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旅館・ホテル ■第2558号《2010年4月17日(土)発行》
登録旅館・ホテル、廃業未届けが109軒
国際観光ホテル整備法に基づく旅館・ホテルの登録に関し、登録事務を行っている日本観光協会は3月31日付けで、109軒(旅館85軒、ホテル24軒)の登録抹消を公示した。廃業などにより営業が確認できない旅館・ホテルの登録取り消しを観光庁が命じたことによる抹消だ。登録制度には期間ごとの更新がなく、廃業などの際には届け出るよう定められているが、以前から未届けのケースが多くあり、廃業後も登録が残っていた案件を整理した異例の措置だ。
観光庁は、登録施設の設備やサービスが登録基準を満たさず、改善の指示にも応じない場合などに登録の取り消しを命じることができるが、今回の措置はすべて、施設や営業の存在が確認できないのが理由。取り消し命令が出ること自体が初めてとみられる。
以前から、未届けのまま廃業した施設は相当数あるとされていたが、今回取り消しに及んだのは、観光庁が昨年6月、登録施設の経営実態を把握しようと、全施設を対象に調査票を郵送した際、「宛て所不明」などの施設が多数に上ったため。配達証明による通知や一部の現地調査を経て取り消しを決めた。現地調査では、別の用途の建物になっていたり、さら地になっている所もあった。
観光庁観光産業課は、「登録制度は営業免許などとは性格が異なり、登録自体が任意ではあるが、本来、出すべき届け出が出ていないというのは問題」と指摘する。
国際観光ホテル整備法は施行から約60年が経過。観光庁が設置した宿泊施設の外客受け入れのあり方に関する有識者検討会(09年9月〜10年3月開催)でも整備法の位置づけは検討テーマに挙がっていた。登録抹消や登録内容の変更の手続きが行われていないケースも問題視され、定期的な自主点検の励行、監査の強化の必要性などが指摘されていた。
抹消、新規登録などは登録実施機関の日観協が毎月公示している。3月分は、観光庁からの取り消し命令による抹消を31日付けで公示したほか、施設からの届け出による抹消13軒(旅館7軒、ホテル6軒)を30日付けで公示した。
「宿泊プラン募集コンテスト」12件が優秀作品に
全国旅館生活衛生同業組合連合会(全旅連)のシルバースター部会はこのほど、一般消費者を対象に昨年度実施した「家族の長寿祝い『こんな宿泊プランがあったらいいな』コンテスト」の受賞作品を決定した。最高賞の「家族わくわく賞」は該当作品がなかったが、2等に相当する「家族ときめき賞」に2件、3等に相当する「家族きらめき賞」に10件の合計12件を決定。受賞者には副賞として商品券5万円分、3万円分をそれぞれ贈る。
同コンテストは、還暦など長寿の節目を迎える家族を旅館・ホテルに招待して祝う際に「あったらいいな」と思う宿泊プランを考えてもらうもの。昨年12月から今年2月までの3カ月間、全国のシルバースター登録施設約1千軒や家電量販店、観光学科を持つ大学などに置いた応募はがきや全旅連のホームページ「宿ネット」などで応募を受け付けた。
期間中の応募件数は282件。これらの作品を3月12日に開かれた全旅連シルバースター部会常任委員会で審査、受賞作を決定した。
今回、最も評価が高かった「家族ときめき賞」は、「料理の一品一品を少量、豪華にするとともに、地域の名所・旧跡などを地元のボランティアガイドと散策するプラン」と、「旅館でプロによる記念写真を撮り、写真で来年のカレンダーを作成、後日プレゼントするプラン」。
受賞作を含め、評価の高かった作品41件は全旅連のホームページで公開している。
JIG、パンフを一新
ジャパニーズ・イン・グループ(JIG、福田金也会長=栃木県・タートル・イン・日光)はこのほど、会員旅館・ホテルを紹介する総合パンフレットの最新号(第56号)を発行した。今回から内容を一新し、これまで1冊で展開していたものを、「リスト編」「地図編」「旅館の特徴編」の3部構成に変更。今回、第1弾として「リスト編」(写真)が完成した。同グループでは「目的に応じた有効活用を考えている」としている。
「リスト編」は32ページ。会員旅館・ホテルについて、住所、電話番号、ホームページ、Eメールアドレス、宿泊料金、アクセスを英文で表記。外国人客の利用に便利な内容となっている。
同グループは、訪日外国人観光客の受け入れに積極的な比較的低廉な宿の組織。現在の会員数は全国に88軒。
ノン・スタイルがグランヴィア大阪の新作ケーキPR
応援団に就任したNON STYLEの井上さん(右)と石田さん(左)。
中央はロールケーキを開発した佐々木裕之調理部長
ホテルグランヴィア大阪(大阪市北区)が2月から販売を始めたロールケーキ「くり〜もろ〜る」の応援団に、人気お笑いコンビ「NON STYLE」の井上裕介さんと石田明さんが就任した。
「NON STYLE」は地元大阪市北区出身で、若手漫才師のコンクール「M—1グランプリ2008」や動画ネタコンテスト「S—1グランドチャンピオン2010」で優勝した若手実力派コンビ。日頃ホテルを利用しない人も含め、幅広い層へアピールしようと、2人に白羽の矢が立った。
ケーキは徳島産の鳴門金時を練り込んだクリームや丹波産小豆、栗などこだわりの素材を使用。添加物を一切使わず、体への優しさにもこだわった。ご当地ロールケーキブームの中、ホテル発の新たな大阪定番スイーツを目指して開発された。
3月31日に行われた記者発表会で井上さんは「おいしくてカロリー控えめ。美を追求している僕としては嬉しい」、石田さんは「クリームが濃厚なのにあっさりとしていてたくさん食べられる」と商品をユーモアを交えてPRした。
価格はテイクアウト1本1200円(税込み)。
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