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地域観光 ■第2566号《2010年6月19日(土)発行》
横綱・白鵬、滝川市の観光大使に
交流会会場にいた赤ちゃんを抱く白鵬関
大相撲の第69代横綱白鵬関が、北海道滝川市の観光大使に就任した。滝川は日本の羊肉の食文化の発祥地とされ、遊牧が盛んで同じく羊肉の食文化を持つモンゴルと縁があるほか、同市とモンゴルの間では民間交流が行われている。同市では「開村120周年記念」の目玉事業として、白鵬関を滝川のイメージリーダーとした観光振興を進めたい考えだ。滝川では委嘱式も開かれ、多くの市民が横綱を歓迎。白鵬関は、滝川の魅力の発信はもとより、滝川とモンゴルとの間の青少年交流や農業技術交流の活性化にも意欲を示した。
滝川市ではこれまでにも、地元の大学にモンゴルの学生を迎え入れたり、JAナタネ生産組合の生産者がモンゴルで栽培指導を行ったりするなどの交流を行ってきた。同市地域振興アドバイザーを務める出村明弘氏(プライムマネジメントコンサルティング代表取締役)が、白鵬関と親交があったことから、観光大使就任が実現した。
白鵬関は今月13日、滝川市役所を訪れ、観光大使委嘱式に出席した。田村弘市長から委嘱状を手渡されると、「滝川は気候がモンゴルに似ている。大相撲の各場所や巡業先で滝川の魅力を紹介したい」と語った。
市役所前庭にはカシワの木を植樹。市内文化公園で行われた交流会には、横綱を一目見ようと3千人を超す市民が集まった。大相撲出身の歌手、大至さんの軽妙なトークの中、白鵬関は滝川名物「味つきジンギスカン」や「創作スイーツ」を試食した。餅つきなどで子どもたちとの交流を繰り広げ、会場にいた相撲の化粧回しをつけた幼児をステージ上で抱きかかえる楽しいハプニングも。市民からは盛んな声援を受けていた。
「大相撲の巡業を滝川でできたら」
同夜には、就任祝賀会が市内の滝川ホテル三浦華園で開かれた。田村市長は「白鵬関とのご縁を大切に、『白鵬米』プロジェクトにとどまらず、『白鵬牛』『白鵬豚』なども推進したい。観光交流や農業の人材交流につなげていきたい」とあいさつした。
白鵬米プロジェクトは、滝川市の専用農場で白鵬米を育ててモンゴルに送るほか、同市が持つ寒冷地での栽培技術を提供してモンゴルに米作を起こそうという事業。白鵬牛、白鵬豚も、交流を通じてモンゴルの食肉のための畜産振興を支援しようという事業だ。
これに対して、白鵬関も「滝川市で大相撲巡業が開催できればよい。白鵬米などを通じてモンゴルと日本の架け橋になりたい」と笑顔で話した。
四国の経済界、休暇分散化に「反対」53%
四国地域の企業や経済団体で構成する四国経済連合会はこのほど、会員に対する休暇分散化に関するアンケート調査の結果を公表した。政府の観光立国推進本部で検討されている休暇分散化について賛否を聞いた結果、賛成が11%にとどまり、反対が53%を占めた。「どちらとも言えない」も36%に達した。特に製造業で反対意見が多かった。
4月27日から5月14日にかけて調査を実施。回答数は131の企業、団体(内訳は製造業36、非製造業81、経済団体等14)。一部の祝日を他の時期に振り替え、春と秋に5地域ごとに連休をつくる政府の分散化具体案を参考資料に付けて質問した。
休暇分散化に対する賛否を回答者の属性別にみると、製造業では反対が72%と多数を占め、賛成はわずか6%だった。非製造業では反対が46%、賛成が13%。経済団体などでは反対が50%、賛成が7%。非製造業と経済団体では、「どちらとも言えない」が40%近くに上っているのが目を引く。
休暇分散化で懸念される事項を選択式(3つまで回答)で聞いた結果は、多い順に次の通り。
(1)全国各地の工場や本社、取引先との連携に支障が生じる76%(2)行事開催が難しくなり「国民の祝日」の意義が薄れる39%(3)遠隔地への単身赴任や進学の場合、家族の休みがバラバラになる33%(4)地域ごとに銀行の営業日が異なると、手形小切手の資金決済等に影響が出る30%(5)観光産業の振興のために休日制度を変え、他分野に影響を与えるのはおかしい27%(6)就業規則、生産計画の変更などで労働コストの負担増となる17%(7)情報システム対応に費用負担が発生する14%──。
静岡・修善寺温泉、温泉水で泉質PR
修善寺温泉の泉質を生かした「健康美容温泉水」
静岡県・修善寺温泉の旅館・ホテルは、泉質を生かして飲用に商品化された「修善寺温泉・健康美容温泉水」を温泉のブランド化に活用する。温泉水を通じて、泉質の良さ、健康や美容につながるイメージを旅行者に再認識してもらいたい考えだ。「柳生の庄」や「あさば」などで宿泊客への提供を始めている。販売業者を通じた一般販売も行っている。
修善寺の地下600メートルから採水された深層温泉水。ミネラルのバランスがよく、胃腸の調子を整える「メタケイ酸」を多く含んでいるという。「弱アルカリ性で飲みやすく、身体にも肌にもよい」とPR。温泉療法医・医学博士の植田理彦氏も推薦している。
温泉水を製造、販売するミロク(静岡県伊豆の国市)と契約した同温泉の宿で提供する。冷蔵庫に備え付けたり、食事の際に出したりと、利用方法は宿によってさまざまとなるが、温泉に由来する水を使うことで修善寺ならではの魅力にもしていく。
ミロクでは宿泊客などを通じて認知度を高め、注文に応じた一般販売も行う。通常価格は2リットル入りのペットボトルで250円(税込み)。500ミリリットル入り(160円予定)も来月中旬には販売を始める。
また、修善寺の温泉水を特殊製法で充てんしたスプレータイプの化粧水も商品化されている。同社が総代理店を務め、販売に力を入れている。
問い合わせは、ミロク(TEL0120・296・106)まで。
松江市、来春から「開府400年記念博」
島根県松江市や松江商工会議所などで成る松江開府400年祭推進協議会は、来年3月から「松江開府400年記念博覧会」を開催する。
同博覧会は07年から行っている開府400年祭の集大成として、3月19日から12月4日までの261日間実施。場所は市内一円(メーン会場は松江城、松江歴史館周辺)で、まち歩き観光が柱となる。
市民によるガイドなど市民参加の要素を取り入れ、松江城で行う薪能、ユネスコ無形文化遺産登録候補の神事舞など約400のプログラムメニューを用意するほか、期間中には地域通貨も発行する方針だ。
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