日本政府観光局(JNTO)によると、6月の訪日外客数は、前年同月比59.7%増の67万8千人となった。昨年6月は円高や景気低迷、新型インフルエンザなどの影響で落ち込んだため、大幅な伸び率となって表れた。市場別では中国が好調を持続し、韓国も大幅な回復がみられた。1〜6月累計では前年同期比35.8%増の420万3千人だった。
過去の実績と比較すると、6月としては2008年の68万2千人に約4千人に足りず、1〜6月でも08年の433万7千人に約13万4千人足りなかった。ともに過去2位の実績だった。
韓国の6月の訪日客数は、前年同月比72.1%増の17万9千人。大幅な回復となったが、08年、07年の実績には届かなかった。台湾も86.3%増の11万4千人だが、過去4番目の実績。
中国は184.2%増の10万4千人で6月としては過去最高を記録した。中国国内の好景気や訪日個人観光査証の発給による需要増などが要因。1〜6月累計でも47.4%増の70万5千人となり、台湾を上回っている。
香港も81.7%増の4万8千人と回復が目立ち、単月では08年に次ぐ実績だった。
ビジット・ジャパン・キャンペーンの重点15市場の6月実績は、中国のほか、タイ、シンガポール、マレーシア、インドで過去最高を記録した。
出国日本人数は39%増の132万人
6月の出国日本人数は、前年同月比39.1%増の131万9千人となり、4カ月連続で増加した。1〜6月累計では前年同期比10.8%増の791万1千人となった。
6月としては昨年の新型インフルエンザの影響による落ち込みから回復がみられた。上海万博やサッカーのワールドカップの開催も海外旅行需要にプラスに作用した。