三重県は、外国人旅行者が快適に旅行できる環境づくりに向けて、ピクトグラム(絵文字)と11の外国語で表示した案内サイン10種を作成した。11月26日から県の観光情報ホームページ(HP)で市町村や観光関係事業者が自由にデータを入手できるようにした。旅館・ホテルや観光施設、交通機関などの屋内外の案内表示に活用してもらう考えだ。
案内サインには、JIS(日本工業規格)で採用されているピクトグラムを使用。トイレ(3種)、立ち入り禁止、喫煙所、情報コーナー、エレベーター、バス乗り場、鉄道、現金自動預け払い機(ATM)の10種。表示した外国語は、英語、韓国語、中国語(簡体字、繁体字)、フランス語、ドイツ語、ポルトガル語、スペイン語、ロシア語、タイ語、アラビア語となっている。
案内サインの種類は県内観光事業者へのヒアリングから10種を選定したが、来年度以降、必要に応じて増やす考え。言語は、政府のビジット・ジャパン・キャンペーンの重点市場と、今後の伸びが期待される市場の言語を選んだ。また、県内にブラジル国籍の居住者が多いことからポルトガル語も加えている。
三重県の外国人延べ宿泊者数は、観光庁の宿泊旅行統計調査によると、08年で9万900人。「外国人旅行者に対応した案内表示は十分とは言えないのが現状。案内サインを普及させ、受け入れ態勢の整備につなげたい」(県農水商工部観光局観光・交流室海外誘客グループ)。
案内サインは、三重県の観光ホームページ(
http://welcome.kankomie.or.jp/japanese/)からPDFファイルでダウンロードできる。案内サインには、「Welcome to Mie」の言葉が入っている。