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トラベル ■第2559号《2010年4月24日(土)発行》
旅行4社、夏めどに新会社設立
日本旅行、トップツアー、エヌオーイー、エフネスの旅行業4社は、各社の国際航空券発券業務と、公示運賃にかかわる航空仕入業務を統合する。共同出資による新会社を今年夏にも設立し、業務を行う。4社では発券業務の効率化でコスト削減を図るとともに、発券ボリュームを背景に、航空会社から受け取る販売奨励金を増やしていきたい考え。
4社の公示運賃取り扱い実績合計は08年実績で1200億円弱。今後、新会社に出資する旅行会社が増える可能性もある。
新会社では需要の伸びが予想される他の旅行業会社からの発券受託ビジネスも取り込みたい構え。国際線を運航する航空会社などで組織する国際航空運送協会(IATA)は、IATA加盟社の航空券を自社発券できる公認代理店に、倒産に備えた保証金などの供託を義務付ける。そのためコストがかかる自社発券を見直すIATA代理店が増えているという。
日本旅行店頭で龍馬がPR
イベントで活躍する「坂本龍馬」と「中岡慎太郎」(日本旅行京橋中央通り支店)
日本旅行は14、15日、国内旅行商品「赤い風船」で展開している坂本龍馬ゆかりの地を巡るプランのPRイベントを上野、新宿など首都圏7支店で行った。
商品は、NHK大河ドラマ「龍馬伝」で話題の坂本龍馬ゆかりの地、高知県や京都、山口、長崎などを訪ねるプラン。会場となった支店店頭には、高知県で開催されている「土佐・龍馬であい博」のイメージキャラクター「坂本龍馬」と「中岡慎太郎」が登場。通行人に商品のパンフレットやであい博のガイドブックを配布した。
JR四国、「にし阿波」着型商品を発売
リーフレット
JR四国は来年3月まで、徳島県西部の2市2町(三好市、美馬市、東みよし市、つるぎ町)で構成する「にし阿波観光圏」の着地型旅行商品を発売する。同観光圏は、08年10月に国土交通省から観光圏整備地域に認定された。商品は、同観光圏内の宿泊施設が特例として販売を認められた着地型旅行商品をベースに、JR四国とにし阿波観光圏協議会が共同で、観光タクシープランや食事、入浴プランなどとして新たに造成した。
大歩危峡観光遊覧船、祖谷のかずら橋など、大歩危、祖谷地区の主要な観光施設がセットになった「にし阿波観光圏共通手形」(大人2千円、小人1千円、利用開始日から2日間有効)や大歩危駅から武家屋敷喜多家などをめぐる観光タクシープラン「秘境の里めぐりコース」(3時間、1台13000円)、祖谷のかずら橋の通行と食事、入浴がセットになったプランなどを設定した。
利用できる宿泊施設は、和の宿ホテル祖谷温泉、新祖谷温泉ホテルかずら橋、ホテル秘境の湯、峡谷の湯宿大歩危峡まんなか、ホテルサンリバー大歩危、いやしの温泉郷。いやしの温泉郷は、奥祖谷二重かずら橋とのセットとなる。
詳しくは、JR四国営業部商品企画課(TEL087・825・1646)。
旅の文化賞に「釣りバカ」の北見けんいちさん
受賞記念講演を行う北見氏
旅の文化研究所(神崎宣武所長)は4日、東京都千代田区のメトロポリタンエドモントで第16回の「旅の文化研究フォーラム」を開いた。一般の参加者ら約200人が参加。同研究所が「旅の文化」に貢献した個人などを顕彰する「旅の文化賞」を漫画家の北見けんいち氏に贈った。
北見けんいち氏は1940年生まれの69歳。1979年からマンガ雑誌に連載を始めた「釣りバカ日誌」のヒットで知られる。北見氏が昭和の情景など「忘れてほしくない日本」を描き続けることで、読者の想像を喚起し昭和の街かどの情景へ誘い続けていることや、鹿児島・与論島の島づくりに貢献していることなどを評価し賞を贈った。
このほかフォーラムでは、戦後の招待旅行や海外旅行についてのシンポジウムを開催し、旅文化の変遷などについての考えを深めた。移動や観光をテーマに研究を行っている若手研究者を対象とした助成事業「公募研究プロジェクト」に昨年度採択された研究の成果発表行ったほか、今年度の採択者を発表した。
今年度採択された「第17回公募研究プロジェクト」の採択者と採択テーマは以下の通り。
李孝庭(国際基督教大学大学院博士課程)時代と空間を越える旅行者たち〜19世紀末の朝鮮稚拙の日本体験を中心に▽河野保博(國學院大學大学院博士課程)唐代交通路と「巡礼」の道の復原▽村山絵美(総合研究大学院大学博士課程)沖縄島南部地域における戦跡の観光地化に関する研究▽森本慶太(大阪大学大学院博士課程)現代スイスにおけるソーシャル・ツーリズムの誕生〜スイス旅行公庫協同組合の設立(1939年)とその背景
主要62社2月実績
観光庁が16日に発表した今年2月の主要旅行業62社の旅行取扱状況(速報)は、総取扱額が4075億8844万円で前年同月比5.5%減だった。前年実績を割り込むのは19カ月連続。このうち国内旅行は同4.6%減の2536億5982万円だった。海外旅行は同7.7%減の1500億1320万円で、21カ月連続で前年実績を下回った。一方外国人旅行は、同28.8%増の39億1542万円で、2カ月連続の前年超え。
国内旅行は16カ月連続の前年割れ。取り扱い56社中、12社が前年実績を超えた。「北海道、九州方面が好調な事業者もあるが、沖縄など遠距離方面商品で苦戦している事業者もある」(観光産業課)。
外国人旅行は、中国圏の旧正月需要の増加などから取り扱い33社中18社が前年実績を超えた。
旅行商品ブランド(募集型企画旅行)は、総取扱額が前年同月比6.1%減の1127億7350円だった。このうち国内旅行は同4.2%減の668億6323万円、海外旅行は同8.9%減の457億4268万円、外国人旅行は同56.3%増の1億6759万円。
取扱人数は同4.3%増の332万367人。内訳は、国内旅行が同3.5%減の294万8308人、海外旅行が同10.9%減の36万3342人、外国人旅行が同41.8%増の8717人。
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