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地域観光 ■第2632号《2011年11月12日(土)発行》    
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「きらり輝き観光振興大賞」に佐原商工会議所
香取市の重要伝統的建造物群保存地区(佐原商工会議所のHPから)

 日本商工会議所(会頭・岡村正東芝相談役)は2日、今年度の「全国商工会議所きらり輝き観光振興大賞」の大賞に佐原商工会議所(千葉県)を選んだと発表した。表彰式は24日、福岡県北九州市で開催する「全国商工会議所観光振興大会in関門」で行う。

 同賞は日商が2008年に創設。地域活性化や観光立国に向けた取り組みを促進することを目的に、毎年実施している。

佐原商工会議所の受賞理由は「まちづくり型観光の推進」。

 日商によると、同商工会議所は、00年度に佐原市(現香取市)が観光による地域振興を掲げ、中心市街地活性化計画を策定したことを受け「相手は世界 江戸優りの大商い」を理念とする構想を打ち立てた。

 03年度以降は、まちづくりフォーラムや軒下コンサートの開催など、まちのにぎわい創出事業に取り組んでいる。10年度に香取市とともに「集客・観光・交流アクションプラン」を策定、江戸優りの理念を深化させていることが評価された。

 「きらり輝き観光振興賞」には伊勢商工会議所(三重県)の「お伊勢さん観光案内人と元気再生事業」、広島商工会議所(広島県)の「広島湾域体験型修学旅行の誘致推進」が選ばれた。

 お伊勢さん観光案内人は、ご当地検定「お伊勢さん」の上級合格者が担う。個人や小グループの観光客のニーズに応じた案内を行っており、「毎年着実に依頼件数が増え、採算のとれる事業に成長、補助金に頼らない独自のビジネスモデルになっている」という。

 広島の取り組みは、商工会議所が中心になって00年に設立した広島湾ベイエリア・海洋都市圏研究協議会の活動が評価された。

 同協議会は広島、山口両県にまたがる広島湾域(13市町)の自治体、商工会議所、民間企業などで構成。瀬戸内の島々の魅力を生かした体験型修学旅行誘致を推進しており、今年も既に全国各地から中学・高校24校(約3800人)を呼び込んでいる。

 「観光立“地域”特別賞」はひたちなか商工会議所(茨城県)の「ファイト&スマイルひたちなかご当地グルメ」、久留米商工会議所(福岡県)の「B級ご当地グルメでまちおこし」に。

 いずれも食によるまちおこしだが、久留米では市民参加・体感観光型の「食の八十八カ所巡礼の旅事業」を始動させ、ご当地グルメ店を観光資源化。最近では「久留米まち旅博覧会」と連動させ広がりを持たせている。

 奨励賞は長井商工会議所(山形県)、上田商工会議所(長野県)、下諏訪商工会議所(同)が受賞した。



広島県世羅町、マラソンで誘客
10月に開かれた「せらランニングフェスタ」

 中国地方屈指の観光農園での花めぐりやフルーツ狩りなどで知られる広島県世羅町が、「駅伝のまち」としての地域活性化の取り組みを本格化させている。10月22、23日にはランニングイベント「せらランニングフェスタ〜ランニングで感じよう 駅伝のまち せら」を開催。駅伝の強豪校の地元であることや、出雲駅伝の会場への利便性の高さなどを生かした合宿誘致なども進め、ランニングによる町の活性化を目指す。

 同町商工会が日本商工会議所の「地域力活用新事業∞(無限大)全国展開プロジェクト」の採択を受けて、ランニングを柱とした観光メニュー開発や地域振興を調査研究する事業「せら高原RUNRUNプロジェクト」として取り組んでいるもの。ランニングクラブチーム「セカンドウインドAC」の協力を得て、町内の「世羅高原ふれあいロード」などの活用の可能性などを探ってきた。

 ランニングフェスタにでは、初日に正しいフォームでランニングやウォーキングを楽しむための実技指導「ランニングクリニック」や座学講習を実施。広島県内を中心に集まった約30人のランニングファンやランニング初心者らが体のほぐし方などを学んだ。

 2日目は約13キロをゆっくりとしたペースでジョギングしながら町内をめぐる「観光ラン」を行った。観光ランは、町内の観光施設などをコースに取り込み、ランニングの合間にダム見学や農園でのラ・フランス狩り、ブルーベリー・ジェラートの試食などを楽しめるようにしたもの。約15人の参加者はさわやかな高原の風を感じながらジョギングを楽しんだほか、世羅高原の味覚を堪能。ジョギング後には温泉に入って汗を流し、ゆり園見学や物産市での買い物なども行った。

 事務局の西原淳・同町観光協会課長は、「クリニックは初心者はもちろんだが、ランニング経験者もためになる内容が多く満足してもらえたよう。観光ランは観光を前面に打ち出すことで女性も参加しやすい企画にすることができた」と振り返る。

 今後は幅広い層に向けたランニングイベントの実施だけでなく、上級者向けのトレーニングプログラムなども整備してランニングによる誘客拡大を図りたい考え。

 高校駅伝の強豪として知られる世羅高校の地元としての知名度や環境の良さなども生かし、大学の合宿誘致などにも積極的に取り組む方針だ。



長野県青木村の小6、修旅途中に観光PR
小学生が街頭で観光をアピール

 長野県の青木村立青木小学校の生徒が10月28日、東武鉄道浅草駅で村と県の観光をPRした。県の依頼に応え、東京への修学旅行の移動途中で実施したもので、生徒は道行く人に「青木村から観光PRに来ました。どうぞ来て下さい」と大きな声で呼びかけていた。

 6年生42人は27日から1泊2日の日程で修学旅行をしたが、学校活動の一環として、自分たちが育った土地を知ってもらうことや、社会で行われている活動に参加することを目的にPR活動を行った。

 橋詰文彦先生は「東京で村のPRをするのはめったにない経験。生徒にとっても思い出になるだろう」という。

 通行人に配る袋には、「未知を歩こう。信州2011」観光キャンペーンガイドブックのほか、青木村の観光パンフレット、生徒手作りの村紹介冊子を入れた。

 生徒の1人、永井雄介くん(12)は「ちょっと恥ずかしいけど、受け取ってくれると嬉しい。青木村の魅力は自然が豊かなところだと思います。ぜひ来てほしい」と笑顔で語った。

 青木村は県東部、上田市から西方約12キロに位置する農山村。国宝大宝寺三重塔や沓掛温泉、田沢温泉、パラグライダーが楽しめるパークあおきなどがある。



鹿児島県、テレビCMにAKBの柏木さん起用
AKB48の柏木由紀さんが出演するテレビCMのワンシーン

 鹿児島県はイメージアップテレビCMを1日から12月10日まで関東、関西、中国地区で放送する。県観光ホームページ(http://www.kagoshima-kankou.com/)では来年3月末まで掲出。キャッチコピーは「本物。鹿児島県」。人気アイドルグループAKB48の柏木由紀さん(鹿児島市出身)を起用しており、注目を集めそうだ。

 CMは県鳥のルリカケスをイメージした青い鳥と、伝統的工芸品の大島紬を着た柏木さんが、春から秋の鹿児島を旅して、鹿児島への旅情を誘う画面構成となっている。桜島や屋久島、奄美の海のほか、薩摩切子や薩摩焼、黒豚しゃぶしゃぶなど、県の「本物」素材を紹介する。

 柏木さんは2007年に鹿児島市立皇徳寺中学校卒業後、上京。AKB48のチームBのキャプテンとして活躍中で、今年注目を集めた「AKB48シングル選抜総選挙」では3位になるなど人気が高い。




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