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トラベル ■第2628号《2011年10月8日(土)発行》  
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「旅博」来場者、過去最高の12万人に
盛況の旅博会場

 日本旅行業協会(JATA)による「国際観光フォーラム・旅博2011」が9月29日から10月2日まで東京ビッグサイトで開かれた。29日の基調講演では金井耿JATA会長が旅行業の課題について持論を述べ、「お客さまが求める旅をプロデュースする旅行業」への転換を強く訴えた。後半3日間の旅行イベント「旅博」には前回を6千人上回る過去最大の11万7千人が来場し、にぎわいを見せた。

 旅行市場拡大に向けて議論する「国際観光フォーラム」は前半の2日間。航空会社と旅行会社とのパートナーシップ、インバウンドの早期回復などのテーマでシンポジウムが開催された。

 基調講演で金井会長は、「お客さまサイドの情報量が増えたことによって、同業間競争にプラスして、消費者と旅行業者の間の競争が今、存在する。プロとアマが同じレベルで競争することは本来、ありえない話。プロの力が足りない」と問題点を指摘。旅行業は素材をかき集めて単に組み合わせる仕事から脱却し、「お客さまが求める旅をプロデュースして作り出していくべきだ」と強調。その方法は原点回帰にあり、「人を育て、鍛え、そして実行させ、実践させていくという基本のステップをもう一度評価し直す時期だ」と語った。

 「旅は世界を元気にする」をテーマとした旅博は、出展も144の国・地域からの986小間と過去最大。今回は海外旅行だけでなく、国内旅行もゾーンを拡大して大いにアピールした。

 国内ゾーンには東北観光推進機構や福島市といった東北はじめ日本各地の観光行政・団体、企業などが出展し、元気な東北や日本を来場者に印象付けた。JATAも宿泊拡大キャンペーン「もう一泊、もう一度」のPRブースを設置した。



エクスペディア、旅行会社専用サイト開設
サイト名はキャラクター「エクスベア」にちなむ

 世界最大のオンライン旅行会社、米エクスペディアは3日、旅行会社専用の日本語予約サイト「クマの手」を開設した。エクスペディアが直販サイトで提供する海外・国内14万軒以上のホテルを旅行会社が自社の顧客に販売できるようにした。

 基本10%、売上に応じて最大11.5%の販売コミッションをエクスペディアが旅行会社に支払う。旅行会社専用の24時間フリーダイヤルも設置した。

 エクスペディアの旅行会社向けプログラムは2002年にイタリアで開始。現在は世界17カ国で1万7千社以上の旅行会社が利用している。日本では今年9月からβ版(試験版)サービスを始め、現在約20社が利用中。今回の正式サービス開始で、12年までに旅行会社1千社との契約を目指す。

 サービス名称の「クマの手」について同社は「“猫の手”も借りたい多忙な旅行会社向けに、エクスペディアジャパンの人気キャラクター『エクスベア』にちなみ『クマの手』と名付けた」と説明している。



主要旅行業12社8月実績

 鉄道旅客協会が9月30日に発表した今年8月の主要旅行業12社の旅行販売概況は、総取扱額が前年同月比1.4%増の3147億2595万円だった。前年実績を超えたのは、今年2月以来6カ月ぶり。内訳は、国内旅行が同2.6%増の1915億5878万円、海外旅行が同1.2%増の1187億6212万円、外国人旅行が同40.3%減の31億5872万円、その他は同7.0%増の12億4633万円だった。国内旅行、海外旅行とも6カ月ぶりに前年実績を超えた。

 分野別で前年実績を超えたのは、国内旅行が11社中5社、海外旅行が11社中7社、外国人旅行が取り扱い10社中2社だった。国内旅行では、ジェイティービーが同12.0%増で唯一2ケタ増。

 今年4月からの累計は、総取扱額が前年同期比12.2%減の1兆1656億4062万円だった。このうち国内旅行は同13.2%減の7018億3481万円、海外旅行は同8.5%減の4435億5647万円、外国人旅行は同50.4%減の127億2955万円、その他は同8.0%減の75億1979万円だった。

 総取扱額、国内旅行取扱額とも、累計額が前年同期を上回っている事業者はない。国内旅行の累計額が最も昨年に近いのは、西鉄旅行(同6.4%減)だった。海外旅行は日本旅行が同1.4%増で1社のみ前年超えしている。外国人旅行は日本旅行が同13.6%増、京王観光が同8.5%増で前年を上回っている。



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