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地域観光 ■第2583号《2010年10月23日(土)発行》  

青森県、さいたま市で新幹線開業のPRイベント
オープニングのテープカット

 青森県観光連盟はJR東日本の協力を受けて15〜17日の3日間、埼玉県さいたま市のJR大宮駅で東北新幹線全線開業に向けた観光PRイベント「近づく、感じる。青森 観光PRキャンペーンin大宮」を行った。全線開業まで50日となった15日に行ったオープニングセレモニーで渋谷義仁・青森県商工労働部次長は、「キャンペーンを通して、青森をより身近に感じてほしい」とあいさつし、津軽三味線の音色にひかれ集まった人たちに青森への来訪を呼びかけた。

 キャンペーンは、新幹線全線開業を目前にして、首都圏エリアの消費者に対する新幹線全線開業の周知と、観光資源の情報発信を目的としたもの。

 観光案内映像の放映や来年春に運行が始まる新型新幹線「E5系」のスケールモデルの展示に加え、青森県の名産品であるシジミやリンゴ、ニンニクを使った物産の販売、津軽三味線の演奏やえんぶりの上演などを実施。青森の名産品を買い求める人や、観光パンフレットを手にする人で会場はにぎわった。

 キャンペーンにはJR東日本と契約を結ぶ青森県内の旅館・ホテルや観光関連施設などでつくる、「びゅう青森会」のメンバーも参加。中村嘉宏・びゅう青森会会長(青森県旅館ホテル生活衛生同業組合理事長、浅虫温泉・南部屋旅館顧問)は、「大宮は青森への観光客の中でも比率の高い埼玉県の拠点駅であり、また東北、長野、上越新幹線の乗り継ぎ駅でもある、誘客のための重要な場所と認識している。キャンペーンが青森のファンづくりにつながれば」と期待した。



佐賀県、来年上期の観光情報発信

 佐賀県観光連盟は14日、大阪市内で旅行会社や報道関係者を対象に、2011年度上期向けの観光素材やモデルコースを説明する「2010 SAGA'Sセミナー」を開いた。来年3月12日の九州新幹線鹿児島ルートの全線開業で佐賀県内に新鳥栖駅が開業することなど、誘客の拡大につながる観光情報を紹介した。

 セミナーでは、冒頭、古賀弘泰専務理事=写真=があいさつに立ち「九州新幹線鹿児島ルートの全線開業で、県としても新しい西九州の玄関口、新鳥栖駅ができる。ぜひ西九州にも来ていただきたい」と述べた。

 プレゼンテーションでは、トピックスとして新鳥栖駅が紹介された。

 新鳥栖駅は、鹿児島ルートと在来線の長崎本線が交差する位置にあり、長崎本線との乗り換えができる在来新駅も設置されるため、佐賀や長崎方面へのスムーズな乗り換えが可能となる。加えて、鳥栖駅近くには鳥栖ジャンクションがあり、南北に九州自動車道、東西には長崎自動車道が走っている。

 新鳥栖駅には、北部九州最大の大型観光バス用駐車場や大型公衆トイレも設置されるほか、レンタカー受け付け窓口も設置される予定で、九州観光の交通拠点となることが期待されている。

 ロケ地観光につながるトピックスとして、映画「悪人」のロケが福岡や長崎とともに、佐賀県内で行われたことを紹介した。「悪人」はモントリオール世界映画祭ワールドコンペティション部門で主演の深津絵里さんが最優秀女優賞を受賞した話題作。佐賀駅やイカ料理で知られる呼子などがロケ地として使用されている。

 トピックス紹介の後、嬉野温泉に4月にオープンした公衆浴場「シーボルトの湯」やパワースポットなどが盛り込まれた観光ルートを紹介した。

 セミナーは大阪のほか、福岡(8日)、広島(13日)、東京(15日)でも開催された。



埼玉県、鉄道でB級グルメ楽しむマップ発行
 埼玉県は18日、地元観光協会や鉄道会社と共同で、鉄道を使って埼玉のB級グルメを楽しむための観光マップを発行した。B級グルメ27品を紹介しているほか、西武鉄道や秩父鉄道を使ったモデルルートを提案。25万5千部を発行し、首都圏の駅などで配布する。

 観光マップの名称は「鉄ぐるっ 埼玉B級ご当地グルメ観る味るMAP」。埼玉県をはじめ、県物産観光協会、JR東日本大宮支社、西武鉄道、東武鉄道、秩父鉄道の6者が共同制作した。

 埼玉のB級グルメとして、豚のカシラ肉をやきとりと呼ぶ東松山流の「東松山やきとり丼」(東松山市)、おからのコロッケ「ゼリーフライ」(行田市)、味噌だれがかったジャガイモの天ぷら「みそポテト」(秩父市)などの料理を紹介している。

 モデルルートには、西武鉄道と秩父鉄道を使って飯能、秩父、長瀞のB級グルメを楽しむコース、JRを使って鴻巣、熊谷を巡るコースなどがある。

 観光マップには、参加店舗で割り引きなどが受けられるクーポン券も付けた。クイズに答えると、旅館宿泊券や特産品、鉄道グッズが当たるキャンペーンの告知も掲載している。

 県や鉄道会社などでは、11月21日に埼玉県加須市で開かれる「第7回埼玉B級ご当地グルメ王決定戦」と合わせて、県内外からの誘客に観光マップを活用していく。



浜松市、初の「餃子サミット」開催
 静岡県浜松市は23、24の両日、市中心部で「浜松餃子まつり2010」を開くが、これに先立つ22日、初めて「全国餃子サミット」を開催する。餃子によるまちおこしに取り組んでいる7つの餃子団体が出席し、意見交換する。

 市内のホテルで開くサミットには、すそのギョーザ倶楽部(静岡県裾野市)、金沢食文化研究会(金沢市)、ふくしま餃子の会(福島市)、津ぎょうざ協会(三重県津市)など7団体が出席。「餃子文化の振興と餃子によるまちおこしについて意見交換し、共同声明を発表する」という。

 ぎょうざまつりでは市内外の餃子店が屋台を出店。また、この日のために作ったオリジナル餃子でグランプリを競う「G-1餃王座決定戦」も行われる。

 09年の総務省家計調査によると、市の1世帯当たりの餃子への支出額は年間3336円で、餃子で有名な栃木県宇都宮市の3429円にわずかに及ばない全国2位となっている。ちなみに、3位は群馬県前橋市の2419円、4位は岐阜市の2228円、5位は奈良市の2202円。



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