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地域観光 ■第2616号《2011年7月9日(土)発行》
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群馬DCスタート、600の体験プログラム用意
団体臨時列車を見送るDC関係者ら(1日JR上野駅)
JRグループ6社と群馬県の各地域が一体となって取り組む大型観光キャンペーン、群馬デスティネーションキャンペーン(群馬DC)が1日、スタートした。同日、JR上野駅でオープニングセレモニーが行われ、関係者は団体臨時列車「リゾートやまどり」を見送った。JR東日本の石司次男副社長は「群馬から日本を元気にしたい」と抱負を語った。
上野駅のセレモニーは群馬交響楽団の演奏で始まり、冒頭挨拶した茂原璋男副知事は「体験型観光プランを多く作った。群馬の夏を楽しんで」と呼びかけた。
セレモニーには溝畑宏観光庁長官、舩山龍二日本観光振興協会副会長らも出席。DC期間中、復元された「C61」や「D51」などのSLが運転されることを受け、溝畑長官は「私はSLの大ファンだ。全国の同じようなファンに『群馬に行こう』とPRしたい」と意欲を示した。その後、関係者よるテープカットが行われた。
一方、高崎駅では着物姿の旅館女将が「ようこそ群馬県へ」と書かれた横断幕を掲げ、リゾートやまどりの乗客を出迎えた。
DCのテーマは「心にググッとぐんま わくわく 体験 新発見」。各市町村や観光協会などが用意した観光メニューは1500件に上り、うち約600件が体験型。DC期間中だけの目玉企画も目白押しだ。
DCは9月末まで開催される。期間中の観光客数は前年同期(約1809万人)比の5%増を見込んでいる。
栃木・日光地区、東京で誘客キャンペーン実施
集客を呼びかけたキャンペーン参加者
栃木県の日光地区観光協会連合会は4日、東京都新宿区のJR新宿駅で観光誘客キャンペーンを行った。東電の原発事故などによる風評を払しょくし、夏場の旅行で日光地区に足を向けてもらおうと実施したもの。鬼怒川温泉や川治温泉などの旅館・ホテル経営者やおかみ会メンバーらは、「日光に遊びに来て」と元気に声をかけながら無料入浴クーポンなどを配布。笑顔で受け取る駅利用者の姿に手ごたえを感じたというキャンペーン参加者らは、夏の誘客拡大に向け決意を新たにしていた。
JR新宿〜東武日光・鬼怒川温泉で運行の特急「日光号」「きぬがわ号」が6月4日にリニューアルデビューしたのに合わせ実施。配布したパンフレットセットには、各地域の観光パンフレットのほか、日光市営の日帰り温泉施設などを無料で利用できるクーポン券、鬼怒川・川治温泉の宿泊施設で利用できる1千円分の館内利用券、日光地区の観光キャラクター「日光仮面」をあしらったウエットティッシュなどを同封した。
増渕正男・同連合会事務局長は「日光地区は、世界文化遺産やラムサール条約の保護湿地、多様な個性を持った温泉など、さまざまな魅力がある。各地域が連携してアピールすることで風評を払しょくし、たくさんの人に遊びに来てもらえるようにしたい」と語った。
同地区では夏休み期間の目玉として、23、24の両日、奥鬼怒特設会場と東武日光駅前、鬼怒川温泉駅前で、「夏の雪まつり」を開催する。同市栗山地区に冬季に積もった雪を使ったそり遊びや雪上スイカ割りなどを行い、日光ならではの「涼」を楽しんでもらう予定。
小豆島〜神戸間に航路開設
矢田・神戸市長(写真左)を訪問した塩田・小豆島町長と小豆島ガール
香川県の小豆島と兵庫県の神戸市を結ぶ航路をジャンボフェリー(神戸市中央区)が6日に開設するのに合わせ、小豆島町の塩田幸雄町長と小豆島の魅力をPRする「小豆島ガール」らが6月27日、神戸市の矢田立郎市長を表敬訪問した。
フェリーは1日3往復6便が運航される。所要時間は約3時間で料金は一般大人1800円(片道)。同航路では2008年に高速船の運航が廃止されており、今回の就航で定期旅客船が復活したことになる。
小豆島ガールリーダーの古川絵里子さんは「小豆島には輝く場所や人がたくさんある。映画『八日目の蝉』のロケ地を巡るモデルコースもお勧めです」と矢田市長にアピールした。
塩田町長は「神戸と小豆島を組み合わせ、旅行に来てもらえるようにしたい。神戸を経由して小豆島へ来れば、神戸の良いイメージを持ったまま小豆島を旅行できる」と話した。
小豆島ガールは、「きれいなものを、みつけに」をコンセプトに、女性目線で島の魅力を発見し、伝える、島の女性たちからなるプロジェクトチーム。ホームページで観光素材やモデルコースなども紹介している。
富士河口湖町、初の全町一体キャンペーン実施
抽選会などを実施し、富士河口湖町をPR
山梨県の富士河口湖町観光連盟は4日、東京都内で河口湖の観光魅力と夏の来訪をアピールするキャンペーンを行った。「オール富士河口湖町」での観光キャンペーン活動は、同町発足以降初めて。節電ムードが高まる中、首都圏の多くの人に「避暑地の富士河口湖町」のイメージを持ってもらおうと観光関係者約110人が上京。「富士河口湖町なら、うちわは要りません」をテーマに、都内でのうちわの配布や、旅行会社関係者らとの意見交換会を行った。
富士河口湖町は、03年に河口湖町、勝山町、足和田村が合併、さらに06年に上九一色村の一部が編入してできたが、富士五湖のうち、河口湖、西湖、精進湖と本栖湖の一部や、富士山麓の広大なエリアを町域に持つことなどから、これまで観光キャンペーンなどは地域ごとに取り組んでいた。震災直後から旅館・ホテルの若手経営者らが集まり意見を出し合う中で、うちわを使った夏のもてなしを考えたのがきっかけとなり、今回のオール富士河口湖町でのキャンペーンが実現した。
キャンペーンでは、地区ごとに11班に分かれ、山手線沿線の商店街などでパンフレットやうちわの配布を行ったほか、東京都新宿区の新宿駅東口アルタ前広場で猿まわし劇や、富士河口湖町内の宿泊施設のペア宿泊券や銘菓など400本以上の景品を用意しての抽選会などを実施した。
気温が35度近くまで上がった炎天の下、自らうちわやパンフレットの配布を行った渡邊凱保町長は、「首都圏が節電ムードの中、エアコンはもちろんうちわがなくても涼しく過ごせるのが当町の魅力。空気も水もおいしく、温泉につかった後の夕涼みもできるし、東京にも近い。豊かな自然の中で癒されに来てもらいたい」とアピール。また初のオール富士河口湖町でのキャンペーンの実現に触れ、「震災以降の観光利用への危機感から、町全域の事業者が一体となったことは画期的。この団結を生かし、富士山の世界文化遺産登録に1歩ずつ近づけるようにしたい」と意欲を語った。
首都圏の旅行業関係者やマスコミ関係者など約50人を招き、東京都新宿区の京王プラザで開いた意見交換会では、渡邊町長のほか、山下茂・同キャンペーン実行委員長や外川誠・河口湖温泉旅館協同組合理事長らが登壇し、同町観光の現状などを紹介。また各地域の代表がそれぞれの魅力をプレゼンテーションした。
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