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地域観光 ■第2592号《2011年1月5日(水)発行》
松山市、東京の子規庵に「観光俳句ポスト」
俳句甲子園の常連校、開成高校・俳句部の生徒が投句した
「俳都・松山」のブランド化に取り組んでいる愛媛県松山市は、市出身の俳人・正岡子規とゆかりのある東京・根岸の子規庵(都指定史蹟)に投句を受け付ける「松山市観光俳句ポスト」を設置した。投句第1号は毎年夏に同市で開かれる「全国高校俳句選手権大会」(俳句甲子園)の常連校で、子規が在学した開成高校の俳句部の生徒が行った。
同ポストは1966年に子規生誕100年を記念して開始。設置第1号は松山城で、以後、道後温泉の旅館・ホテル、路面電車など市内89カ所に設けられている。市によると「年間約1万の投句がある」(観光産業振興課)という。
市は子規ゆかりの地やスペシャルドラマ「坂の上の雲」のロケ地などにも協力を求め、同ポストの設置を進めており、これまで熊本城(熊本市)や法隆寺iセンター(奈良県斑鳩町)など5カ所に設けられている。
県外6カ所目、都内初のポスト設置場所となる子規庵は子規終焉の地として知られる。子規庵保存会のスタッフによると年間約2万人が来庵しているが、「ドラマが始まってからは訪れる人も増えている」という。
設置セレモニーであいさつした竹田美喜・市立子規記念博物館館長は、「当時の子規に思いをはせ、子規の暮らしに触れながら、一句投じていただければうれしい」と抱負を述べた。
投句された俳句は3カ月に一度、松山に送られ、入選作を決める。入選者には年間投句選集が贈呈される。
第1号を投句したのは開成高1年の青木智さん。青木さんの句は昨年の俳句甲子園で最優秀句に選ばれている。「子規の生き方そのものが好き。(子規が)高校の先輩であることを誇りに思う」と目を輝かせ、この日は「棚奥に 手書きの詩集 年惜しむ」と詠んだ。
滋賀県長浜市、ドラマ「江」で博覧会
長浜黒壁・歴史ドラマ50作館
NHK大河ドラマ「江〜姫たちの戦国」の舞台、滋賀県長浜市で1月15日、「江・浅井三姉妹博覧会」がグランドオープンする。3つのパビリオンで構成され、このうちの「長浜黒壁・歴史ドラマ50作館」が12月25日に先行オープンした。ドラマの放送開始に伴う観光客の増加が期待される。
長浜黒壁・歴史ドラマ50作館は、幕末の大老・井伊直弼の生涯を描いた第1作「花の生涯」から50作目「江~姫たちの戦国」に至る、NHK大河ドラマ50作品の歴史を紹介している。
館内では、北近江にゆかりのある「花の生涯」「太閤記」「おんな太閤記」「秀吉」「功名が辻」の衣装や台本、小道具などが展示されている。特別制作された長浜を紹介する映像「大河ドラマのふるさと~近江の国・長浜」の上映もある。開館時間は午前9時から午後5時まで。料金は大人300円、小中学生100円。
江・浅井三姉妹博覧会の開催期間は12月4日まで。長浜黒壁・歴史ドラマ50作館のほか、1月15日にオープンする「浅井・江のドラマ館」と「小谷・江のふるさと館」がある。期間中に63万人の来場を見込んでいる。
群馬県、「ぐんまちゃん家」を拡張
群馬県は東京・銀座に開設している「ぐんま総合情報センター」(ぐんまちゃん家)を拡張、機能を強化する。空き店舗となった1階の隣接部分を新たに借りることが決まったもので、スペース拡大を受け、物産販売などのあり方を見直す。
現在は商業ビルの1階の一部と2階を借りている。イベントなどを行う2階は約200平方メートルの広さを確保しているが、物産販売や観光案内などを行う1階は約80平方メートルと狭いため、来館者がゆっくり見て回れず、物産品の品数も限られていた。
1階の隣接部分のスペースは約50平方メートルで、計約130平方メートルのスペースが使えるようになる。県は「陳列スペースの増加に伴う商品の試験販売など、アンテナショップ機能が強化されるとともに、観光案内と物産販売コーナーの分離により、サービス面も向上する」(企画課)とし、年度内にはリニューアルオープンさせたい意向だ。
岐阜県、看板商品に5品認定
栗きんとん恵那栗
岐阜県は12月13日、県のブランディングにつながる優れた県産品の看板商品「飛騨・美濃すぐれもの」として、恵那川上屋の「栗きんとん恵那栗」や岩村醸造の「女城主特別純米酒濃州生一本」など新たに5商品を認定した。県の魅力を全国に伝える「飛騨・美濃じまん運動」の一環。県産品と観光の一体的な振興を図っていく。
認定された5商品は、そのほか、白木恒助商店の「清酒達磨正宗アイスクリームにかけるお酒」、たかすファーマーズのチーズソース「カンコワイヨット」、浅野撚糸の「エアーかおるエニータイムバスタオル」。認定商品について県では、「戦略的なプロモーション、情報発信を実施することで、県産品と岐阜県のブランディングにつなげていく」という。
8月2日~9月10日に募集を行い、44商品の応募があった。百貨店、専門店のバイヤーなどの審査員が販売プロモーションを視野に入れて商品を選定した。
飛騨・美濃すぐれもの認定事業は03年から開始した。今年度の5商品を加え、認定商品は計136商品となった。
県では今後、これまでの認定商品を1月26日からの1週間、首都圏で販売するほか、地域とのつながりなどの物語性をからめて商品を紹介する冊子を作るなどして、積極的にPRしていく。
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