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観光行政 ■第2605号《2011年4月16日(土)発行》
観光活性化に向け、観光庁長官がメッセージ
観光庁は12日、都道府県知事や観光関係団体などに対し、震災後の経済を委縮させないため、積極的に観光に関する事業に取り組むよう促す文書を長官名で出した。ゴールデンウイークを前に、地域や事業者による事業やイベントの自粛、消費者の旅行控えのムードを払しょくしようとの姿勢を明確にした。
溝畑宏長官は、「まずは国内観光の需要を回復させたい。過度な自粛をせず、『観光で日本を元気に』という強い気概を持って経済を活性化させてほしい」。被災地支援への寄与、節電が必要な地域には事業者の工夫も要請した。
文書では、観光の積極的な推進が「我が国の置かれている困難な状況を乗り越え、世界に日本の元気な姿を示すためにも重要」と強調した。
観光庁は、訪日観光に関する海外向けの文書も出す準備を進めている。
3月の街角景気、震災で急激に悪化
内閣府はこのほど、3月の景気ウオッチャー調査結果を発表した。それによると、現状判断指数(DI)は27.7で、前月と比べ20.7ポイント悪化し、00年1月の調査開始以来、最大の下げ幅を記録した。内閣府は「景気は東日本大震災の影響で急激に厳しい状況になっている」と分析している。
観光関係事業者やタクシー運転手など約1850人に「街角景気」の実感を聞いた。調査期間は3月25日から31日まで。震災の影響を全面的に反映した、初の経済指標といえる。「横ばい」を示す50を大きく下回っており、震災のダメージの大きさを裏付けた。
観光型旅館や旅行代理店など観光関連業種は、震災発生の3月11日を境に状況が一変、「売り上げがほとんどない状況」(東北の観光型旅館経営者)と頭を抱える様子がうかがえる。
2〜3カ月の見通しを示す先行き判断指数は20.6ポイント悪化の26.6となり、悲観的な見方が広がっている。
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