今年8月の訪日外客数は、前年同月比18.2%増の80万3千人となり、8月としては過去最高を記録した。日本政府観光局(JNTO)が9月27日に推計値として発表した。市場別では中国、タイ、フランス、ドイツが過去最高だった。訪日旅行市場は景気後退や円高による低迷から回復基調にあり、昨年11月から10カ月連続で前年同月の実績を上回っている。
中国は8月が57.6%増の17万2千人、1〜8月累計では58.9%増の104万1千人に達した。ビジット・ジャパン事業による広告宣伝や訪日個人観光査証の発給要件緩和などの効果が出た。天津または上海発着のクルーズ船の九州への寄港も13回に及んだ。
韓国は29.3%増の24万7千人。8月としては07年の27万1千人、08年の24万8千人に次ぐ実績。国内景気の回復が外国旅行需要にも好影響を与えているとみられ、チャーター便を含む日韓の航空便が増加している。
台湾は1.2%減の11万3千人で、7カ月ぶりに前年同月の実績を割り込んだ。旅行などを控える「鬼月」の影響や航空座席の不足が影響した。
出国日本人は9%増
8月の出国日本人数は9.4%増の165万9千人で6カ月連続の増加となった。上海万博開催や円高がプラスに働いた。