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インバウンド ■第2585号《2010年11月13日(土)発行》
ドン・キホーテが訪日外客拡大キャンペーン
ドン・キホーテはサンリオの「ハローキティ」と自社の「ドンペン」の両キャラクターを国際親善大使に起用し、訪日外国人客拡大キャンペーン「ビジットドンキ2011」を始めた。
同社によると、今年1〜9月の外国人客による免税品売り上げや銀聯カードの決済額は、いずれも前年の約2.5倍と好調に推移。「7月に中国人の観光ビザ発行規制が緩和されたことにより、FIT(個人旅行)が増加、今後さらなる拡大が予想される」という。
キャンペーンでは、キティとドンペンをデザインしたFIT向け割引券「ようこそカード」を発行する。店舗周辺のホテルと連携し、配布。カードを見せると、ブランド品を優待価格で買うことができたりする。来春からはオリジナルグッズもプレゼントする。
また、8月から英語、中国語、韓国語、日本語に対応した音声ペンを主要40店舗に入れたが、来春までに全店舗に導入する予定だ。音声ペンは、音声対応の接客シートに掲載された会話文にペン先端をタッチすると、ネイティブの音声が流れる仕組み。さらに、団体客専用のインバウンド館(通称、ようこそ館)を東京・新宿でプレオープンしたが今後、首都圏に拡大する意向だ。
地方自治体や飲食業など、外客誘致に期待感強く
民間調査会社、帝国データバンク(DB)が実施したアンケート調査の結果、自治体と企業(飲食店、小売業)の約5割が外国人旅行者の誘致、受け入れを通じた地域や経済の活性化に期待していることが分かった。自治体では有力な観光資源を持つ地域ほど期待が高い。企業では、国内消費の低迷を外国人需要で補いたいとの期待がうかがえる。
調査期間は9月3〜10日。自治体の回答数は38都道府県と898市区町村。企業の場合は、直近の年間売上高が12億円以上の飲食店、30億円以上の小売業が対象。回答数は飲食店197社、小売業206社だった。
自治体では、外国人旅行者の誘致に「非常に期待している」が18.5%、「まあ期待している」が30.0%で、合わせると48.5%に達した。一方で「期待していない」が8.3%、「あまり期待していない」が12.8%、「どちらでもない」が25.7%だった。
帝国データバンクでは、「外国人観光客に人気の高い富士山がある静岡県など、有力な観光資源がある都道府県は期待度が高い傾向にある。九州も中国、韓国、台湾から船便があるなど総じて期待度が高かった」と分析している。
外国人旅行者の誘致、受け入れで自治体が強化している施策は、(1)外国語の案内表示・観光用パンフレットなどの追加(2)姉妹都市との連携や海外での誘致活動(3)ホームページ(HP)や広告などでの外国語による宣伝、SEO対策(4)地元企業・団体との連携による誘致活動(5)観光施設での外国語を話せるスタッフの採用、育成──の順。
企業の外国人旅行者への期待度は、飲食店が「非常に期待している」17.3%、「まあ期待している」37.1%。小売業が「非常に期待している」22.8%、「まあ期待している」27.2%。
期待の理由は、「日本の少子高齢化の進行、個人消費の低迷」「日本人の需要が頭打ちだから」など。ショッピングなどで購買力の高い中国人客の需要に期待する声も多かったという。
企業の外国人旅行者の受け入れ策では、飲食店の上位が(1)外国語の案内表示・メニューリストの追加(2)外国語の話せるスタッフの採用、育成(3)HPや広告などでの外国語による宣伝、SEO対策──。小売業が(1)外国語の案内表示・パンフレットの追加(2)銀聯など外国通貨による決済システム、免税手続きカウンターの設置──だった。
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