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地域観光 ■第2534号《2009年10月17日(土)発行》
四国ツーリズム創造機構、首都圏で観光魅力アピール
四国4県や同地域の観光関連事業者らでつくる四国ツーリズム創造機構(会長=梅原利之・JR四国会長)は7日、東京都千代田区のメトロポリタンエドモントで、首都圏の旅行会社らを対象とした観光商談会を開いた=写真。約100人の四国関係者は、今年から来年にかけてNHKドラマの舞台となったり芸術イベントが開催されたりと、観光トピックが豊富であることと合わせて、各地域の取り組みを熱心にアピールした。
冒頭、4県がそれぞれ観光情報を紹介。9月放送開始のNHK連続テレビ小説「ウェルかめ」が徳島県、今年から3年にわたり年末に放映されるNHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」が愛媛県、来年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」が高知県を舞台としていることから、各県ともドラマに絡め開催するイベントや関連のあるトピックについてプレゼンテーションした。
このうち坂の上の雲の舞台である愛媛県松山市は、旅行会社が松山への旅行を企画、造成しやすいよう作ったた観光施設の割引きっぷや、来年3月に開く、NHKと連携した展示施設「『坂の上の雲』のまち松山 スペシャルドラマ館」についてPRした。
また香川県は、来年7月19日〜10月31日に同県の直島や小豆島など7島と高松港周辺を舞台に開かれるアートイベント「瀬戸内国際芸術祭」を紹介。同芸術祭は、農村を舞台にし話題を呼んだ新潟のアートイベント「越後妻有アートトリエンナーレ」のプロデューサーらが手掛けるもの。世界初の島での芸術祭という。
同機構の平尾政彦・推進本部長は、「来年は旅行会社にとって、四国での仕事がしやすい年のはず。機構という新しい組織もでき、多くの観光客を呼び込めるよう、新しい取り組みを積極的に展開したい」と語り、旅行会社らと協力した誘客策への意欲を示した。
このほか商談会では、旅行会社や鉄道、航空会社との個別商談会を行った。
さっぽろスイーツカフェ開店、旅行者の集客に期待
人気のケーキが並ぶ店頭
札幌市内や近郊の洋菓子店の人気スイーツを販売する「さっぽろスイーツカフェ」が6日、札幌市中央区の大通地下街に開店した。札幌洋菓子協会や市などでつくる「スイーツ王国さっぽろ推進協議会」が開設。オープンセレモニーには、上田文雄市長のほか、地元の関係者が多数出席し、テープカットを行った。
同協議会には、約100の洋菓子店が加盟。カフェでは毎月5、6店が交代で自慢のケーキやプリンを販売し、札幌のスイーツをアピールする。
今月は、同協議会の昨年のコンクールでグランプリに選ばれた「さっぽろプリンパイ」など約40種類のスイーツが店頭に並ぶとあって、連日、多くの地元客や旅行者でにぎわっている。
場所は、買い物客や観光客の集まる地下商店街で、約100平方メートルの店内には37席が設けられ、持ち帰り販売も行っている。営業時間は午前10時から午後8時まで。年中無休。
同協議会の長沼昭夫会長は「さっぽろスイーツが気軽に味わえる。観光客の利用を増やし、全国に発信できるスポットにしていきたい」と語る。
同協議会は4年前に設立され、毎年、洋菓子のコンクールを実施するなど、パティシエ(菓子職人)の育成とさっぽろスイーツのPRやブランド化に取り組んできた。
佐賀県、大阪で観光セミナー開催
7月に開いたセミナー
佐賀県観光連盟は7日、大阪市の大阪第一ホテルで、旅行会社や報道関係者を対象に2010年上半期向けの観光素材やモデルコースを紹介する「SAGAセミナー」を開催した。セミナーでは、11年春に全線開業する九州新幹線鹿児島ルート開通で建設される「新鳥栖駅」、嬉野温泉に来年4月再建されオープンする公衆浴場「古湯」などを紹介。5つのモデルルートについても説明した。
整備が進む新鳥栖駅は、佐賀県の新たな玄関口となる駅。団体客に対応できるよう、大型観光バス用駐車場や大型公衆トイレが整備される。また、九州の高速道路が交差する「鳥栖ジャンクション」まで約10分という立地条件から、九州各地の観光地への交通拠点として期待されている。
嬉野温泉の公衆浴場「古湯」は、05年に老朽化と地震の影響で一度は取り壊されたが、現在、大正13年建設当初の設計通りに再建中。大正ロマンあふれるレトロな外観が特徴で、来年4月に同温泉のシンボルとしてオープンする。
富士町の古湯温泉郷は、チーズフォンデュをもとに、温泉水、和風だしを加え、みつせ鶏や地元の野菜を絡めて食べる「古湯フォンデュ」を新メニューとして開発。新しい名物にしようと、温泉郷の旅館8軒で提供を始めた。
神崎市は、国の名勝「九年庵」を、来年のゴールデンウイーク期間に一般公開すると紹介。九年庵は、銀行家として活躍し、貴族院議員も務めた佐賀出身の大実業家、伊丹弥太郎が築いた別荘と庭園。新緑の季節に九年庵が公開されるのは初めて。詳しい日程は後日発表する。
旅館の女将らがお出迎え、町あげておもてなし 長野・山ノ内町
旅行客の到着を待つ女将と地元の小学生
長野県の山ノ内町観光連盟などは、来年10月からの「長野デスティネーション・キャンペーン(DC)」のプレキャンペーンとして、山ノ内町を訪れる旅行者をもてなす特別企画を実施している。長野電鉄・湯田中駅で旅館の女将らが到着客を出迎えるイベントを行うほか、観光スポットを巡る周遊バスを運行する。
湯田中駅では、10〜12月の休前日、長野電鉄「特急ゆけむり」の到着に合わせ、湯田中渋温泉郷の旅館の女将や従業員が旅行者を出迎える。地元小学校の児童らがハッピ姿でプレゼントを渡すサービスもある。
周遊バス「湯の郷まるごてら号」は、旅館の女将がガイド役を務め、湯田中渋温泉郷周辺の観光スポットを約90分間にわたって案内する。10、11月の日曜、祝日に1日1便運行する。1回の定員は20人で料金は300円。完全予約制で問い合わせは、まるごてら号事務局(=山ノ内観光連盟、TEL0269・33・2138)まで。
大阪「光のルネサンス」、12月1日開幕
大阪市中之島の一帯がイルミネーションなどで飾られる夜のイベント「OSAKA光のルネサンス2009」が12月1日から25日まで開催される。主催は大阪市や民間事業者などで構成する実行委員会。
今年から、東側に開催エリアを拡大。中之島公園のバラ園「剣先」を東会場として「ローズ・ライト・ガーデン&イースト・ライト・パーク」が新登場。さまざまなイルミネーションやフード、NPOによる光の演出などが行われる。
12〜25日には「ウォールタペストリー」が開催される。ネオバロック様式の列柱を持つ中之島図書館の正面玄関入り口の壁面をスクリーンとし、大型照明で雪の結晶や花の映像を映し出す、光と音楽のエンターテイメントショーとして人気。
今年も市庁舎南側の散歩道「みおつくしプロムナード」では、光のアーケードが作られる。
中之島は、市役所や多くの企業が集まる、大阪の行政や商業の中心地。「温かな光で大阪を元気づけ、国際都市・大阪の新しいムーブメントの契機になれば」という願いのもと開催されており、今年で7年目。昨年は約138万人が来場した。
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