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地域観光 ■第2528号《2009年8月29日(土)発行》  

長野来県の外国人、初の30万人突破

 長野県がこのほど発表した08年の外国人延べ宿泊者数は、対前年比6.9%増、1万9465人増の30万934人となり初めて30万人を突破した。「オーストラリアからのスキー客が55.5%増となり全体の数字を押し上げた」(県観光部)とみている。調査を開始した99年の延べ宿泊者数4万6689人に比べ6.4倍の伸び。

 延べ宿泊者数を国・地域別にみると、最も多かったのが、台湾で11万5070人。前年対比4.8%増、5312人増となり、全体の38.2%を占めた。次いで多かったのが韓国で同855人減、2.5%減の3万3118人。オーストラリアが同55.5%増、1万1494人増の3万2197人で続く。

 宿泊者の多い市町村の内訳をみると、トップが長野市で5万3747人。うち台湾が3万1937人(59.4%)で最多だった。ついで宿泊者数が多かった白馬村は4万9664人。オーストラリアが1万7921人(36.1%)で最も多く3割以上を占める。

 月別に延べ宿泊者数をみると、スキーシーズンの冬と春、秋の観光シーズンに外国人が数多く来訪。国、地域別に月別延べ宿泊者数をみると、オーストラリアは1、2月のスキーシーズンに65.8%が宿泊。香港、アメリカも1、2月が2桁を超える。一方、韓国では1月に11.8%、2月に14.6%になったほか「登山やトレッキングが好評」(同部)で8月にも11.8%が宿泊。台湾では1、2月の延べ宿泊者の割合が約6%にとどまったものの、4、5月は「富山県の黒部、立山ルートと組み合わせた旅行が人気」(同部)で39.9%となった。




来道観光客、3年ぶりに減少

 北海道庁はこのほど発表した2008年度の観光入込客数(実人数)は、前年度比5.1%減の4707万人となり、前年比で3年ぶりに減少した。「生キャラメル」をはじめ北海道のスイーツに人気が集まるなどの好材料はあったが、景気後退により旅行の出控え、急激な円高に伴う外国人旅行者の減少などが影響。全体の8割以上を占める道内客もガソリン価格の高騰などで減少した。

 入込客数の内訳をみると、道外客が3.2%減の628万人、道内客が5.3%減の4079万人だった。道外客のうち外国人客数は、現在の調査手法となった97年度以降で初の減少となり、3.1%減の69万人に低迷した。

 四季別にみると、道外客全体では春(4〜5月)は前年を1.2%上回ったが、以降は前年割れで推移。このうち外国人は夏(6〜9月)までは前年を上回っていたが、円高が進行した秋以降はマイナスとなり、冬(12〜3月)は18.8%減。道内客は四季を通じて前年に届かなかった。

 日帰り・宿泊別では、日帰り客が6.6%減の3300万人、宿泊客は1.2%減の1407万人。宿泊は、道外客では3.2%減の626万人だったが、道内客では0.5%増の781万人とわずかながら増加したのが目を引く。

 観光入込客延べ人数を地域別にみても、全地域で前年を下回る結果だった。ただ、延べ宿泊客数は、道央と道南がともに2.0%増と伸びた。

 道や道観光振興機構では、厳しい状況が今年度も続いているとみて、道民の観光を活性化する「泊まるたび、巡るたびキャンペーン」、道外客向けの特色あるツアー商品の展開、さらにはアジア客誘致に向けた海外プロモーションなどを積極的に推進している。



「水都大阪2009」が開幕
オープニングの式典

 水の都、大阪の復興をめざすシンボルイベント「水都大阪2009」が22日、開幕した。主催は水都大阪2009実行委員会(国土交通省、大阪府、大阪市、経済団体などで構成)。大阪市の中心部を囲む大川など「水の回廊」でクルーズ船が運航されるほか、中之島地区など市内各地で体験型イベントが行われる。カフェの開設や水辺のライトアップもある。期間は10月12日まで。

 中之島公園特設エリアでのオープニングセレモニーには、新型インフルエンザによる影響を払しょくしようと、平松邦夫・大阪市長(実行委員会会長)をはじめ、門川大作・京都市長、木原敬介・堺市長、矢田立郎・神戸市長が出席。関西の政令指定都市の市長が一丸となって、関西の「元気」をアピール。関西4政令市の市長が開幕宣言を行った後、ファンファーレとともにバルーンを天に放った。

 実行委会長の平松大阪市長は「水都大阪では、リニューアルした中之島公園、水の回廊を巡るクルーズ、ライトアップで変化する景色を楽しんでもらいたい。大阪をはじめ、京都、神戸、堺に来ていただきたい」と述べ、国内外からの訪問を呼びかけた。



宝塚市、手塚作品テーマに宝探しイベント
 兵庫県宝塚市と宝塚国際観光協会は、謎解きをしながら市内周遊を楽しんでもらおうと、宝探しイベント「幻の宝石“ジュエル・スター”を探せ!〜リボンの騎士『サファイア』からの手紙〜」を開催している。漫画家・故手塚治虫の「リボンの騎士」を題材に、市の歴史や文化、自然に触れてもらう。9月30日まで。

 新型インフルエンザの影響を受けた観光、商業の活性化を図る「やっぱり、ひょうごキャンペーン」の一環で、4月から市が取り組んでいる「リボンの騎士プロジェクト」の1つ。「リボンの騎士」の主人公サファイアは、今春から宝塚市の観光大使に任命されている。

 イベントは、サファイアから届いた一通の手紙から物語が始まる設定で、案内チラシは駅、観光施設などで入手できる。

 手紙に書かれた「宝の地図」を手がかりに謎解きしながら、市内3カ所に設定したヒントを集め、ゴールの宝箱を発見する。記載されたキーワードを市内の温泉施設「ナチュールスパ」に提出した参加者には、先着2千人に特製クリアファイルを贈る。

 また、会期終了後、抽選で100人にゲーム機、市内ホテルの宿泊券、食事券、地元特産品などをプレゼント。このほかにも市内の宿泊施設などにチラシを持参するとさまざまな特典がある。



長崎県、キャンペーン認知度向上へイベント
 「長崎県を2倍楽しむキャンペーン」を展開している長崎県は9月1日、キャンペーンの認知度向上のため、東京都内でPRイベントを実施する。金子原二郎知事自ら参加、キャンペーンレディらと一緒になってチラシやノベルティ(贈答用小物)などを配布する。

 キャンペーンは県内観光業界の回復に向け、観光活性化緊急対策の1つとして展開中。メーンは県内の旅館・ホテルに泊まった観光客を対象にした「総額2億円プレゼント」。

 具体的には、(1)ペア5千組に県内宿泊券(1泊2食1万5千円分)(2)450人に長崎発着離島(五島、壱岐、対馬)パック旅行(3)ペア250組にハウステンボスのホテルヨーロッパ宿泊券──などのほか、20人に長崎発着の海外パック旅行をプレゼントするという大盤振る舞いだ。「プレゼント提供により、県内に直接効果が及ぶよう配慮した」と県観光推進本部は強調する。

 キャンペーンには300を超える宿泊施設が参加しており、観光客はこれら施設で応募はがきをもらい投函する。応募期限は来年2月末まで。

 1日のイベントはJR有楽町駅前と東京交通会館で行う。知事のあいさつのほか、坂本龍馬と岩崎弥太郎に扮しての観光PRトークショーやクイズ抽選会などが予定されている。



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