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観光行政 ■第2652号《2012年4月14日(土)発行》    
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観光庁、東北・北関東への訪問運動スタート
 観光庁は、東日本大震災から1年が経過したことを契機に、東北、北関東への訪問を国民に呼びかける運動をスタートさせた。民間企業などが現地で行うイベントや研修旅行などを賛同事業として募集し、PRする企画なども実施する。国民運動として旅行需要を喚起し、震災からの復興を後押しする。

 運動は関係省庁が連携して推進。事務局を観光庁が務める。被災地などへの復興支援を持続的な国民運動にしようと、企業や団体などに総会や研修旅行、各種イベントなどを東北、北関東で開催するよう提案している。

 観光庁では、訪問を促進するような事業を含め、運動の趣旨に合致した民間の事業を募集している。応募の詳細は観光庁ホームページに掲載している。



観光庁長官が就任メッセージ、観光立国実現に意欲
 観光庁の井手憲文長官は9日、今月1日の長官就任に伴いメッセージを発表した。国内観光、訪日観光の振興では東日本大震災の影響を踏まえ、旅行需要の本格的な回復に向けて施策を強化する考えを強調。観光振興の意義では「少子高齢化とともに、沈滞ムードに陥りがちな日本社会において、観光は『坂の上の雲』を目指して頑張ることのできる成長分野だ」と述べ、観光立国の実現に努力する決意を表明した。

 井手長官は、国内旅行の現状に関して「観光客中心の宿泊施設はまだ厳しい状況が続いているなど、震災後の落ち込みから完全に回復したわけではない」、訪日外国人旅行についても「さらに対策を強化する必要がある」と指摘。東北観光博の推進や海外市場への施策などを通じて国内外の旅行需要の回復を目指す考えを示した。

 震災からの需要回復のほかにも、観光に関する諸外国との誘致競争の激化、旅行に出掛けない層の増加などを課題に挙げ、今年3月に閣議決定された新しい観光立国推進基本計画の遂行に注力する姿勢を示した。

 また、観光産業を国の成長分野と位置づけた上で、「日本の観光にとって大変重要な時期に観光庁長官に任じられた重責に心をいたし、関係各位のご協力を賜りながら観光立国の実現に向けてまい進していく」と述べた。



旅フェア日本2012、6エリア設け地域魅力発信
 日本観光振興協会が11月に東京都内で開催する「旅フェア日本2012」の概要が9日までに固まった。従来のパネル展示やパンフレット配布が中心の「規模の大きな展示会」(日観協)から、五感に訴えるコンテンツをそろえることで来場を促し、会場では旅を感じられる体験プログラムの展開により「実際の旅へいざなうことを目指す」としている。

 旅フェア日本は11月9日から3日間、サンシャインシティ(東京都豊島区)をメーン会場に開催する。JRや私鉄の各駅や都内にあるアンテナショップなどをサテライト会場として設定し、都心部を舞台にさまざまな仕掛けを用意。

 また、SuicaやPASUMOなどのICカードを入場料や各種物販の決済に活用するほか、それを利用したタッチラリーを実施し、回遊性を高める。

 地域の魅力を確実に伝えるため、「ウインターリゾート」「東北観光」「お腹まんぷく」「日本のくつろぎ」など6エリアを設ける。例えば、東北観光では復興支援を視野に、観光情報、イベント、体験など「東北地域の出展者と協力して魅力を発信する」という。



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