ANAグループはこのほど、中国人旅行者の訪日を促進するキャンペーンを開始した。個人観光ビザの発給を受けたもので、空港での中国語サービスの充実や、国内線最大4区間まで利用可能な中国発新運賃を設けるなど、日本に行きやすい環境づくりや利便性を向上させることで、中国人訪日旅行者の需要拡大を目指す。
キャンペーン名は「来来看看日本!大行劫 全日空
迎恣」(ANA来て見て日本!訪日大作戦)で、ANAは「中国人旅行者に向けた訪日促進の大プロジェクト」と位置付けている。
ANAグループの国内線について4区間まで乗れる中国発新運賃は12月末まで設定。北京発のエコノミークラスの往復航空券は6100元(約7万9300円)とした。日本滞在日数6日間以上が条件となるが、「例えば1回の旅行で福岡便や大阪便、札幌便などを利用でき、浅草観光や博多でのラーメン試食、札幌での雪観賞などが可能となる」という。
JR東日本と提携し新幹線を利用した日帰り旅行なども企画したほか、キャンペーンの趣旨に賛同した企業の協力を得て、ショッピング時の割引特典も付けた。IHG・ANA・ホテルズグループジャパン、マツモトキヨシホールディングスなどが名を連ねている。
ANAセールスによる個人型旅行では北海道、東京、名古屋、関西の4地区を中心に実施。クーポンブックの配布や中国語ガイド付きの送迎プラン、資生堂商品の土産などユニークな企画を用意した。
来日して不便さを感じないよう受け入れ態勢も強化する。従来実施している携帯電話貸し出しサービスに加えて、中国語ヘルプデスクを設置する。旅行時における言葉の不安を和らげることで快適な旅行をしてもらい、再訪に結びつける狙いもある。