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観光行政 ■第2629号《2011年10月15日(土)発行》
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厚労省、旅館や飲食店の喫煙室設置に助成金
厚生労働省は旅館や飲食店を対象に、喫煙室などの設置費用の一部を助成する制度を創設、1日から運用を始めた。接客にあたる従業員の受動喫煙を防ぐのが狙いだが、「客商売上、たばこは喫煙室でお願いしますとは言えない」と二の足を踏む旅館経営者も少なくなく、制度がどこまで利用されるのか注目される。
「受動喫煙防止対策助成金制度」は労災の適用を受け、(1)従業員100人以下、または資本金5千万円以下の旅館(2)従業員50人以下、または資本金5千万円以下の料理店、飲食店の──中小企業事業主が対象。
たばこの煙が外に漏れないように喫煙室を設けたり、煙の量を一定の基準以下にする換気装置を室内に設置する際に必要な費用を助成する。助成額は費用の4分の1で、上限200万円としている。助成を受けるには、「助成金関係工事計画」を策定し、事業所のある都道府県労働局に提出する必要がある。
制度開始に伴い、相談支援業務や職場内環境測定支援業務も実施。
職場での受動喫煙防止対策については昨年12月の労働政策審議会で建議されていた。この中で、「顧客が喫煙できることをサービスに含めて提供している旅館や飲食店についても、喫煙室の設置など防止対策の取り組みを促進することが求められていた」(労働衛生課環境改善室)。
同省は「制度の案内」と題する資料を作成しており、ホームページで入手できる。
観光復興国際シンポが仙台で開催、風評の早期払拭でメッセージ
東日本大震災・観光復興国際シンポジウムが5日、宮城県仙台市の東北大学片平さくらホールで開かれた。世界観光機関(UNWTO)、観光庁、外務省が主催。国際的な観光機関のトップを含む観光関係者ら約170人が参加。被災地をはじめ日本の震災からの観光復興に向け、風評を早期に払しょくする重要性などを確認した特別メッセージを採択した。
国連の観光専門機関であるUNWTOのタレブ・リファイ事務局長、国際的な観光産業団体の世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)のデービッド・スコーシル会長・CEO、観光庁の溝畑宏長官らが出席した。
東北6県が観光の現状や復興への取り組みを説明したほか、有識者による観光復興に関するパネルディスカッションが行われた。
採択された特別メッセージには、「被災地をはじめ東北地方の観光復興に関する正確な情報や知識を今後とも世界と共有することを通じて風評被害の1日も早い払しょくを図り、東北地方および日本の旅行者の回復、増加、さらにはアジア太平洋地域内外における国際観光のさらなる発展を図ることが重要だ」と盛り込んだ。
UNWTOは8日、韓国・ギョンジュで開幕した第19回UNWTO総会(14日まで)で特別メッセージの内容を紹介する。
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