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地域観光 ■第2531号《2009年9月19日(土)発行》
魅力的な市町村、トップは函館市
もっとも魅力的な市町村は函館市──。ブランド総合研究所がこのほど発表した「地域ブランド調査2009」でこんな結果が出た。昨年まで3年連続の1位だった札幌市を抜き、初めてトップの座を射止めた。今回、初めて47都道府県に対する評価を行ったが、北海道が「断トツ」(同総研)の1位となった。
7月にインターネット上でアンケートした。1千の市区町村および全都道府県を対象に、認知度や魅力度、イメージなど63項目について聞いた。3万2124人から回答を得た。
「最も魅力的な市」では函館市が58.8点を獲得し、昨年の2位から順位を上げ初の1位となった。「魅力的」と答えたのは85.1%もおり、逆に「魅力的でない」は1.4%に過ぎない。以下札幌市(56.4点)、京都市(56.3点)、横浜市(51.9点)と続く。
札幌市については、観光意欲や産品購入意欲などは引き続き1位となっているが、「魅力的」と回答する割合は徐々に減少しているのが気になるところだ。
都道府県調査では、最も魅力度が高かったのが北海道で、68.9点を獲得。「函館市よりも魅力度点数が高いことから、各市町村の魅力が相乗効果を果たしている」と同総研。
2位は京都府(54.6点)で、京都市の魅力がけん引していると見られる。以下、沖縄県、東京都、奈良県、神奈川県、大阪府、兵庫県、福岡県、長崎県までがベスト10となる。
最下位は茨城県で、各得点数は6.6点。つくば市(133位、16.3点)や水戸市(191位、12.5点)など、県の魅力度点数よりも高く評価されている自治体が複数あるが、「これが県の魅力につながっていない」と同総研では見ている。
福島県、八重洲で観光フェア開催
キャンペーンレディらがナシを配布
(14日、東京八重洲の福島県観光交流館)
福島県の福島市観光物産協会(渡邉和裕会長)は14日、秋に旬を迎える福島県産のフルーツや、紅葉が美しい同県の観光地を首都圏でPRしようと、東京・八重洲の福島県八重洲観光交流館で観光物産フェアを開いた。同日の昼時には、同県のキャンペーンレディや女将らが道行く人に旬の同県産ナシを配布。果物狩りなどの観光名所を紹介した。
福島市はモモ、ナシの生産量日本一を誇ることから、フェアではブドウやナシの販売を実施した。9〜12月には、同市郊外の果樹地帯を走る道路「フルーツライン」を中心にナシやブドウ、リンゴの収穫体験ができる観光果樹園が数多く開くことなどを紹介した。「福島のフルーツのおいしさを知ってもらうことで、実際に足を運んでもらえれば」と同協会の深谷淳氏。
また、同県のキャンペーンレディ「ミス・ピーチ」の村上典子さんや女将らが、昼食に出たサラリーマンらに向けナシの試食PRを展開した。さわやかなナシの食味に多くの人が「甘くておいしい」「福島はナシの産地なのか」などと話し、果物狩りの話を聞いたり、交流館内で販売しているナシを手に取ったりしていた。
同観光物産協会は今年4月に一般社団法人格を取得。JR福島駅構内に観光案内所を備えた事務所を構え、バリアフリーツアーの整備や着地型観光の開発などの取り組みを進めている。
長野・静岡、コンビニ店舗に互いの観光パンフ設置
長野県と静岡県は、コンビニエンスストアの店舗で9月30日まで相互の観光パンフレットなどを設置して観光PRを行う。パンフレットは、両県が地域振興、環境保全事業を協働する協定を締結しているセブンイレブン・ジャパンの協力のもと両県内の店舗に設置。「長野、静岡、セブンイレブンの3者に客を呼び合える」(長野県)ことから実現した。長野県では「隣県で人の行き来もあり集客が期待できる」としている。
観光パンフレットなどのPR媒体を設置するセブンイレブンは、長野県内の358店舗と、静岡県内の460店舗。「コンビニは、不特定多数の人に向けてアピールできる場所。設置経費もかからず、セブンイレブンにとっても(パンフレットがあることで店舗への)立ち寄り動機になる」と長野県。
長野県内に配布する長野県のPR媒体は、パンフレットとポスター。来年10月からの信州デスティネーションキャンペーン(DC)を前に、今年10月から行うプレキャンペーン用のもの。パンフレットには食や自然、歴史などあまり知られていない信州の魅力を掲載した。各店舗に20部、約7千部を配る。
静岡県のPR媒体は「富士山しずおか花紀行」と銘打ったガイドブック。富士山を中心とした自然や花の魅力を紹介する。県内の観光施設が割引になる優待クーポンなども付いている。長野県の中南信エリアの166店舗に各10部を配布する。
静岡県内の店舗に設置する静岡県の媒体は、10、11月に実施する「第24回国民文化祭」のパンフレットで1店舗当たり10部ずつ。長野県のパンフレットは約5千部用意した。
栃木県、23日から新宿駅で「収穫祭」開催
栃木県は23日から4日間、JR新宿駅西口広場イベントコーナーで「栃木の魅力 大収穫祭」を開く。16日には那須観光協会りんどうメイツの鈴木彩香さん(22)=写真=が観光経済新聞社を訪れ、イベントの見どころなどをPRした。
主催は「やすらぎの栃木路」共同宣伝協議会。会場では観光ポスターやパネルの展示、パンフレットの配布のほか、日光けっこう漬け(日光)、や冷凍生餃子(宇都宮)、ゆず塩(茂木)など特産品を販売。また、時間限定で販売するタイムサービスなども行う。
買い物2千円のレシート1回で、温泉旅館ペア宿泊券などが当たる抽選会も人気を呼びそうだ。
りんどうメイツの鈴木さんは「ブランド化を目指す那須和牛や名物・宇都宮餃子の試食もあり、秋のおでかけ情報の収集がてら足を運んで」と笑顔で話していた。
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