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地域観光 ■第2563号《2010年5月29日(土)発行》  

青森DC宣伝販促会議、県内の盛り上がりをアピール

力強くあいさつする三村青森県知事(写真上)と林県観光連盟理事長

 青森デスティネーションキャンペーン(DC)推進委員会は19日、青森県青森市のホテル青森で「青森DC全国宣伝販売促進会議」を開いた。会議と、併催された商談会やレセプションでは、県内各地の新しい観光資源や見どころ、食の魅力などを紹介。約800人の旅行会社関係者らに向け、DC成功に向けた県内の盛り上がりをアピールした。

 会議には全国から旅行会社関係者やメディア関係者、JR関係者ら800人が集まったほか、同県内の観光関連事業者やまちあるきイベントなどに携わる住民など約300人が参加。冒頭、県内の観光キャンペーンスタッフやJR、私鉄駅長が壇上に並ぶ中あいさつした三村申吾・青森県知事は、「新幹線の全線開通とDC開催は青森県にとってまさに、千載一遇のチャンス。日本に残された大きな“資源”である観光の力で、日本の国を青森から元気にしていこう」と力強く語ったうえで、青森への旅行需要喚起に向けた取り組みへの協力を訴えた。

 会議では県内6地域がそれぞれの観光魅力をプレゼンテーション。各地域で地元に根差したもてなしを行っているねぶた師や観光コーディネーターらが、それぞれの個性を生かした観光アピールを行ったほか、各地域の特徴ある料理をステージ上で試食も勧めながら紹介した。

 参加者らは会議や続いて行われたレセプションで、津軽三味線などのパフォーマンスや「黒石つゆ焼そば」「十和田バラ焼き」などが参加したB級グルメ合戦などを通して青森の食や文化に触れたほか、津軽びいどろや津軽塗の制作などを体験。旅行会社関係者らからは、「これまでのDC販促会議にはない、熱気を強く感じた」「青森の人たちのもてなしの気持ちにあふれた会議で、青森の魅力を再認識するきっかけになった」などの声が聞かれた。

 林光男同県観光連盟理事長は「県内では観光資源の磨き上げやもてなし機運の醸成などさまざまな取り組みを進めてきており、ここにきて県民も新幹線が開通することの実感が湧いてきている。会議での観光資源のアピールやプレゼンテーションにより、青森県の『やる気』『もてなし』の一端を十分に感じ取っていただけたのではないか」と会議の手ごたえを語ったほか、新幹線効果の持続、拡大に向けた取り組みを一層進めていくことへの意欲を見せた。

 20、21日には県内各地を見学するエキスカーションを開催。販促会議の参加者のうち約200人が7コースに分かれ、現地ガイドらと共に青森県の見どころを体感。「青森県のもてなし、特に地元の人の『人の良さ』を評価する人が多かった」(県観光連盟)という。



「エヴァ」で箱根ファンを開拓
アニメ上映イベント

キャラクターに扮するスタッフ

 首都圏を中心に多くの観光客を集める、神奈川・箱根町に8、9日、20〜30代を中心に約1400人が集まった。目的は根強いファンを持つアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の関連イベントだ。温泉や自然など豊富な観光素材を持つ箱根町だが、近年は集客力が弱まりつつあり新しい観光魅力やアピール方法を探っている状況。町ではエヴァンゲリオンなど従来とは違った切り口からの魅力発信により、新たな箱根ファンの掘り起こしができればと期待する。

 2日間にわたり開催されたのは、昨年大ヒットした映画「エヴァンゲリオン新劇場版:破」のブルーレイとDVDの発売を記念した、キングレコードによるアニメ上映イベント。アニメの舞台「第3新東京市」が箱根町をモデルにしているとされることから箱根でのイベント開催となった。上映会にはアニメの主人公らが通う中学校をイメージさせる、廃校となった仙石原中学校を利用。参加者には、「第3新東京市住民登録票」「第3新東京市転入記念ピンズ」など、アニメの世界観にひたれるグッズを特典として付けた。

 宿泊や送迎が付いた鑑賞券を企画、販売したJTB首都圏・法人営業丸の内支店によると、インターネット限定で販売した鑑賞券は、予想以上の人気で締め切り前に完売。参加者は北海道、沖縄県含め、全国39の都道府県から集まっており、年齢層は20〜30代が約8割を占めた。このうち約300人が、箱根観光に利用できるフリーパスの付いた専用宿泊プランを利用し、箱根滞在を楽しんだ。

 箱根町観光協会は昨年来、アニメ内と同じ景観が楽しめるスポットを紹介するマップの発行といった取り組みを行うなかで、エヴァンゲリオン人気に触れてきた。しかしイベントの盛況ぶりに「あれほど人が集まるとは思わなかった」(村上政司・箱根町観光協会専務理事)と驚きを隠せない。村上専務は「きっかけはアニメであっても実際に来てもらえれば、現実の箱根の風景の魅力などを実感してもらえるはず。近年は若い世代にも楽しんでもらえるような体験型の観光素材も充実させているので、エヴァファンには箱根ファンにもなってもらえれば」と期待感をにじませた。



ぐんまちゃん家、来訪者が50万人突破
大沢知事(写真右)が歓迎

 東京・銀座にある群馬県のアンテナショップ、ぐんま総合情報センター(ぐんまちゃん家)の来訪者が25日、50万人に達した。40万人達成からわずか3カ月半というスピード振りに関係者も喜びの表情を隠さない。

 50万人目は江東区在住の山本幸子さん(57)。この日は夫の宗一さん(62)と一緒に銀座に買い物に来たついでに立ち寄ったという。50万人目となったことに山本さんは「本当にびっくりしています。各県のアンテナショップで物産を見るのが好きで、ここ(ぐんまちゃん家)も何度が来ています」とニッコリ。

 50万人という節目もあり、大沢正明知事も上京、認定証と副賞の温泉宿泊券を手渡した。山本さんにはこのほか、ぐんまちゃんぬいぐるみ、花束も贈られた。

 大沢知事は「速いテンポで50万人達成ができ、とても喜ばしい。県のイメージアップに力を発揮してくれている」と評価した。



有馬温泉観光協会、クリーンアップ作戦実施
ねね橋での清掃活動

 兵庫県の有馬温泉観光協会は17日、温泉街を清掃するイベント「LOVE有馬 クリーンアップinグリーンシーズン」を開催した。旅館の従業員や観光関係者、一般の観光客ら約150人が参加。温泉街を中心に有馬川や有馬温泉駅などで、雑草抜きやゴミ拾い、橋の手すりの拭き掃除など約1時間半、清掃活動に励んだ。

 昨年5月、新型インフルエンザの風評被害を受けた際に温泉街のイメージアップのために清掃を実施したことがきっかけ。今年も実施することで(1)新型インフルの風評被害の体験や苦労を忘れない(2)万一の際に備え、関係者の結束を図る(3)宿泊客をきれいな温泉街でもてなしたいというホスピタリティーをアピールするのが狙い。

 観光協会の當谷正幸会長は「新型インフルの風評被害と同じような事態が、いつまた起こるかもしれない。清掃活動を機会に結束力を高めていきたい」と話した。

 清掃活動後、一般客には温泉入浴施設「金の湯」「銀の湯」で利用できる入浴券が配布され、疲れを癒した。



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