福島県の官民が参加する観光振興団体「うつくしま観光プロモーション推進機構」(菅野豊会長)は6月19日から、平日の宿泊需要を喚起しようと、福島県内への宿泊者に向けたキャッシュバックキャンペーンを始めた。福島県にゆかりある着せ替え人形のキャラクター「リカちゃん」をキャンペーンクルーに起用し、リカちゃんをあしらった専用車で県内外各地を回るなど、告知にも注力。キャンペーンの浸透と宿泊利用の拡大を目指す。
キャッシュバックキャンペーンは、参加旅館・ホテルの平日限定1万円以上の宿泊プランを2人以上で予約した人が対象。専用インターネットサイト(
http://fukupass.jp/)からダウンロードできるチラシ「ふくぱす」をチェックイン時に提示することで、1グループもしくは車1台につき2千円をキャッシュバックする。対象宿泊施設は38軒。ふくぱすは、携帯サイトでも提供するほか、同県内や隣県にあるガソリンスタンドや道の駅でも配布する。キャッシュバック以外にも、ふくぱすを提示することで県内でのイベントやご当地グルメなどを楽しめるような特典も用意する予定だ。
同機構は昨年度、高速道路料金1千円施策に合わせ、ふくぱすを飲食店や宿泊施設、観光施設などで特典を受けられるサービスパスポートとして発行し、約2万件ダウンロードの実績を挙げた。しかし「平日需要の喚起が一番の課題」(同機構)として、今年度は平日限定のキャンペーンとした。
ふくぱすのPR活動にリカちゃんを採用したのは、リカちゃん人形で知られる玩具メーカー「タカラ」の創業者が福島県出身であることから。大きくリカちゃんをデザインした車「ふくぱす号」に移動案内所の機能を持たせ、ふくぱすをPRするほか、県内外の道の駅や高速道路のサービスエリアなどで観光パンフレットの提供や観光案内をする。
ふくぱすの有効期限は来年3月31日まで。目標ダウンロード数は2万件。