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地域観光 ■第2522号《2009年7月11日(土)発行》  

観光圏連絡協議会が発足
6日に開かれた協議会

 観光圏整備法に基づく認定を受けている全国30の観光圏でつくる観光圏連絡協議会が6日に発足した。情報交換や共同の調査研究を進め、競争力の高い観光地づくりにつなげる。地方運輸局の管轄するブロックごとの地域部会、宿泊の魅力向上などのテーマごとの分科会も設置する。

 6日、東京・霞ヶ関の合同庁舎で開かれた第1回会合には各観光圏から行政の担当者や観光事業者ら約120人が出席。今後、規約を定め、全国の観光圏の中から代表者として会長を選出する。オブザーバーとして、観光庁や国土交通省など関係省庁が参加する。

 観光庁の笹森秀樹・観光地域振興課長は「認知度の高い圏域として観光圏のブランド確立を目指す必要がある。宿泊や食の魅力向上といった共通の課題についてテーマごとの分科会、ブロックごとの地域部会で意見交換を深めてほしい」と協議会の活動に期待した。

 会合では、伊勢志摩広域観光圏、南房総地域観光圏、富良野・美瑛広域観光圏、雪国観光圏の4観光圏が取り組みを発表。宿泊の魅力向上、体験プログラムの開発、2次交通の整備などの事業を紹介した。

 このうち雪国観光圏からは、新潟・越後湯沢温泉HATAGO井仙の井口智裕社長が、情報発信や顧客管理に電子マネーの活用を検討していると報告。井口社長は「各観光圏の情報インフラを統一してはどうか。旅行者に認知され、比較可能なアンケート調査なども実施できる」と提案した。

 また、観光圏連絡協議会は7日、東京・霞ヶ関の日本旅行業協会(JATA)研修室で開かれた観光圏を通じた国内観光振興についての意見交換会に参加した。JATA加盟の旅行会社などを前に、観光圏から事業や着地型商品を紹介した。




ぐんまちゃん家が開設1周年
群馬県の大澤知事

群馬県はこのほど、東京・東銀座のアンテナショップ、ぐんま総合情報センター(愛称・ぐんまちゃん家)の開設1周年を記念して、マスコミや旅行会社などを集め、イベントを開いた。特産品や地酒コーナーなども設けられ、県の魅力をPRした。

 イベントには大澤正明知事や原富夫県会議長も出席。大澤知事は「観光(振興)は県の重要課題の1つ」との認識を示した上で、「素晴らしい自然や温泉、農産物に恵まれているが(全国的な)知名度は低い。魅力をもっと発信しなければとの思いから昨年7月に開設した。おかげさまで予想を超える20万人の来場者があった」と述べ、期待通りの活動に満足な様子だった。

 また、2011年の北関東横断道の全線開通やJRデスティネーションキャンペーン、12年の富岡製糸場と絹産業遺産群の世界遺産登録(見込み)などを挙げ、「全国に県を売り出す好機としたい」と述べた。

 群馬出身の金井耿JATA会長は来賓あいさつで「どの自治体も観光に力を入れており、競争に勝つにはいかに(観光)資源力をブラッシュアップするかが求められている」と指摘し、観光資源に一層磨きをかけるよう期待した。

 ぐんまちゃん家は昨年7月オープン。当初は年間10万人の来場を見込んでいたが、立地条件の良さや積極的な情報発信などが奏功し、6月18日には目標を上回る20万人を達成した。



松山市、新宿で「坂の上の雲」の町アピール

 愛媛県松山市は2日から6日間、JR新宿駅の西口広場イベントコーナーで「松山の物産と観光展」(観光経済新聞社後援)を開いた。11月からNHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」が始まることもあり、松山をアピールする絶好のチャンスと、関係者は観光PRや特産品販売に力を入れていた。

 2日の開展式には中村時広市長、中山弘子新宿区長らが出席し、テープカットを行った。

 主催者を代表してあいさつした中村市長は「11月から、松山のまちづくりが花開く時を迎える」と述べ、スペシャルドラマの効果に期待を寄せるとともに、「このイベントを通じて各地の魅力や食べ物、物産を提供したい」と意欲を示した。

 来賓の中山区長は「新宿は多くの人が行き交う町であり、観光や物産などをアピールできる絶好の場所だ。この機会に松山の素晴らしさをアピールしてほしい」とエールを送った。

 観光コーナーでは観光案内パンフレットの配布やポスターの掲示をはじめ、スペシャルドラマのロケ風景を紹介したパネル展示も行った。



山形で「天地人」観光のバス運行
 山形県や同県米沢市などが参画する「天地人博2009実行委員会」は同県内の旅行会社「ジェイ・ツアーズ」と共催して、NHK大河ドラマ「天地人」に関連する史跡を巡る観光バス「かねたん号」を18日から運行する。天地人博の来場者をはじめ、より多くの観光客に主人公の武将・直江兼続や米沢にゆかりある武将・前田慶次について詳しく知ってもらおうと企画した。

 JR米沢駅や展示「天地人博2009」の会場の「伝国の杜」を発着地に、兼続とその妻・お船の墓がある春日山林泉寺や兼続が作らせた堤防「直江石堤」などを回り、20分ずつ観光する。バスには観光ガイドが同乗し、現地や車内で各史跡を説明する。

 このほか、明治時代のルネサンス様式の建築物として重要文化財に指定されている「山形大学工学部・旧米沢高等工業学校本館」や米沢市内の武家屋敷を車窓から見学する。

 11月23日までの土、日、祝日、計45日間。各日午後1時30分発の1便を運行予定。各回先着25人限定の予約制。予約は当日正午まで受け付ける。旅行代金は高校生以上2千円、小中学生1800円。



沖縄県、堺市で夏の誘客イベント
クイズ大会も開かれた

 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)は4、5の両日、堺市のイオンモール堺北花田プラウで、観光イベント「親子でチャレンジ!沖縄わくわく体験ハッピー・サマー」を開催した。イベントは世界的不況や円高に伴う観光客急減を受け打ち出された沖縄観光特別対策事業の一環。新型インフルエンザの影響が一段落した関西地域から、梅雨明けし、夏本番を迎えた沖縄への誘客を訴えた。

 会場では、ミス沖縄による沖縄クイズ大会や、三線ライブ、大型ビジョンによる沖縄体験ツアーなどのステージイベントを2日間で9ステージ行った。ほかにも会場内では、首都圏での同様のイベントで好評だった沖縄模擬体験フォトサービスも設置。参加した家族客らに合成写真を組み込んだ沖縄美ら海新聞をプレゼントした。

 また、旅行会社や航空会社からも担当者が参加。パンフレットの配布や沖縄観光相談コーナーなどで夏の沖縄旅行を紹介した。

 OCVBの内間仁春観光・コンベンション推進部長は「予約の間際化が進んでいると聞いており、実施のタイミングも良かった。夏のトップシーズンに向けて昨年並みの観光客数を目標にしている。相談コーナーでは、離島に関する問い合わせが多かった」と話していた。



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