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地域観光 ■第2575号《2010年8月28日(土)発行》
高知県、銀座にアンテナショップオープン
ガッツポーズをする、右から紫舟さん、尾崎知事、いちむじんの2人
高知県のアンテナショップ「まるごと高知」が21日、東京・銀座にオープンした。これに先立つ19日には、報道関係者を集め内覧会を開いた。尾崎正道知事は「地元で生産したものを外へ売り込む『地産外商』を強力に進める拠点にしたい」と意気込みを語った。
場所は銀座1丁目の外堀通り沿いにあり、JR有楽町駅からも近い。店舗は地下1階から地上2階までで、フロア面積は計約500平方メートル。県地産外商公社が運営する。
1階は農産物や加工食品などを販売する「とさ市」、地下1階は約300種類の地酒のほか、坂本龍馬の関連グッズなどを扱う「とさ蔵」。とさ蔵には土佐電トラベルがツアーデスクを設けており、高知や四国旅行などの相談にも応じる。
2階はカツオのたたきや皿鉢料理などの郷土料理を提供するレストラン「TOSA DINIGおきゃく」(席数74席、個室2部屋)だが、「展示商談会の場としても活用したい」と尾崎知事。
内覧会には県出身で、NHK大河ドラマ「龍馬伝」のBGMを担当したクラシックギターデュオ「いちむじん」や龍馬伝の題字を書いた書道家・紫舟さんのほか、俳優の辰巳琢郎や作家の林真理子、女優の川島なおみさんらが駆けつけ、オープンを祝った。
山梨・増富温泉峡で「ラジウム温泉博」
ラジウム温泉の源泉
山梨県北杜市の増富温泉峡で9月18日〜10月17日の約1カ月間、湯治や農業などの体験型イベントを集中的に展開する「増富ラジウム温泉博覧会2010」が開かれる。地域の観光事業者らで構成する実行委員会(小林忠雄会長)の主催。泉質が自慢のラジウム温泉をはじめ、地域の自然や文化を生かしたイベントを通じて集客し、リピーターづくりにつなげる。
長野県との県境に位置する北杜市の増富地区は、自然が豊かな山里で湯治客や登山客に親しまれている。戦国武将、武田信玄の隠し湯と伝わってきた増富温泉は、ラジウム含有量が世界有数で薬効の高い湯治場と言われる。
ラジウム温泉をさらに広く知ってもらおうと、地域の観光事業者や商工会らが実行委員会を組織。中小企業庁の補助事業「地域資源∞全国展開プロジェクト(地域の魅力でおもてなし事業)」を活用して、博覧会を開催する。
博覧会では体験型イベントを週末を中心に提供。ラジウム温泉を生かした湯治体験、2〜4泊の療養プログラムをはじめ、ラジウム石けんづくりやブドウ収穫体験、天体観察、自然や歴史をテーマにしたトレッキングなどを実施する。
同時に、温泉地内の空き店舗を「ラジウム館」として、ラジウム温泉の歴史や効能などを写真やパネルを使って紹介する予定。
旅行者を「ラジウム会員」として、滞在中のもてなしを充実させるほか、その後もダイレクトメールなどで観光情報を発信し、増富のファンになってもらえるようにする考えだ。
補助事業は3カ年で、来年以降も体験型のイベントを開催する予定。
問い合わせ先は博覧会事務局(みずがき山ふるさと振興財団内、TEL0551・20・6500)まで。
09年の東京観光客、2.3%の減少
東京都の2009年(1〜12月)の観光入込客数(実人数)は、宿泊、日帰りを含めて前年比2.3%減の4億2064万1千人だった。都がこのほど発表した。内訳は国内客数が前年比2.2%減の4億1588万1千人、外国人客数が10.8%減の476万人。国内客、外国人客ともに景気後退などの影響を受けたとみられる。
国内客のうち都外在住者は10.1%減の1億8310万5千人で、宿泊客は4.9%減の2219万8千人、日帰り客は10.8%減の1億6090万7千人。都内在住者は5.1%増の2億3277万6千人で、宿泊客は1.4%減の272万2千人、日帰り客は5.2%増の2億3005万4千人だった。
外国人客のうち宿泊客が14.9%減の205万1千人、日帰り客が7.4%減の270万9千人だった。とくに外国人は、景気後退のほか、円高や新型インフルエンザの影響を受け、下げ幅が大きかった。
観光消費額は12.2%減の3兆9369億5600万円と推計。内訳は都外在住者分が2兆381億1700万円、都内在住者分が1兆6442億500万円、外国人分が2816億3400万円。1人当たりでは、外国人の宿泊客が9万8979円、日帰り客が2万9363円。県外在住の宿泊客が3万3536円、日帰り客が8079円。都内在住の宿泊客が3万6828円、日帰り客が7019円。
消費額を基に推計した生産波及効果は11.5%減の8兆6745億1700万円、雇用効果は23.3%減の42万9765人となった。うち外国人による生産波及効果は15.8%減の6181億9700万円、雇用効果は27.3%減の3万49人。国内客、外国人客合計の生産波及効果の都内生産額に占める割合は5.2%だった。
東京観光情報センターを訪れた外国人旅行者に対するアンケート調査の結果、最も満足度が高かった東京の街は、欧米豪、アジアの旅行者ともにトップは新宿だった。
今年2〜3月の期間に同情報センター(都庁、羽田空港、京成上野駅)を訪れた1402人から回答を得た。
最も満足した街として欧州、北米、豪州の旅行者が上位に挙げたのは、新宿、渋谷、浅草。アジアの旅行者では新宿、銀座、お台場だった。
鳥取県が梨と観光スポット紹介
中原さん(中央)をはさみ、淺見副主幹(左)、川村副主幹(右)は鬼太郎のちゃんちゃんこを着てPR
「みずみずしい二十世紀ナシを食べに、鳥取にお越しください」。8月29日に鳥取県産の二十世紀ナシの出荷が始まるのを前に19日、とっとり観光親善大使の中原詩織さんと鳥取県東京本部の淺見浩行副主幹、川村悟副主幹が東京都台東区の観光経済新聞社本社を訪れ、二十世紀ナシとナシにかかわる観光スポットを紹介した。
今年の同県産二十世紀ナシは、例年よりも糖度が高く、「抜群の出来」と中原さん。二十世紀ナシの特徴である、バランスの良い甘みと酸味が例年以上に楽しめるという。
また昨年からは東洋一の規模を誇るナシ選果場「東郷梨選果場」の見学とナシの1時間食べ放題をセットにした見学ツアーも開始。今年は昨年の約4.5倍となる475人の申し込みがあり、好評という。同県倉吉市「二十世紀梨記念館 なしっこ館」の職員でもある中原さんは、「なしっこ館では、二十世紀ナシの栽培の苦労を学んでもらえるほか、常時3種類のナシを試食できるところもポイント。ぜひ足を延ばしてほしい」となしっこ館もPRした。
二十世紀ナシは、「幸水」などの皮が褐色がかった「赤ナシ系」とは違い、食べごろでも皮が緑がかったままの「青ナシ系」で、東日本ではなじみが薄い。同県では主力品種の二十世紀ナシを首都圏をはじめとする東日本に浸透させるとともに、同県のナシや観光の魅力を知ってもらいたい考え。
9月5日には、東京・台場のアクアシティにある「フジテレビキッズカフェ ママトコ」で、同県産のナシの試食体験や、ナシを使ったカレーなどのメニューの提供、同県PRキャラクター「トリピー」をナシを使って作る工作体験などを予定している。
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