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インバウンド ■第2653号《2012年4月21日(土)発行》    
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台湾客対象に「コナン」ミステリーツアー

 JR西日本は、岡山県、岡山市、倉敷市などと共同で、7月1日から来年2月28日まで、台湾からの観光客を対象に「名探偵コナン 岡山・倉敷ミステリーツアー」=写真はパンフレット=を実施する。

 JR西日本はこれまで、地元の自治体などと連携し、国内客を対象に「名探偵コナンミステリーツアー」を各地で開催し、多くの観光客を誘致してきた。今回は「名探偵コナン」が台湾でもテレビ放送され、人気のあることから、初めて海外の観光客を対象にツアーを実施することにした。

 岡山は昨年、国内客向けに「名探偵コナン 岡山・倉敷ミステリーツアー」を開催している。

 JR西日本指定の台湾の旅行会社(可樂旅遊、五福旅行社、雄獅旅遊、東南旅行社を予定)がツアー商品を販売する。ツアーの基点は関西国際空港。JR関西空港駅でツアーキットを受け取り、岡山・倉敷エリアに向かう。「事件」を解決するために観光スポットを巡りながら手がかりを集め、「謎」を解いていく体験が魅力となっている。

 ツアーはJR西日本が設定した特別な切符「JR—WEST RAILPASS(Kansai WIDE Area Pass・DETECTIVE CONAN Tour)」がセットになっている。

 同切符は4月10日から発売する「JR—WEST RAIL PASS(Kansai WIDE Area Pass)」を元に、岡山と倉敷の人気の観光施設の入場券と岡山電気軌道の乗車をセットにしている。

 さらに関西圏の指定区間の新幹線や特急列車自由席などが乗り放題となる。岡山と関西圏の観光地を組み合わせた旅行に便利な切符だ。

 ツアー終了後には、台湾で「名探偵コナン」を放送しているテレビ局の中華電視公司(CTS)で、来年3月にツアーの謎に対する解答編が放送される予定。



国際観光文化交流協会が発足、外客受け入れ促進
あいさつする藤野会長

 一般社団法人国際観光文化交流協会(JITSA、藤野公孝会長)は16日、設立総会・記念講演会を東武ホテルレバント東京で開いた。総会では、西谷徹ホテル京阪会長と荒屋正年ホテル小田急社長の2人を副会長に選出。常任幹事には、酒見重範東武ホテルマネジメント社長、國生伸ホテルグランパシフィック社長、山田寅幸草津温泉観光協会会長が就いた。

 同協会の目的について藤野会長は「訪日外国人旅行客の受け入れ促進、日本文化観光情報の世界への発信など、国際観光文化交流事業を通じて観光産業の発展、地域社会の活性化等に寄与することを目指している」と述べた。その上で「中でも地域観光の国際化と活性化が最も重要だ」と強調した。

 記念講演会では、又野乙知観光庁次長が「観光立国の推進について」を、佐藤茂雄大阪商工会議所会頭(=日本商工会議所副会頭、京阪電鉄取締役会議長)が「新しい観光ルートの開拓について」をそれぞれ講演した。

 又野次長は観光庁の予算規模について「現在の100億円超の予算規模は、コンクリートの公共事業を伴わない中では使い出がある。国内外に向けた観光情報の発信を今後も柔軟かつ積極的に行なっていく」と機動的な予算執行の現状を紹介。震災後の訪日外国人旅行客数については「まず台湾人客がもどり、次に中国人客が回復した。韓国外客がなかなか復活せず苦慮している」と話した。

 佐藤会頭は「日本人の価値観に基づく一律的でお仕着せの観光スポットの案内では、多種多様な嗜好性には耐えられない」と語り、これまでの観光ルートのあり方に再考を勧めた。「東海道、山陽の観光先進地では、いままでのようなワンパターン、お仕着せの観光メニューにおさらばし、独自性あるメニュー開発を行うべきだ。それは大量生産、大量消費の発想では生まれない」と話し、「観光立国日本は手作りで」と提案した。



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