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観光行政 ■第2617号《2011年7月16日(土)発行》
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経団連の旅行アイデアコンテスト、最優秀賞に大成建設チーム
表彰される大成建設チーム
日本経済団体連合会は11日、東京・大手町の経団連会館で、「“家族”で楽しむ!エコ&ロングステイ観光アイデアコンテスト」の最終審査会を開き、1次審査(書類審査)を通過した7作品の中から、大成建設のチームがつくった体験・交流型観光プランを最優秀賞に選んだ。経団連は「(全国から公募した)ユニークなアイデアなので、旅行会社に商品造成の検討をお願いしていきたい」(産業政策本部)と話している。
同コンテストは、東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所の事故で落ち込んだ観光需要を喚起するのが狙い。エコと長期滞在がテーマで、「このようなコンテストは初の取り組み」(同)と言う。会場には観光関係者のほか、一般の人たちの姿も目立った。
山口範雄・観光委員会共同委員長(味の素会長)は、「急きょ企画したにもかかわらず、全国から107件の応募があった。工夫を凝らした斬新なプランが寄せられた」と述べ、発想の豊かさを高く評価した。
作品は5月中旬から約1カ月間募集。6月23日に1次審査を行い、個人や企業、自治体、NPO法人からの7件を選出、この日の最終審査会で最優秀賞、優秀賞、特別賞を決めた。
最優秀賞を受賞した大成建設チームの作品は、「る・つ・く『つくる』の裏側」がテーマ。建造物や工芸品、加工食品などを観光資源とし、表と裏を見ることに主眼を置いている。(1)1つの観光資源を通じて地域産業の隠れた新たな魅力を発見(2)生活に密着した産業に着目しているため、幅広い層に対応できる──などが特徴と言う。
審査委員の1人は「1カ所にとどまり、興味あるものを掘り下げる旅で、時流にあった企画だ」と述べた。同チームには副賞として5万円、JR東日本から記念品が贈られた。
このほか、岩手県遠野市を自転車で旅行しながらボランティア活動を行うプランや、福島県会津市を舞台に江戸時代の衣食住を体験、鶴ヶ城に泊まるプランなど3件が優秀賞を受賞した。
審査委員は生江隆之・観光委員会企画部会長(三井ホーム社長)=委員長▽田島幸郎・JTBグループ本社執行役員▽池畑孝治・KNT執行役員▽田端浩・観光庁地域振興部長▽安島博幸・立教大教授▽山田べにこ・温泉ライターの各氏。
また、青森県の三村申吾知事が講演し、観光振興を通じた東北地方の復興に強い意欲を示した。
観光庁と外務省、「嵐」起用の訪日PR映像制作
人気アイドルグループの嵐が出演し、外国人に訪日旅行を呼びかけるPR映像「メッセージ・フロム・ジャパン」の放映が11日、米・ニューヨークの屋外ビジョンなどで始まった。観光庁と外務省が制作した映像で、世界133の国・地域で放映される。東日本大震災以降の日本に対する風評を払しょくし、訪日観光を回復させるために活用する。
国際放送のCNNインターナショナルでは、CMとして100以上の国・地域で放映される。ニューヨークや韓国・ソウルの屋外ビジョンでは11日に放映を開始。今月中には台湾・台北の地下鉄構内のビジョンで、8月以降は世界各都市の空港内のビジョンなどでも放映が始まる。
映像は4分、90秒、60秒の3種類。世界からの復興支援に対する感謝の言葉に続き、メンバー5人がそれぞれに訪れた日本の観光地の魅力を伝えている。「招き猫」のポーズをまねながら外国人に訪日を呼びかけ、「日本中があなたをお待ちしています」とのメッセージを発信している。
映像の中でメンバーが訪問した観光地は、松本潤さんが北海道、二宮和也さんが青森、大野智さんが京都、櫻井翔さんが鹿児島、相葉雅紀さんが沖縄。地元の人々と郷土料理を囲んだり、祭りの舞踊を踊ったりする様子が収められている。
11日、東京都港区の外務省飯倉公館で開かれた記者発表会で、メンバーの松本さんは「観光地の皆さんに話を聞きながら撮影したので、日本の元気な姿を伝えられていると思う。世界の人々が来てくれることを心待ちにしています」と話した。
嵐は昨年4月、観光庁の依頼を受け、日本の観光を国内外に発信する「観光立国ナビゲーター」に就任。アジアでの人気を背景に、東アジアを中心とする海外プロモーションなどに無償で協力してきた。
記者発表会には、松本剛明外相、溝畑宏観光庁長官も出席した。松本外相は「嵐の力をお借りし、日本の元気と、変わらぬ美しさを世界に伝えていく。日本国内の嵐ファンにも関心を持ってもらいたい」と語った。
環境省、温泉関係功労で6氏1団体表彰
環境省は8日、今年度の「温泉関係功労者」6氏1団体を発表した。旅館業界からは浦島観光ホテル社長の中地壽氏(75)、和歌山県環境審議会温泉部会委員、和歌山県温泉協会理事)が選ばれた。表彰式は22日、東京・霞ヶ関の同省会議室で行われる。中地氏以外の表彰者は次の通り。
奥村稔(63)島根県自然環境保全審議会温泉部会委員、島根大教授▽高松信樹(63)元東邦大教授▽竹村恵二(58)京大大学院教授、大分県環境審議会温泉部会委員▽長沼信夫(70)神奈川県自然環境保全審議会温泉部会会長、駒沢大名誉教授▽宮下和久(59)和歌山県立医科大教授、和歌山県温泉協会理事▽十勝川温泉旅館協同組合(作田和昌代表理事)=敬称略
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