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地域観光 ■第2539号《2009年11月21日(土)発行》
「平城遷都」認知度高いが、行く予定は低く
平城遷都1300年祭の首都圏での認知度は6割以上と高いものの、行く予定の人は2割にとどまっている。南都経済センターがこのほど発表したアンケートの調査で明らかになった。より多くの人に来てもらうには、「いつどこへ行けばどんなイベントが楽しめるのか、明確な売りを示す必要がある」と指摘している。
平城遷都1300年祭について「ある程度の内容を知っている」と答えたのは首都圏では11.3%、近畿圏では22.5%。「名前は知っている」と答えたのは首都圏が49.9%、近畿圏では57.2%となり、両項目を合わせると首都圏で約6割、関西で約7割の認知度があることが分かった。
遷都祭への興味を聞いたところ、「興味がある」と答えた人は、首都圏が41.8%、近畿圏が40.5%。「行く(予定)」または「行きたいと思っている」と回答した人は、首都圏では20.0%、近畿圏では32.7%となった。
「行く」または「行きたいと思っている」と回答した人に参加行程を聞いたところ最も多かった日程は、首都圏が「2泊3日」(56.8%)、近畿圏が「日帰り」(66.7%)。宿泊地を訪ねたところ、1泊2日の場合、首都圏では63.2%、近畿圏では91.6%が「奈良」と回答。2泊以上の場合、奈良以外の宿泊地候補として首都圏では、京都を上げる人が約4割いた。
宿泊客が他府県へ流出することが懸念されることから、同センターでは奈良の宿泊施設に泊まるメリットや魅力を宿泊客に十分PRしていく必要があるという。
調査は、首都圏と近畿圏など(奈良県を除く近畿圏と三重県)の在住者を対象に実施。1096人から回答を得た。
11年春、青森DCの概要決まる
ロゴを発表する三村青森県知事(左から2人目)と県観光連盟、JR東日本の関係者
2011年4〜7月にJR6社と青森県が連携して実施する大型観光キャンペーン「青森デスティネーションキャンペーン(DC」のキャッチフレーズとロゴが決定し、6日発表された。キャッチフレーズは「行くたび、あたらしい。青森」。同県とJR東日本、青森県観光連盟は12月から、東北新幹線全線開業や初の単独DCに向けたプレキャンペーンを始める予定で、青森が一丸となった観光PR活動が本格化する。
6日、三村申吾・青森県知事、林光男・青森県観光連盟理事長、JR東日本の福田泰司・盛岡支社長、河野浩一・秋田支社長が青森市内で共同記者会見を行い発表した。
キャッチフレーズには、「旅」と「度(たび」をかけて、何度訪れても新しい発見がある青森の旅を多くの人に楽しんでほしいとの願いを込めた。キャンペーンロゴは新鮮さを感じさせる細身ですっきりした書体を採用。色とりどりの木を配して、四季折々の多彩な青森の魅力を表現した。
キャッチフレーズ、ロゴともに、12月から始まるプレキャンペーンから各種PRポスターやのぼりなどで利用する。2011年の新幹線新青森開業1周年イベントまで、同県観光PRの場で活用していく予定だ。
共同記者会見ではこのほか12月から来年3月までの4カ月間にわたり同県とJR東日本、青森県観光連盟が展開する、冬の青森のイメージアップを図るキャンペーン「東北新幹線新青森開業プレキャンペーン」の内容も発表された。
プレキャンペーンでは、青森県が主体となりシンガーソングライターの矢野顕子さんを起用したポスターの主要駅への掲出やテレビ番組での青森観光の紹介のほか、東京・表参道でのPRイベントの実施などの誘客宣伝事業を広く展開する。
また県観光連盟が中心となって、同県内の宿泊者に抽選で特産品などを贈る「あったか青森プレゼントキャンーペーン」を実施したり、ガイドブック「あおもり紀行2010冬号」を製作して首都圏の旅行会社などに配布したりする。
三村申吾知事は「青森にはいつも新しい発見がある。積極的な情報発信を行い、青森に行きたいという機運を醸成したい」と意欲を語った。
DC開催に向け推進委員会発足
青森県観光連盟は6日、青森デスティネーションキャンペーンの推進組織として「青森DC推進委員会」を連盟内に設立した。青森県観光連盟の全会員247団体とDCに関連のある10団体、企業、隣接する秋田県の5市町村が委員会メンバーとして名を連ねており、青森県の観光業界が総力をあげてDCを盛り上げる。
