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ビジネス ■第2578号《2010年9月18日(土)発行》  

サービス産業の4〜6月売り上げ、2.6%減

 総務省はこのほど、サービス産業動向調査の今年4〜6月期分(速報)の結果を公表した。それによると、同期のサービス産業全体の売上高は68兆9861億円で、前年同期比2.6%減少した。産業別では、宿泊業が1兆4340億円で、同1.2%増加した。

 売上高を9つの産業大分類別にみると、運輸業・郵便業、医療・福祉、サービス業(他に分類されないもの)の3業種が前年同期比増加。宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業など6業種が同減少した。

 宿泊業・飲食サービス業は5兆4430億円で、同2.8%減少した。このうち宿泊業は同1.2%増加したが、飲食店が同5.2%減少した。

 生活関連サービス業・娯楽業は9兆6543億円で、同7.6%減少した。このうち娯楽業は6兆4029億円で、同0.7%減少した。

 運輸業・郵便業は11兆4392億円で、同2.7%増加した。このうち鉄道業は1兆180億円で、同11.6%減少。道路旅客運送業は7449億円で、同2.2%増加した。

前年比3.1%減少 宿泊は3.4%増加
6月単月の売上
 6月単月のサービス産業全体の売上高は23兆4463億円で、前年同月比3.1%減少した。このうち宿泊業は4527億円で、同3.4%増加した。

 9つの産業大分類別では、運輸業・郵便業、サービス業(他に分類されないもの)、医療・福祉の3業種が前年同月比増加。その他6業種が同減少した。

 宿泊業・飲食サービス業は1兆7339億円で、同4.6%減少。宿泊業が同3.4%増加したが、飲食業が同7.1%減少した。

 生活関連サービス業・娯楽業は3兆1842億円で、同5.7%減少。このうち娯楽業が2兆736億円で、同7.4%減少した。運輸業・郵便業は3兆9138億円で、同4.2%増と、9つの産業大分類別で最も大きく伸びた。




JTB商事、経営改善でセミナー開催
講演するうぶやの外川常務

  JTB商事(後藤悟社長)は8、9日の2日間、富士河口湖温泉郷の湖山亭うぶや(外川誠社長)で「2010年度旅館ホテル経営セミナー」を開いた。

 年に1度実施している同セミナー。今回のテーマは「若手経営者、次期後継者が取り組むべき経営改善策」。募集定員の20施設、25人は専務、常務、若女将らでほぼ満席となった。

 今回はテーマに合わせて講師にも若手経営者を起用。昨年3月に大規模なリニューアルを行った、うぶやの外川一哉常務は、「そうだったのか旅館経営 4つの視点で業務改善」と題して冒頭に講演。経常利益率7〜9%弱を毎年安定してたたき出している同社の経営と組織運営の具体的手法について話した。

 ホテル五龍館(長野県白馬八方温泉)女将の中村ゆかりさんは、長野五輪の翌年に売り上げが1億円減少し、キャンプ型宿泊プランの開発や年会費3千円の会員組織「五龍館クラブ」の立ち上げなどで乗り切った体験談を語った。リピータを上手に囲い込む集客手法を披露した。

 ほほえみの宿滝の湯(山形県天童温泉)の山口敦史専務は、同館が取り組む環境配慮について解説した。自館の廃食油で石けんとBDF燃料(バイオディーゼル軽油)を作り、食器洗いや浴場用の石けん、送迎車やボイラーの燃料としてリサイクル利用していることや、食べ残しなどの生ごみをたい肥化し、自家農園で作る無農薬野菜・果物の肥料としていること、使用済みの割りばしなどで木酢液、竹酢液を作り、防虫防菌剤として自家農園にまいていることなどを具体的に紹介。エコロジーへのこだわりと実績で範を示した。

 また、金融・法律コンサルタント会社、リベロの団弘志常務が「中小企業オーナーが知らないと損をすること、知らなければならないこと」をテーマに講演。今後予定されている法改正、新税制を踏まえた上での事業承継、相続対策や、信託法の概要と仕組み、就業規則・労働争議のリスクと防止策などを説明した。

 同氏は「相続に関しては(1)民法(2)商法(3)税法の順で優先する法律が決まっている」と指摘。その上で「民法では“争族”対策、商法では事業承継対策、税法では相続税対策が重要となるが、肝心の“争族”対策ができていない中小企業が多すぎる」と警鐘を鳴らした。






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