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トラベル ■第2631号《2011年11月5日(土)発行》
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「おせち」はいかが? 旅行会社の販売本格化
年末まで2カ月となり旅行各社が年末年始の旅行商品の販売に力を入れているが、併せておせち商品の販売も本格化している。東日本大震災後初めての正月ということもあり、家族の絆に訴求した商品や東北の旅館・ホテルのおせち商品を拡充するなどして取り扱い拡大を図っている。
近畿日本ツーリスト(KNT)は、売れ筋の2万5千円までの商品の強化など、商品ラインアップを拡充。また特に今年は、震災後の「家族の絆」などを重視する動きをとらえ、今年は三世代家族で楽しめるよう「くまのプーさん」などのキャラクターをあしらったおせちの取り扱いを始めた。一部商品での割引施策なども奏効し、前年比約5割増の販売個数、売上高を目標に掲げる中、9月26日の発売から10月半ばまでの販売個数は5割増。出だしは好調と言えそうだ。
旅館・ホテルのおせちなど約60種類のおせちを取り扱うトップツアーも販売個数を伸ばす。ラインアップを拡充した東北地方の旅館・ホテルのおせちでは予定個数を上回っているものもあり、「追加発注を行い対応しているものもある」と同社。
JTBでもおせち料理、お歳暮、年末年始料理を商品化した「おせちの鉄人」で、東日本大震災復興の願いを込めて、東北のおせちとギフトを新たに設定している。10月24日時点でのおせちの販売は前年並みだが、すでに完売した商品も。ギフトでは、アンテナショップなどで人気の岩手県釜石市「中村家」の「三陸海宝漬」の売れ行きが好調だという。
JR東日本、東北応援パスを発売
JR東日本は東北新幹線の東京〜新青森全線開業1周年(12月4日)記念と東北の観光復興を目的に、「東北応援パス」を発売した。周辺のローカル鉄道も利用でき、同社では「東北の観光地巡りや復興を応援する旅に出てほしい」と話している。
同パスは2日間、快速を含む普通列車自由席が乗り降り自由となる。別に特急券などを買うと新幹線も利用できる。料金は大人9500円、小児4千円。
例えば、同パスを使って東京駅から東北心新幹線「はやぶさ」の普通指定席で新青森駅まで往復すると、大人の場合2万3500円となり、通常よりも8260円安くなる。
青い森鉄道やIGRいわて銀河鉄道なども乗り降り自由。また、駅レンタカーも特別料金で利用できる。
利用期間は12月いっぱいで、3〜4日、10〜11日、17〜18日など。
はとバスと別府はとバスで和解成立
はとバス(東京都大田区、金子正一郎社長)は1日、別府はとバス(大分県別府市)に対する商号の使用禁止などを求めていた訴訟で、和解が成立したと発表した。
はとバスによると、和解成立を受け、別府はとバスは(1)社名変更登記を行い、商号「はとバス」を使用しない(2)バス車体や看板類から「はとバス」を除去し、今後も使用しない(3)はとバスに対し和解金を支払う──ことになる。
はとバスは別府はとバスに対し、消費者保護の観点から、2009年2月から名称使用は望ましくないとして交渉を重ねてきた。しかし折り合いがつかず、10年9月、不正競争防止法に基づき、商号の使用禁止などを求め、東京地裁に提訴。今年9月には地裁の和解勧告を受け入れる方向で解決する方針を決め、合意に向け協議していた。
主要旅行業12社9月実績
鉄道旅客協会が10月31日に発表した主要旅行業12社の今年9月の旅行販売概況は、総取扱額が前年同月比0.4%増の2747億3482万円だった。2カ月連続で前年実績を超えた。内訳は、国内旅行が同0.4%増の1582億5794万円、海外旅行が同2.0%増の1110億809万円、外国人旅行が同29.4%減の39億3744万円、その他が同1.8%減の15億3135万円。
総取扱額では12社中6社が前年越えした。前月よりも5社増えた。
国内旅行は5社が前年実績を上回った。同12.4%増と2ケタ伸ばしたトップツアーの好調が目立つ。
海外旅行は7社が前年比増。東武トラベルが同45.0%増と大きく伸ばした。外国人旅行は取り扱い11社中2社が前年越えした。
今年4月からの累計は、総取扱額が前年同期比10.0%減の1兆4408億1611万円だった。総取扱額の累計が前年を上回っている事業者はない。
分野別の累計額は、国内旅行が同10.9%減の8605億3342万円、海外旅行が同6.6%減の5545億6456万円、外国人旅行が同46.7%減の166億6699万円、その他が同7.0%減の90億5114万円だった。
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