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ビジネス ■第2569号《2010年7月10日(土)発行》
サービス産業4月売上は前年比1.5%減少
総務省は6月30日、サービス産業動向調査の今年4月分の結果(速報)を公表した。それによると、同月のサービス産業全体の売上高は23兆2177億円で、前年同月比1.5%減少した。産業別では、宿泊業が4492億円で、同6.0%増加。4カ月連続で前年同月を上回った。
サービス業の売上を9つの大分類産業別にみると、「医療、福祉」「学術研究、専門・技術サービス業」「運輸業、郵便業」の3つが前年同月比増加。「生活関連サービス業、娯楽業」など5つが減少。「宿泊業、飲食サービス業」が横ばいだった。
「生活関連サービス業、娯楽業」は3兆1184億円で、同8.0%減少。9つの中で最も大きく減少した。このうち「その他の生活関連サービス業」が11.4%、「娯楽業」が8.1%、「洗濯・理容・美容・浴場業」が2.5%、それぞれ減少した。
「宿泊業、飲食サービス業」は1兆8102億円で、前年同月比横ばい。このうち宿泊業が6.0%増加したが、飲食業が1.8%減少した。
「運輸業、郵便業」は3兆8614億円で、同1.9%増加。このうち鉄道業が23.4%の大幅減。道路旅客運送業が0.6%の微減だった。
サービス産業全体の従事者数は2619万人で、同0.1%増加した。大分類産業別では、「医療、福祉」など4つが増加、「情報通信業」など5つが減少した。
「宿泊業、飲食サービス業」は493万人で、同0.7%増加。このうち宿泊業は87万人で、同1.7%増加。
1事業所当たり月間売上高はサービス産業全体が828万円で、同1.4%減少。このうち「宿泊業、飲食サービス業」は230万円で、同横ばい。宿泊業は705万円。
1従事者当たり月間売上高はサービス産業全体が89万円で、同1.1%減少。このうち「宿泊業、飲食サービス業」は37万円。宿泊業は52万円。
楽天トラベル、サマーフォーラムを開催
あいさつする岡武社長
楽天トラベルは5日、同社の契約宿泊施設を対象にしたサマーフォーラムを開いた。約1100人の出席者を前にプレゼンテーションした岡武公士社長は、同社の09年度の旅行取扱額が3051億円で業界第5位に付けていることを紹介。「当社は年率20%近い成長を続けており、来年のフォーラムで業界2、3位になったことを報告できるのではないか。期待していてほしい」と意欲的に語った。
岡武社長は楽天トラベルの上期の状況として、ANA楽パックが前年同期比42.0%増、レンタカー予約が同40.7%増、高速ツアーバス予約25.3%増と好調に伸ばしていることを紹介。下期の施策として、ANA楽パック同様に、宿泊にレンタカーなどの足回りをセットした商品を強化していくことや、同社がグループ旅行向けに展開している幹事システム「あいのり」の機能を拡充して団体・グループ旅行のニーズ取り込みに意欲を見せた。また家族旅行需要の取り込みにも意欲を示し、「子ども連れ家族向けの価格設定やプランについて、たくさんの情報を入れてほしい」と協力を求めた。
フォーラムでは、三木谷浩史会長が「インターネットマーケティング革命」と題して講演。あいのりが毎月5億円程度の売り上げを挙げていることを紹介し、インターネットの機能を使った、今までにない旅行ニーズの掘り起こしの可能性や、消費者同士の共感を重視したマーケティングの重要性を語った。このほか利用者の声の活用や、モバイルページの作り込み、キャッチコピーなど4部門について、優れた取り組みを行った施設を楽天トラベルマイスターとして表彰した。
旅行会社としての位置を明確に
楽天トラベルの岡武社長は、観光庁発表の「主要旅行業の旅行取扱状況速報」に同社の取り扱い額を公表していなかったことについて、「これまで国内旅行以外の取り扱いが少なく、具体的な数字を出しにくい状況だった」と語った。その上で、「国内はじめ海外、外国人とも取り扱いが大きくなってきており、当社が旅行会社としてどの程度の位置にあるのかを明確にするためにも公表すべきと判断した」と、4月から公表に踏み切った理由を明らかにした。
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