6日、青森市内で開いた設立総会では会員に対しDCの実施概要案の説明を行ったほか、全国の旅行会社関係者らに観光資源の宣伝を行う「全国宣伝販売促進会議」を来年5月19日にホテル青森(青森市)で開くことを確認した。
あいさつした林光男・県観光連盟理事長は「DC成功には会員の熱意とやる気が大事だ」と奮起を促した。
「松葉ガニ食べに来て」城崎温泉がイベント
漁の解禁に合わせ、兵庫・城崎の冬の味覚である松葉ガニを振る舞う恒例行事「第15回冬の城崎まるかじりキャンペーン」が9日、大阪市のホテルグランヴィア大阪で開催された。兵庫県豊岡市の城崎温泉旅行エージェント協定旅館や城崎温泉の各組合、日和山観光、但馬漁協などでつくる実行委員会が主催。旅行関係者ら約400人を招待し、冬の城崎をアピールした。
会場では、津居山漁港から水揚げされた松葉ガニ約250杯を用意し、刺身やゆでガニ、雑炊などに調理し、旬の味を堪能してもらった。
城崎温泉にまつわるクイズ大会や若旦那の会による城崎のヒーロー「城崎泉隊オンセンジャー」のパフォーマンスも盛り上がった。
城崎温泉では、松葉ガニ漁期間の来年3月までを「かに王国」と称し、各種イベントを開催。今月23日にはJR城崎温泉駅前で「かに王国開国式」、12月24日には「かにサンタのクリスマスイベント」、1月25日、2月1日には「かに雑炊・たる酒のサービス」を行う。
かに王国の「王様」に扮した旅館、西村屋社長の西村肇氏は「空から雪、海からカニ、地から温泉。三拍子揃った素晴らしい季節。ぜひ城崎温泉への送客をお願いしたい」と呼びかけた。
京阪神で「であい博」をPR
土佐・龍馬であい博推進協議会は10〜12日、京阪神地区で、来年1月16日から約1年間にわたって高知県で開催する「土佐・龍馬であい博」のPRキャラバンを実施した。11日には大阪市の大阪新阪急ホテルで説明会を開き、旅行会社などに送客を呼びかけた。
であい博は、坂本龍馬の生誕地、高知市をメーン会場に、もう1人の主役、岩崎弥太郎の生誕の地の安芸市、さらに龍馬に影響を与えたジョン万次郎の出身地の土佐清水市などをサテライト会場として開催する。
同推進協議会運営委員長の宮村耕資氏(ホテル南水社長)は「であい博により、従来、通過型だった地点にもスポットが当たる。新しい体験メニューや味覚などを旅行商品に取り入れてほしい」とあいさつした。
であい博のメーン会場では、JR高知駅前にNHK大河ドラマ「龍馬伝」を紹介する「高知・龍馬ろまん社中」や高知観光情報館「とさてらす」を設置。サテライト会場には、安芸市に「安芸・岩崎弥太郎こころざし社中」、土佐清水市に「土佐清水・ジョン万次郎くろしお社中」、梼原町に「ゆすはら・維新の道社中」を開設する。入場料はメーン会場が大人500円、小中学生250円。サテライト会場はそれぞれ200円、100円。
名古屋市など、開府400年でイベント
名古屋市、名古屋観光コンベンションビューロー、名古屋圏観光宣伝協議会は12日、大阪第一ホテル(大阪市)で「名古屋開府400年・名古屋圏観光説明会」を開催した。関西の旅行会社、マスコミなど80人が出席。名古屋開府400年の記念事業や名古屋圏(名古屋市、犬山市、瀬戸市、豊田市、長久手町)の観光の魅力をアピールした。
来年は名古屋城築城や清須からの町ぐるみの移転「清須越し」をはじめとする名古屋のまちづくりが始まって400年目にあたる記念の年。戦国武将や華やかな武家文化などをテーマに、来年1月から1年間を通して記念イベントを多数開催。
10月には近世城郭御殿の最高峰といわれる、復元が進む名古屋城本丸御殿の玄関の一部が公開。400年前の清須越しを再現した大提灯行列「清須越し夢歩き」や、徳川家伝来の名宝が一堂に揃う徳川美術館特別展「尾張徳川家の名宝里帰りの名品」などが催される。
説明会ではほかにも、犬山市、瀬戸市、豊田市、長久手町を含む、モデル観光コースを紹介。(1)歴史ロマン(2)都市を楽しむ(3)モノづくり文化(4)自然に親しむ(5)いやしの世界──といった、5つのテーマごとに説明された。
また、交流会では、名古屋ゆかりの武将に扮しておもてなしをする「名古屋おもてなし武将隊」も登場。観光案内や観光PR、寸劇パフォーマンスなどの活動を行い、名古屋開府400年事業を盛り上げる。
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