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地域観光 ■第2639号《2012年1月5日(木)発行》
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栃木県、国に観光復興支援の緊急要望書提出
栃木県は12月21日、原発事故による風評被害などを受け、政府に対して観光復興への支援に関する緊急要望書を提出した。宿泊客の減少など厳しい状況が依然続いているとして、国内外に向けた安全、安心のメッセージの発信強化、誘客キャンペーンの実施や県の誘客対策事業への支援などを求めている。
緊急要望は、福田富一県知事と、栃木県観光振興・復興県民会議の板橋敏雄会長(県経済同友会筆頭代表幹事)の連名で提出。同県民会議は、県内の市町村や観光関係団体はもとより、商工業や農業の関係団体、金融機関、報道機関などが一致協力して観光の復興を図るため、12月19日に発足させた組織。
要望書では、「観光客の回復に向けて最大限の努力を重ねてきたが、現在も宿泊客が前年の7割から8割にとどまるなど厳しい風評被害が続いている」と現状を説明し、観光がすそ野の広い産業であることから、商工業やサービス業、農畜産業などを含めて県全域に深刻な影響を及ぼしていると指摘している。
風評被害の払しょくに向けた具体的な要望事項は、(1)国内外への「安全安心」に関する明確なメッセージの発信(2)訪日旅行に関するイメージの早期回復(3)栃木県を対象に含めたメディアを駆使した誘客キャンペーンの早期実施、また栃木県の誘客対策事業への早期支援(4)北関東以北の高速道路の無料開放──。
要望書は、「風評被害は国内外に及び、かつ長期に渡るおそれも強く、国の長期継続した強力かつ有効な支援がぜひとも必要だ」と訴えている。
高知県、「RYOMAの休日」提案
高知県はこのほど、2012年度に観光キャンペーン「龍馬(RYOMA)の休日」を実施し、さまざまなイベントを開催すると発表した。歴史やアウトドア、花、食などに関する観光資源を生かして、高知で過ごす休日メニューなどを提案していく。
キャンペーンのタイトルは、タレントの大橋巨泉氏が2011年4月に高知を訪れた際、その豊富な山海の幸を食して感動し、「RYOMA(龍馬)からYを取ったら、ROMA(ローマ)。昔ローマの休日、今リョーマの休日」とする提案があったことを受けて採用したもの。
「RYOMA」のそれぞれの文字には、「R」がロマンの休日、「Y」がやすらぎの休日、「O」がおいしい休日、「M」がまなび(学び)の休日、「A」がアクティブな休日というコンセプトを持たせている。
ロマンの休日では、4月下旬に桂浜公園内にある坂本龍馬像の横に特設展望台を設置するイベント「龍馬に大接近」をはじめ、脱藩ウォークやパワースポットめぐりなどを提案する。やすらぎの休日では、花のイベントや癒しをテーマにしたセラピー関連のプログラムなどを行う。
また、おいしい休日は、食をテーマに市場見学やカツオのタタキづくり体験などを紹介する。まなび(学び)の休日では、室戸ジオパークやまち歩き。アクティブな休日では、仁淀川のカヌーやラフティング、四万十川のカヌー、日本三大鍾乳洞の龍河洞冒険コースなどのアウトドアを提案していく。
静岡県、都内で食材王国をPR
静岡県は12月19日、東京都文京区の椿山荘プラザで、県の豊富な食材を全国に発信するため「ふじのくに『食の都』」交流会を開催した。旅行業者や料理関係者ら約150人が出席し、静岡の食材を使った料理を味わった。
冒頭あいさつした川藤平太知事=写真=は「静岡県は農林水産物の豊富さでは全国トップレベルで、その品質も極めて高く、まさに食材の王国。食を通じて静岡の魅力を再発見してほしい」とアピールした。
交流会では、日本料理店「小十」(銀座)の店主奥田透さんと創作料理店「山田チカラ」(麻布十番)のオーナーシェフ山田チカラさんが対談。両氏とも静岡市出身なためか、県の食材への思い入れが強く、「築地市場で一括して扱うブースが設けられたらいい」(奥田さん)、「静岡の水の素晴らしさは格別」(山田さん)と述べた。
県は農林水産業や食文化の振興に貢献している料理人や菓子職人を「ふじのくに食の都づくり仕事人」として表彰しているが、この日はその受賞者による調理実演も行われた。
会場には活桜えびや夕倉メロン、浜松ブルーベリー、トマトのアメーラなどのブースが設けられ、参加者に“おいしさ”をアピールした。
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