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トラベル ■第2533号《2009年10月10日(土)発行》  

ウィラートラベル、体験型旅行商品をテスト販売
 高速ツアーバスを全国で運行するウィラー・トラベルは9月30日、同社が特別法人会員として参画する移住・交流推進機構(JOIN、会長=島田晴雄・千葉商科大学学長)の取り組みの一環として、ハイキングなどを盛り込んだ体験型旅行商品のテスト販売を始めた。体験メニューに宿泊のほか高速ツアーバスと送迎タクシーを付けることで、マイカーを持たない都市部の人の体験型旅行ニーズの取り込みを狙った。参加者アンケートも行い、今後の商品開発につなげたい考えだ。

 発売した商品「やくらい自然を満喫するツアー」は東京〜宮城・仙台の往復の高速ツアーバスと、宿泊、体験メニューをセットにした商品。金曜日の夜に出発し、翌日の午前中に、わさび収穫やそば打ちの体験を行う。2日目には、原生林の森に触れられる薬莱(やくらい)山を案内人と共に40分程度散策するメニューを盛り込んだ。宿泊は、農家民宿と温泉宿を設定した。

 また参加者が自分のペースで旅行できるよう、帰着の高速バスを午後4、5時、11時45分発の3便からの選択制としたほか、バス乗り場と民宿間の送迎タクシーの乗車時間も自由に指定できるようにした。

 出発日は10月2日〜11月27日の金曜日限定。参加者が50人に達し次第締め切る。

 旅行代金は9400〜1万7千円。子どもの場合は400〜500円割り引く。

 JOINは、移住や交流の促進を図るための官民共同の全国組織で、約880の地方自治体と約70の企業、団体が参画し、ビジネスの創出や情報発信を行っている。企業会員は年会費の納入額により、特別会員と一般会員に分かれており、特別法人会員としては、ウィラーのほか、JTBやJR東日本、全日本空輸など17事業者が、一般法人会員としては旅行会社やマスコミ、インフラ関係企業など32事業者が参画している。



KNTと三井住友銀が提携
 三井住友銀行(SMBC)は近畿日本ツーリスト(KNT)と提携し、8日からKNTの旅行券を購入できるインターネット専用の積み立て預金「りぼん(提携特典付き)」の取り扱いを始めた。購入金額に一定額を上乗せした旅行券を購入できるもの。約960万口座を持つSMBCのインターネットバンキング会員からの新規顧客獲得を狙うKNTと、頻繁に旅行に出るようなアクティブな個人顧客へのニーズ対応を模索するSMBCの思惑が一致し、実現した。

 SMBCのインターネットバンキング「SMBCダイレクト」の契約者を対象とした定期預金。SMBCはKNTのほか、ソニー商品の直接販売などを手がけるソニースタイル・ジャパンとも提携を結び、積み立て資金でKNTの旅行券、もしくはソニー・スタイルの電子クーポンが購入できるようにした。

 銀行がKNTと提携して、KNTの旅行券購入を目的とした積み立て商品を販売するのは初めて。

 積立開始時に、積立金で旅行券と電子クーポンのどちらを購入するのかを選択。旅行券の場合は購入金額の1.5%、電子クーポンの場合は購入額の10.0%の金額を上乗せした額を購入できる。旅行や商品購入といった目的が定まっている人にとっては、お得感ある商品。特典商品の購入を取りやめる場合は定期預金の元金と利息のみの受け取りとなる。



ジャルツアーズ、成田新滑走路1番機のツアー発売
 ジャルツアーズは9月29日、成田空港の新滑走路から初めて飛び立つ飛行機に乗れる日帰りツアーを発売した。一番機で北海道・函館に行き、マグロ解体ショーと解体したマグロを使った朝食などを味わう内容。記念登搭乗証明書ももらえる。

 10月22日に運用が始まるB滑走路の離陸一番機、午前7時発の函館行きボーイング747‐400型機を利用。帰路は機上から函館の夜景を楽しめるよう午後6時30分発とした。マイカー利用者向けに当日限り有効の成田空港駐車場無料券を付けた。

 マグロ丼の朝食後、トラピスチヌ修道院など函館市内観光の定番スポットを回る「函館市内観光コース」、大沼公園の遊覧船への乗船ができる「大沼公園観光コース」、松前城などを見学する「松前観光コース」の3つの観光バスプランから選んで観光してもらう。

 旅行代金は2万5千〜4万円。座席により異なる。

 販売目標人数は430人。



旅行業12社8月実績

 鉄道旅客協会によると主要旅行会社12社の今年8月の総取扱額は、2932億7527万円で、前年同月比16.2%減だった。内訳は、国内旅行が同11.1%減の1902億2178万円。海外旅行は同24.4%減の979億2188万円、外人旅行は同21.2%減の38億199万円で、いずれも振るわなかった。

 国内旅行は11社が前年実績割れ。阪急交通社(同0.1%増)のみわずかに前年を超えた。トップツアー、京王観光の下げ幅が1割未満にとどまったほかは、各社2ケタ減。

 海外旅行は阪急交通社が同15.7%増と大きく伸ばす一方で、その他11社はいずれも2ケタの減少。トップツアー、西鉄旅行は前年の6割にも満たなかった。

 外人旅行は、農協観光と日本通運が2ケタ伸びたが、上位4社(JTB、KNT、日本旅行、トップツアー)は低調。

 4月からの累計は、総取扱額が、前年同期比19.9%減の1兆2199億3497万円だった。12社のうち総累計額が前年実績を超えているところはない。国内旅行は同13.4%減の8028億9562万円、海外旅行は同30.8%減の3868億3957万円、外人旅行は同22.2%減の207億8895万円。国内、海外、外人旅行の各分野別でも、前年超えしている会社はない。



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