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インバウンド ■第2523号《2009年7月18日(土)発行》
個人観光ビザによる中国人旅行者が初来日
VJC中国観光親善大使のハローキティも出迎え(8日、成田空港で)
1日の中国からの個人観光ビザ申請の受付開始に伴い8日、成田、関西、新千歳の各空港に初の中国人個人旅行客が到着した。個人観光ビザで8日に来日した中国人旅行者は63人。成田空港が59人、関西空港が3人、新千歳空港が1人だった。成田空港では観光庁や日本政府観光局(JNTO)の幹部や各航空会社関係者のほか、ビジット・ジャパン・キャンペーン中国観光親善大使であるハローキティが、花束や歓迎の意を表した横断幕などを手に第1陣を出迎えた。
8日午後の全日空便で成田空港に到着した第1陣18人は、間宮忠敏・JNTO理事長や平田徹郎・観光庁国際交流推進課長、浅川修・ANAセールス社長らの出迎えを受けた。ハローキティのぬいぐるみやANAのモデルプレーンなどのプレゼントに、中国人客は顔をほころばせていた。
セレモニー後に行われた記者会見では、北京在住の会社員、高建怡さん(38)が「自由に旅することで、日本の普段の生活に触れたい」と旅行への期待を語った。また北京在住の大学職員、馬浚誠さん(40)はビザ取得のために所得証明だけでなく不動産や車についての証明を提出したことに触れ、「手続きを簡素化してほしい」と要望した。
記者会見には本保芳明・観光庁長官も同席。個人観光客の増加が日中友好の深化につながるとして、旅行者を歓迎したほか、ビザ取得のための所得制限については「まずは個人旅行者受け入れ実績を積むことで、今後段階的な緩和につなげたい」と語り、ビザ緩和への意欲をにじませた。
全日空便で成田空港に着いた第1陣18人の旅行はハナツアー・ジャパンとANAセールスの取り扱い。このうちANAセールスが扱った、東京に3泊し東京ディズニーランド観光などを行う旅行の代金は、2800元(日本円で約4万円)。
大阪・あいりん地区に外客向け観光案内所
8〜9月は毎日営業する
外国人観光客向けの観光案内所「新今宮観光インフォメーションセンター」(新今宮TIC)は11日、大阪市のあいりん地区の簡易宿泊所、ビジネスホテル中央の一角で常設運営を開始した。
企画と運営は、阪南大国際コミュニケーション学部国際観光学科・松村嘉久ゼミ、府簡易宿所生活衛生同業組合、大阪国際ゲストハウス地域創出委員会。
松村ゼミでは05年から、大阪国際ゲストハウス地域創出委と協働で、あいりん地区の簡易宿所が存続できる道を探り、日雇い労働者や野宿生活者を排除することなく「国際ゲストハウス地域」としての再生を目指し、外国人個人旅行者の誘致を行ってきた。04年では年間1万人にも満たなかった外国人宿泊者が08年では5万人を超えるまでになっている。
新今宮TICでは、松村ゼミのゼミ生をはじめ、阪南大の外国人留学生や現役学生のボランティアスタッフなど3〜7人が常駐し、英語、中国語、韓国語で、大阪および近隣地域の観光情報などを案内する。開設日は毎週土日曜の午前9時から午後4時まで。8月1日〜9月24日は毎日開設する。さらに、新今宮TICを拠点に、学生らが外国人観光客を案内するボランティアツアーを実施していく。
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