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ビジネス ■第2530号《2009年9月12日(土)発行》
全国企業の景気DI、6カ月連続で改善
帝国データバンクが今年8月、全国の企業に行った景気動向調査によると、同月の景気動向指数(景気DIポイント0〜100、50が判断の分かれ目)は24.5で、前月比1.4ポイント増加。これで、6カ月連続の改善となった。企業の生産活動が復調し、製造業など8業界でDI値が改善。高速道路料金の割引などで需要が喚起されたとする旅館.ホテルも改善した。先行き見通しDIも3カ月後、6カ月後、1年後の3指標すべてが改善。ただ、新型インフルエンザなどが景気の本格回復の重しになっていると同社では指摘、予断を許さない状況となっている。
景気DIの改善幅は、今年3月から続いている半年間の改善基調の中で、6月の1.6ポイント増に次ぐ大きさとなった。
業界別では、製造が24.0で、前月比1.8ポイント増加。6カ月連続で改善した。国内のエコカー減税やエコポイント制度が個人消費を喚起したほか、アジアなど新興国の需要増が加わり、自動車や電機関連の在庫圧縮が進展、生産活動の復調につながったとみられる。
サービスは27.5で、同1.5ポイント増。3カ月連続で改善した。このうち旅館.ホテルは26.3で、同3.9ポイント増。高速道路料金の割引などで需要が喚起されたとみられている。
このほか小売は26.4で、同0.7ポイント増。
企業の規模別では、大企業が25.7で、同0.9ポイント増。中小企業が24.1で、同1.5ポイント増。小規模企業が23.1で、同1.5ポイント増。大企業と中小企業の規模間格差は1.6ポイントで、前月から0.6ポイント減少。これで3カ月連続の縮小となった。
地域別では、四国が28.2で、同2.4ポイント増。4カ月連続で10地域中の最高となった。南関東は25.4で、同0.9ポイント増。6カ月連続で改善した。東海(同1.6ポイント増の22.6)も6カ月連続で改善したが、10地域中、北陸と北関東に次ぐ低水準となっている。
先行き見通しDIは、3カ月後が30.2で、同1.8ポイント増。6カ月後が33.4で、同1.0ポイント増。1年後が39.3で、同1.0ポイント増。2カ月ぶりに3指標すべてが改善した。
帝国データバンクは「低水準ながらも国内景気は緩やかな回復が続く」としながらも、「雇用悪化や天候不順、新型インフルエンザなどが本格回復の重しになっている」と指摘。さらに「欧米をはじめ中国などでも雇用情勢は好転しておらず、消費動向には先行き不透明感が漂っている」と分析している。
調査は全国企業2万1593社に行った。有効回答企業は1万963社で、回答率50.8%。
ホテル教育センター、ブライダルプランナー養成でシンポ開催
日本ホテル教育センター(東京都中野区)は8月25日、部下の育成などにかかわるホテルのブライダルプランナーらを対象にしたシンポジウムを開いた。出席した約50人は、ホテルブライダルに求められる人材育成方法や人材像、人材採用方法などについて熱心に耳を傾けていた。
シンポジウムでは、5年間でブライダルの成約件数を約6倍に伸ばした真野浩明・富士屋ホテル婚礼宴会課統括マネージャーらを講師に迎えて実施。人材採用では詰め込みの知識を持った人ではなく、「やる気がある人やプラス思考の人を選ぶ」という真野氏。「人間を尊重した経営をしなければブライダルはどのホテルも伸びない」と言い切る。そのためには、全ホテル従業員で1つの結婚式をするという意識、環境づくりが必要だと強調する。
真野氏は(1)ブライダルでの使用がホテルの売り上げに大きく貢献できることを各部の担当者に理解してもらう(部門間の壁を取り払う)(2)「できない」というマイナス思考をやめ、どうしたらできるか考える──などの努力で、ホテル内のブライダルへの認識を高めた。
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