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トラベル ■第2653号《2012年4月21日(土)発行》
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KNTと日旅、北海道対象に共同企画商品
両社のパンフレット
近畿日本ツーリスト(KNT)と日本旅行はこのほど、両社の共同プロジェクト「地域を元気にするプロジェクト」の第3弾として、共同企画商品「き・ら・り 北海道」を発売した。両社のノウハウを生かして「本物志向」をコンセプトに造成した商品を販売することで需要を喚起し、北海道全域への送客を図る。JR北海道の協力も受け、鉄道を利用したこだわりの旅やエリア周遊型の商品を展開する。
「本物志向」にこだわり、知床でのヒグマウォッチングクルーズや地元調理師から昔ながらのイカ料理を習う「いか&ガゴメ昆布クッキング」など、北海道でしか体験できない感動や価値を味わったり、地元の文化や江歴史を知ったりできる内容。JR北海道の協力により、「寝台特急北斗星」はじめさまざまな列車を使った旅の魅力にも焦点を当てる。
滞在型個人旅行商品「き・ら・りステイ」では、函館湯の川、道北など6エリアをゆったり楽しめるよう、2泊3日を基本に最大7泊8日までの延泊プランを設定。空港などを拠点に列車で周遊しながら、1千円程度のクーポンを使って松前漬け作り体験やご当地グルメ「スープカレー」「豚丼」などを楽しめるようにした。
KNTと日本旅行それぞれの国内企画旅行商品ブランド「メイト」「赤い風船」の商品として、首都圏、中部、関西、九州、道内地区の直営店舗、提携販売店舗で販売する。パンフレットは、メイト、赤い風船のロゴ以外は両社パンフレットのデザインを統一。両社ロゴをあしらうなどして共同企画商品であることが分かるようになっている。
き・ら・り北海道「道南から、道東、道北へと各地域の魅力に広くスポットを当てることで、従来商品にない、北海道全体への送客を狙う」と両社。
販売目標は、今年4〜9月の期間で両社計前年同期比14%増の21万5千人。
JATA、若者の旅行喚起へフェイスブック活用
日本旅行業協会(JATA)では、12年度の「もう一泊、もう一度(ひとたび)」宿泊拡大キャンペーンで、フェイスブックを活用して若者層を旅行に誘う取り組みに力を入れている。公式フェイスブックページは旅行ファンに向けて3月29日に開設。ユーザー登録の滑り出しは好調だ。
観光庁の発表によると、国民1人当たりの国内観光旅行宿泊数は10年度が2.39泊(暫定値)。国策として伸ばそうとしているにもかかわらず、2.89泊だった05年度以降は漸減傾向にある。
JATAでは「シニア層などは今でもアクティブだが、若い人がどんどん旅行に行かなくなっている」と動向をとらえ、特に若者層の“旅行離れ”を危惧。20代〜30代前半を今年度のもう一泊キャンペーンの重点ターゲットに据えた。従来の告知媒体は新聞やJATAホームページなどだったが、若者を含む多くのユーザーに使われている実態があるとしてフェイスブックを加えた。
もう一泊公式フェイスブックページでは、旅行ファン同士の交流を促すほか、オープン懸賞なども実施して旅行ムードを醸成する。JATA国内・訪日旅行推進部の興津泰則部長は「オープンしてわずかしかたっていないが、約1千人の登録があった。我々が狙う若者や団塊世代に確実にヒットしてきたと実感している」と手ごたえをつかんでいる。
JATAでは、国内宿泊需要の拡大は重要な課題と位置付け、宿泊業界なども巻き込み観光業界全体で取り組みを進めたい考えだ。
主要旅行業58社2月実績
観光庁が11日発表した、今年2月の主要旅行業58社の旅行取扱状況(速報)は、総取扱額が前年同月比3.3%増の4606億7531万円だった。7カ月連続で前年実績を上回った。内訳は、国内旅行が同1.8%減の2735億9727万円、海外旅行が同12.2%増の1838億7944万円、外国人旅行が同10.4%減の31億9861万円だった。
国内旅行は7カ月ぶりに減少。「一部事業者によると3連休がなかったことが影響した」と観光産業課。取り扱い54社中22社が前年を超えた。
海外旅行は7カ月連続増。取り扱い57社中44社が前年を超えた。外国人旅行は原発事故や円高傾向などから3カ月ぶりに前年実績を下回った。取り扱い35社中17社が前年超えした。
総取扱額が前年を超えたのは、58社中36社。
旅行商品ブランドの取扱状況は、総取扱額が同5.2%増の1209億7970万円だった。国内旅行が同3.4%減の647億3720万円、海外旅行が同17.4%増の560億6283万円、外国人旅行が同23.2%減の1億7967万円。
取扱人数は国内旅行が同4.1%減の276万6460人、海外旅行が同18.7%増の42万3867人、外国人旅行が同31.0%減の7186人。総計では同1.7%減の319万7513人。
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