商品「旅市」を造成、20日、発売した。第1段は山形県の白鷹町観光協会が提案した旅など3エリア9コース(設定期間7月1日〜9月30日)となっている。旅市という言葉は「人が集う市に新鮮な野菜が並ぶように、地元の人がお勧めする観光素材を集めた」(同社)という意味を込めた。
(1)地域に根ざした風土・文化(2)地産地消(3)人との触れ合い──をコンセプトに、宿泊施設や昼食場所、ガイドなど地域の観光に携わる地元の人が企画した旅行プランを集めた。
料金は1泊2日で大人1人2〜4万円。首都圏のびゅうプラザで販売する。
9コースのうち白鷹町観光協会のツアーは「紅花畑で、地元の人に教えてもらいながら、ひたすら紅花摘みを手伝い、畑を眺めながら地元の素材を生かしたお弁当を味わう」もの。
また、宮城県大崎市の「稟菜・上の家」提案の旅は「地元民が地域活性化のために農家レストランとして再生した古民家で、田園風景を眺めながら、おばあちゃんが作る地産地消の料理を楽しむ」という。このほか、ガイドと共に自然散策をしたり、宮城・白石で城主だった片倉家の足跡をたどるツアーなどをそろえた。
秋以降は、同社のエリア内で商品設定地域を拡大していく方針だ。
日旅、トラベルマネーカードの取り扱い通貨を拡大
日本旅行は5月から、海外で現地通貨を引き出せるトラベルマネーカード「キャッシュパスポート」について、従来の日本円、米ドルに加え、ユーロ、英ポンド、豪ドルの各カードと、中国全土で使える銀聯(ぎんれん)キャッシュパスポートの取り扱いを始めた。
キャッシュパスポートは、海外で必要な資金を事前に日本で入金することで、渡航先のVISAのATMで、現地通貨で引き出せるカード。日旅ではトラベレックス・ジャパン(本社東京)との提携で昨年8月から、日本円と米ドルの各カードの販売を始めた。
今回は取り扱い通貨の拡大に加え、旅行会社で初めて銀聯キャッシュパスポートの取り扱いを始めた。同パスポートでは銀聯ATMで現地通貨を引き出せるとともに、銀聯加盟店でのカードによるショッピングも可能。
GW、20、30歳代の半数が旅行に
クチコミ旅行情報サイト「フォートラベル」の運営などを行うフォートラベル(東京都新宿区、野田臣吾社長)が同社サイトユーザーを対象に行った調査で、20代、30代の半数以上が何らかの形でゴールデンウイーク(GW)期間中に旅行に出かけたことが明らかとなった。一方50代以上の半数以上は自宅中心で過ごしていた。同社ユーザーを対象とした調査ながら、「旅行に出たがらない若者」との声に反する結果となった。
調査期間は今年4月30日〜5月11日。同社サイトのトラベラー会員からの回答3246件をもとに分析した。 GW期間中の過ごし方は「自宅中心で過ごす」が全体の41.1%で最も多く、以下「国内旅行(宿泊を伴う)」が16.8%、「日帰り旅行」が11.9%で続いた。
世代別に、「旅行に出かけた人」(「海外旅行」「国内旅行(宿泊を伴う)」「帰省」「日帰り旅行」に行った人の合計)を見ると、「20代」が53.7%で最も多く、以下「30代」が52.7%、「40代」が48.1%。「50代」「60代以上」ではさらに減少しており、年代が上がるにつれ旅行に出ない傾向が見てとれる結果となった。
「自宅中心で過ごす」人の割合は、60代以上が62.6%と最も高く、以下年代が下がるにつれ占める割合は減少している。
宿泊旅行に限った割合では、20代が29.4%、30代が31.7%、40代が30.5%で、3つの年代間に大きな開きはなかった。
国内旅行については、旅行日数の平均は3.3日、費用平均は1人4万5千円だった。このうち宿泊費は平均2万4千円、交通費は約2万1千円。
利用した交通手段は、「車・レンタカー」が62.3%で1位。以下、「飛行機」が22.6%、「電車(新幹線以外)」が22.2%。車利用者の内訳は、「車のみ」が49.8%、「他交通機関との併用」が12.5%だった。
JR四国、大阪で商品説明会
120人が参加した説明会
JR四国は5月12日、大阪市北区のホテルグランヴィア大阪で今年度下期から来年度上期の商品説明会を開催した。旅行会社や関係者など約120人に、JR四国の鉄道利用商品を紹介した。JR西日本が開発し好評を得ている「DISCOVERWESTハイキング」や観光タクシー「駅から観タクン」、パスポートタイプの切符「ミニぐるりんパス」など、沿線の観光が楽しめる駅からのオプションツアーなどを四国管内に導入した。
四国版「DISCOVERWESTハイキング」は、歩いて四国の魅力を感じてもらえる5コースを設定。日本最古の温泉で、国の重要文化財に指定されている道後温泉などを巡る。また、二次アクセスの向上を図るため、「駅から観タクン」(高知10コース、香川2コース)を設けた。
10年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」放送に合わせて開催される「土佐・龍馬であい博」向けには、メイン会場となる「龍馬伝テーマ館」にも入場できる「土佐・龍馬ミニぐるりんパス」が発売される。
同パスは、指定のJRや私鉄、バスなどの乗り放題と高知県内の約20施設の入場がセットになったパスポートタイプの切符。
地域の伝統産業に触れながら旅先で手軽にオーダーメイドができる「お誂え」では、愛媛の今治タオル地のバスローブや香川県東かがわ市の「マイ手袋」などを設定した。
観光エリアプレゼンテーションでは、四国4県の観光情報を紹介。高知県は、「土佐・龍馬であい博」の概要を説明。尾崎正直・高知県知事も出席し、「高知には食、自然、歴史がある。連泊してもらえる観光地になるよう全力で取り組む」とアピールした。
そのほか、香川県の直島や女木島などを会場に、瀬戸内海の島々の歴史や文化を活かしたアートの祭典「瀬戸内海国際芸術祭」について紹介した。同祭は、10年7月19日から10月末まで開催される。
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